海の深み―ステフィとネッリの物語〈3〉

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制作 : 菱木 晃子 
  • 新宿書房 (2009年4月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784880083964

海の深み―ステフィとネッリの物語〈3〉の感想・レビュー・書評

  • 数日前に読了。「ステフィとネッリの物語」第三巻。
    けっきょくステフィは「良識」的なままなのかな・・・という予感がして、ちょっと残念。ステフィの悩みも決断も庇護の内でのことに過ぎない(それをステフィが疑問に思っていない)し、ユディスの件も、ヴェーラの件も、必要なイベントとして展開に組み込まれている以上の描き方ではない気がする。逆に、ラストのネッリの覚悟の方が、「庇護」のシビアさをステフィより自覚している感じがあった。ステフィは、自分自身のこととしても、ネッリの「面倒をみる」という上から目線に疑問を抱かない。ネッリ視点で描かれていったら、もっと違った話になったのだろうな。
    次が最終巻。ネッリの展開に、期待。

  • スヴェンの家を出て、マイの一家と暮らすようになったステフィ。堕ちてゆくヴェーラ。ユダヤ人、ユダヤ教徒としてしっかりと自己を確立しているユディスに比べると、自分は心もとないことに気づくステフィ。
    父母の状況も気持ちも理解できず、苦しむネッリ。
    二作目に比べると、父母の状況は悪化し、ステフィ自身も自分に向き合わざるを得ず、年頃の娘としての誘惑もあり、読み手ははらはらしつつ見守る。

  • ステフィとネッリ
    スウェーデンのイェーテボリの中学生のステフィ、島に残るネッリ

    そしてテレジン収容所の両親は…

  • ステフィとネッリの物語3

    スウェーデンに来て4年、スチフィは16歳
    マイの家に下宿させてもらいながら中学に通う
    ネッリは島の小学4年生

    両親はテレジンの収容所に入れられる

    島のともだちヴェーラがイェーティボリに働きにきて、再会。
    ロータ(ダンスホール)へ

    ネッリは島の小学校を卒業する年齢になっている

    ユディスとの再会(ウィーンでの知り合い、ユダヤ教徒、兄たちがパレスチナに移住)

    高校への進学問題

    「あたしたちには、家なんてもうない」
    あたしたち。ステフィとユディスでは明らかに、その言葉の持つ意味が違った。ステフィにとって「あたしたち」は「家族」であり、ユディスにとって「あたしたち」は「ユダヤ人」だった。
    どいつ人がくるまで、ステフィは自分たちがユダヤ仁であると意識したこおはなかった。ユダヤ人だということは知っていたけれど、年に南海かシナゴーグへ行く、その程度のものだった。キリスト教徒の友達がクリスマスと復活祭のときだけ教会に行くように。
    ~~
    それに対して、ユディスは自分の信じているもの確信を持っているように見えた。そんなユディスを、ステフィはときとしてうらやましく感じた。
    ~~
    ユディスの「あたしたち」はステフィのそれよりずっと大きく、揺るぎがない。パレスチナにお兄さんたちがいて、自分もそこへ行くという、たしかな目的を持っている。
    あたしはどうかしら?とステフィは思った。あたしはなにを持っているの?あたしは、だれなの? いったい、だれになるつもりでいるの?

    そしてママの死

    『ホロコーストーナチスによるユダヤ人大量殺戮の全貌』中公新書
    『テレジンの子どもたちからーナチスに隠れて出された「VEDEM」より』新評論
    『テレジンの小さな画家たち』偕成社
    『パレスチナの歴史』明石書店

    『物語 北欧の歴史ーモデル国家の生成』中公新書
    『キンダートランスポートの少女』未来社

  • シリーズ3作目。前作「睡蓮の池」から2年が経ちステフィは中学3年生。16歳のステフィは様々な悩みを抱えています。4年前に別れた両親のこと、島にいる妹のこと、進学のこと…。両親から届く手紙は30字に限られるようになり、返事も少なくなっていきます。妹は昔の無邪気さがなくなり、どこか自暴自棄になり、ステフィに反抗してくるようになります。そしてあと一年で救援委員会からの援助金が切れるという悪い知らせまで。ステフィの一年を描きながら、女の子が大人になっていく過程の細やかな心理描写と戦争という時代背景の中、様々な自由を奪われた人々の生活の様子が自然に織り込まれていきます。生みの親、育ての親に対するステフィの思い。先生や友達の優しい気遣い。辛い中で温かい人の言葉や思いやりがしみわたります。最終作に向けて描かれているせいか今までよりも暗さがありますが、最後にはしっかり希望を見ることができると思います。

  • ママの死に、かなり泣けた。

    妹の成長もよく実感できた。
    それにしても、ステフィは偉い。
    尊敬します。

    先生とジャニスは恋人なのか…?

  •  読んで良かった。続きが気になる。どうなってしまうのでしょうか。たのしみ。

  • 二作目に続けて
    読み始めました

    ただ
    一作目の印象が
    良すぎた分
    ちょっと 中だるみ に
    感じてしまったところがあり

    でも
    結局 四作目に
    入っていくことに

  • 2巻の『睡蓮の池』に続いて、こちらも読み始めたら止まらずー。主人公のステフィはごく普通のいい子ですが、苦しいほどに何かをがまんしたり、時には自分を抑えられなくなったり。その強弱がうまいなと思います。

    訳もいいのですが、もともとの原書も簡潔で分かりやすいんだろうなと思います。翻訳ものって回りくどくなることも多いので。

  • 四部作の三作目。読み出すと止められないです。
    両親は収容所へ送られ連絡も途絶えがちに。妹ネッリは両親に手紙も書かず、養い親の養女になりたいと言い出します。一方高校進学を目指すステフィは救援委員会の寄付金があと1年で止められることを知り再び進学の夢を断たれそうになり…。
    十代の少女が、周囲に支えられながらも、自分の力で生きていかなくてはならない過酷さを思います。

  • ユダヤ人であるがゆえナチスドイツの迫害を逃れ、慣れ親しんだウィーンの家を離れ、両親とも離れステフィーとネッリの二人で知り合いが一人もいないスウェーデンにやってきた姉妹の物語。

    やがてこの地にも戦争が影をおとす。そんな新天地で言葉も通じず、両親と再会できるかも分からない不安の中で少女達は成長していく。

    この物語の背景にはナチスのユダヤ人迫害が流れています。

    シリーズ3作目

  • ステッフィとネッリの物語全4巻を一気に第3巻まで読む。1巻のレビューにも書いたが、スウェーデンに逃れたユダヤ人の少女たちの話ではあるが、やはり思春期の成長が主題であることが明らかになってきた。中学卒業を控え、高校進学のための奨学金を得るべく必死で勉強するステッフィは、一方で収容所にいる両親を思い、自分はここで何をしているのかという焦燥感にもとらえられる。また、自分はいったい何者であるのか、どういう人間であるのかという悩みに向き合う。揺れ、ときに道を踏み外しかけるステッフィの姿には自分を重ねずにはおられない。この後、やるべきことをほっぽりだして最終巻を読みふけることになるであろうことは火を見るより明らかだ…。

  • どんどん よんで と お勧めするしかない

  • 続きが気になりますー。
    ユダヤ人のステファニーが主役だけど、子供視点のせいかそんな悲壮感がなく物語として楽しめた。

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海の深み―ステフィとネッリの物語〈3〉の作品紹介

ウィーンのユダヤ人姉妹、ステフィとネッリがスウェーデンへきて4年目の春。母国の両親はテレジン収容所へ送られ、連絡も途絶えがちに…。そんな状況の中、ステフィは将来を夢み、イェーテボリの女子中学で学ぶ。だが、島に残るネッリは実の両親を思いやることができない…。離れ離れで心の通わない妹を気にしながら、高校進学をめざすステフィ。家族、友情、民族、戦局の行方…。さまざまなことを思い、悩みながら、大人への階段をかけあがる。異国の地で、多くの人々とふれあいながら、姉妹はそれぞれ、たくましく成長する。コルチャック賞受賞「ステフィとネッリの物語」シリーズ第三作。

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