わたしの中の遠い夏

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制作 : Annika Thor  菱木 晃子 
  • 新宿書房 (2011年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784880084176

わたしの中の遠い夏の感想・レビュー・書評

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  • 「人を愛せない人間は、恐ろしい力を持つ。他人を自分に結びつける力、他人を突き放す力。ーーー愛は強い力だ。だが、愛の欠如はより強い力を持つ。愛の欠如、そして愛されていないという恥辱。恥辱がわたしにロニーを求めることを余儀なくされ、ロニーにすがり、何度も何度もロニーが与えることができない愛を懇願した。そして毎回、新たな恥辱を生み、不可能なものを要求する、より強い推進力となった。」

    好意を逆手に取ったり、気づかないふりをしたり、無理だと思ってもぶつかったり、一瞬の高揚のために傷ついたり...人間は疲れる生き物だ。
    欠如しているからこそそれを埋めなければいけないのに、欠如を自覚しすぎて自分に対する自信のなさから、求めることを恐れ、自分自身を騙して生きているのは至って不健康だ。それでも生きなければいけない。このままどうなるのかな?

  • 青っぽい画面で淡々と描かれるヨーロッパ映画の雰囲気を感じた。手に入れられなかったものにはいつまでも心が残るのだなぁ。

  • アニカ・トール新作!で期待して読んだが、既視感のあるような、ありがちな物語だった。悪くはないんだけれど、期待しすぎたのかも。残念。

  •  ある朝、マリーエは新聞の死亡記事を見て驚き怖れる。30年ほど前、20代だったマリーエと夫のスタファンが、他の2組のカップルと一緒に過ごしたストックホルム郊外の〈家〉で共に暮らし、その後映画監督として名を知られるようになったロニーの記事だった。スタファンというパートナーがいるが、ロニーに心惹かれたマリーエ。
     過去と現在を行き来しながら、30年前を振り返るマリーエ。当時ロニーが撮っていたビデオを見るうちに、自分が忘れていた過去、知らなかった過去の真実に突き当たるマリーエ。そして、明かされるロニーの暗い過去。

     重いながらも、ひきつけるように読ませるストーリー。映像になったら、ちょっと話題になりそうな本。

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わたしの中の遠い夏の作品紹介

1976年夏。ストックホルム郊外の湖畔に建つ、白い「家」。共同生活を送る、三組の若いカップルとひとりの青年。青年に思いを寄せたマリーエ。だが彼女は、スタファンと結婚する…。それから三十年の歳月が流れたある朝、新聞の赴報を目にし、マリーエは動揺する。そこには、あの夏、あの「家」でともに過ごした青年の名があった。彼が撮った映像から、マリーエは過去の記憶をたぐり寄せようとする。古い権威が崩れ、自由を手にしたかに見えた世代は今…。

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