- Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
- / ISBN・EAN: 9784880370866
感想・レビュー・書評
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日本の近代以降の都市計画の歴史を網羅した本。
具体的には
第1期 欧風化都市改造期(1868~1887)
第2期 市区改正期(1880~1918)
第3期 都市計画制度確立期(1910~1935)
第4期 戦時下都市計画期(1931~1945)
第5期 戦後復興都市計画期(1945~1954)
第6期 基本法不在・都市開発期(1955~1968)
第7期 新基本法期(1968~1985)
第8期 反計画期(1982~)
に分けて論じられている。
最新版では小泉内閣による都市計画の問題点の指摘がなされているようだ。
日本の都市計画について、政策面での歴史がとてもよくわかる本。哲学的・社会科学的というよりはエンジニアリング的な都市計画についての解説である。
また全体的に筆者の思想を基とした批評の色が色濃く出ており、最終的には地方への人口の分散などがこれからの都市計画のあるべき指針として提起されている。しかし、筆者自身が社会主義者として官僚の仕事ぶりを信用する立場にいるので、本として「都市計画にこれから何ができるか」といった考察はなされていない。
読みやすく、歴史についてとてもよく書かれているので教科書的に参照するにはちょうどよいが、自分は本として読破することができずところどころ流し読みになってしまった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
都市計画・都市史(とくに東京の)を扱った本は多くあるが、わかりやすく詳しく網羅的に述べられた、教科書的にまず手に取るのに適した一冊。