よい親でなくとも子は育つ: 83歳、小児科医の太鼓判

著者 :
  • ジャパンマシニスト社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784880491974

作品紹介・あらすじ

ものごとにこだわらず、なにごとにもおもしろいことを見つけて、とにかく楽しむ。それが、“たぬき流”子育ての極意!
毛利子来(もうり・たねき)、小児科医。東京は原宿の街角でおもちゃ箱をひっくりかえしたような診療所で、たくさんのお母さんの声をきき、赤ちゃんから思春期、反抗期のこどもたちの訴えに耳を傾けてきた。保育、障害児、予防接種……医療や社会の常識より、目の前の弱った人、悩める母子の立場から、発言をつづけたほんとうに数少ない医師のひとり。毛利子来こと、タヌキ先生はかたわらたくさんの育児本も書き、いつも私たちの子育てを支え応援している。

感想・レビュー・書評

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  • すごくイイ!!

    今のままでいいんだ、ズボラでいいんだ!
    出産したからって母性が当たり前にあるわけじゃないんだ!!
    感情的に怒ることだってある。冷静に叱るなんて説教じみてる!
    病気を怖がるな!

    どれもこれもストンと落ちてきて、ホッとする。
    母親になった今もそうだけど、もっと中学生の頃など多感な時期に読みたかった。
    読んでいたら、悩んだり反抗したり喧嘩したり殴られたり、そんな頃の自分の救いになってたと思う。

    そしてその頃の自分の親にも読んでもらいたかった〜
    頭ごなしに怒鳴ったり支配しようとしないで、と分かって欲しかった。

    出産を控えた若夫婦とか、婚姻届提出した人にぜひ渡して欲しい。

  • 母性愛なんて最近のもの、子供をどんどん預けなさい、そうやって強くなっていくのだから
    という記述に救われる。こうすべき、ああすべきと自分を縛りがちだが、見えない呪縛から解き放ってくれるようなあたたかく包み込んでくれるような言葉が沢山。

  • 「赤ん坊を産むとやたら母性愛などといわれますが、だまされてはいけません。(中略)女がみんな母性愛をもつなんて、乱暴で自然に反する話。
    赤ん坊を産んだ女性は、おおいに好きなことをしてほしい。(中略)こどもを親から解放してあげる時間や機会は、多ければ多いほうがいい。こどもは自分だけで立ち向かい、生きていく世界が必要です。」

    同じ著者の「赤ちゃんのいる暮らし」が気に入ったので、こちらも読んでみた。
    何がいいって、まずタイトルが最高ですよね!
    あ、百点の親になろうとしなくていいんだ、っていう。
    いや、出来る限りはいい親になりたいけど、完璧なんてまず無理だし、そもそも「いい親」と自分が思っているものが本当にいい親かなんてわからないし。
    それより適度な距離(それも難しいけど)で、ある程度子供が自分で育つようにするのも大事なんじゃないかなと。
    マイナスに思えることだって、成長には必要だろうよ、と前から思っていたので、何でも先回りして親が障害を取り除いて、子供と手を繋いでただただにこにこ幸せ育児、みたいな風潮には元々疑問があって(もちろん、わざと子供を傷つけるとか、そんなことじゃなくてね)。
    子供の成長も阻害しかねないし、あと、親の人生ってどこにあるんですかね?っていうのも。
    その辺をこの著者は気持ちよくぶった切ってくれるので、読んでいて清々しかった。
    授乳も、他の育児書は「授乳中は必ずテレビも消して赤ちゃんだけに集中して語り合い絆を深めましょう」とか書いてあるわけですよ。
    でも実際やってみてわかったけど、場合によっては断続的に一時間とかかかったりするわけ。
    それが頻繁な時は一時間おき、ほぼ休みなしだったりするわけ。
    夜中なんか眠くてしょうがないわけ。
    子供に語りかけるネタも尽きるし、たまには気晴らしでもしないとおかしくなるわ!
    それについてもこの本では、テレビ見ながら、音楽聴きながら授乳する時があったっていいし、別にこれで絆が深まるなんて証明はない、とあっさり。
    私みたいな人間にはうってつけでした。
    作者は現役の小児科医だそうで、この方の病院に行きたいわー!

  • ズボラでいいと思える

    気楽に子育てしよ

  • 読むと気が楽になります。笑
    こういう論調の本がふえたら世のお母さんは楽になるんだろうな…
    育児に正解はないにしろ、常に何かを選択しないといけないのなら、楽しいほう、快適にすごせるほうを選んだらよいよねー、と思える本です。
    そう思ったって本当にいい加減にはできないようなプレッシャーが溢れかえってる世の中だし、それくらいの気楽さは大事だと思います。

  • 子どもが小さいころ、わりとよく読んでいた「ちいさい・おおきい・よわい・つよい」等に掲載されていた毛利子来さんの話をまとめたもの。なつかしいなあ。子育てのいろいろなプレッシャーから開放された記憶が蘇ります。予防接種を打たないようになったのもこの人の影響でした。さて、中身はというと、ご本人も書いているように、いまではずいぶん緩やかな子育てが許容される時代にはなってきたものの、一方でやっぱり正解というか、プレッシャーがどこかからも働くのだなあ、と思うのです。情報はたくさんある時代だけれど、その情報を親が咀嚼できているのか? 親のみなさんは、もうちょっと寛容というか、いい加減でないといけないね、やっぱり! そうやって安心するための本です。

  • タイトルにつられ(笑)図書館で借りて読んだ。序盤の「母乳育児が一番だなんて誰が言ったんだろう」という所は特に嬉しかったな。ひけ目を感じる必要はなかったんだと。でも乳児育児の真っ最中にこの言葉に触れられたらどんなに楽だっただろうかと思った。娘は小学生まで育ちあがってしまったけど思春期の親の在り方なども多く書かれていてなるほど!と思う。毛利先生は83歳のおじいちゃん先生だけど考え方が柔軟で今の母親の現状とか辛さとかをなんてよく判ってくださってることか。もっと肩肘張らず楽にやっていいんだという優しい語り口が◎。

  • ○20131201
    題名に惹かれて購入。
    子育てを楽観的に考えられるように書かれている。
    子供の目線で子供の言い分を伝えているように感じた。

    第四章は賛否両論あるだろう。
    でも、私はそのようにして育ってきたんだった。
    そうやって子供は免疫をつけるんだな。

  • 子どものことになると気にしいな私にとっては、あまり心配しすぎずに楽もうと思えるありがたい本であった。
    母親だって好きなことをしよう。子どもは自分だけで立ち向かい生きて行く世界が必要。子ども達に乱世を生きる知恵と力を。

  • 新米ママの背中を押してくれるほんです。

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著者プロフィール

1929年。千葉県生まれ。旧姓岡山医科大学卒。東京・原宿で小児科医院を開業するかたわら、子育てに関する著述、講演を展開。子育て誌「ちいさい・おおきい・よわい・つよい」編集代表。著作に「育育児典」(岩波書店)「新版 赤ちゃんのいる暮らし」ほか多数。

「2008年 『孫をめぐるおとなの作法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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