インプロ 自由自在な行動表現

  • 而立書房
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784880593616

感想・レビュー・書評

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  • 「インプロ」とはImprovisationの略で「即興」という意味です。ということで、何かとシナリオのセリフに頼ってしまいがちな状況の中で、如何に自分の表現方法の幅を広げていくのかを考えてみたいとの思いから、読んでみようと思ったのがこの本との出会いのきっかけです。
    そしてこの本では、即興者の“独創性”について書いています。つまり、“独創性”について

    この概念は、それが既存のものかどうかが判断基準である。

    やっていることが明白であればあるほど、より独創的に見えるということを知らなくてはならない。

    即興者がより当たり前なことをすればするほど、独創的に見えてくるということである。

    そして、もし“独創性”で私たちを驚かせたいなら、実際に平凡であまり面白くないものを選ぶことである。即ち、ただ最初に浮かんだアイディアをそのまま言えば何の問題もないということ。

    ということは独創性というのは、考えれば考え続ける程、独創的ではなくなってしまうことであり、最初に感じたことを大切にするべきなのかと感じさせてくれた良い本でした。

  • 春公演の舞台に立つうえで読んでおくとよいかも、と借りてみた本。興味本位で借りたけど、実践的なことばかりではない本で今まで借りてきた本とは少し違うかな。以下内容。

    私たちは時に想像することを意識的に行う訓練をさせられる。想像力は教育によって画一化され封じ込められてきたが、実のところ精神病的であり、「私たち自身」であり想像することに関しては私たちは無責任であってよいのである。つまり想像することに制約はかけるべきではなく、発言にもなんら責任を負わなくて良い。この点、今回の春公演における演出陣は自ら制約をかけ、アイデアが出ないと首を絞めてしまっていた感があった。もっと自由に。


    ただ見せ方に関しては、この本に即して言えばすばらしいものがあったと思う。舞台を見る観客が求めているものは「自由な発想」と「再統合」、つまり思考の余地と先に出てきた場面が再び登場することであると作者は語る。さらに必要なのは、その自由な発想をできるだけ素早く展開させていくスピード、常態化するもの(ルーティーン)を崩すことである。

著者プロフィール

現代の英国の演出家、劇作家、演劇教育者。仮面即興劇団シアターマシン主宰。英国ロイヤルコート劇場の座付き作家と演出家を務めつつ、同劇団のプロフェッショナル俳優の演技訓練を指導、俳優教育に革命を起こした。カナダ在住。

「2018年 『インプロ 自由自在な行動表現』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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