グリーンネイバーフッド: 米国ポートランドにみる環境先進都市のつくりかたとつかいかた

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  • 繊研新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784881242339

感想・レビュー・書評

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  • 近年、適度なコミュニティ感を持ち、衣食住の全ての面で高い評価を受けるポートランドが、どのように都市計画を作り上げ、今のような街づくりに至ったかを、豊富な写真や関係者のインタビューによりまとめたムック本。

    本書ではポートランドを”Green Neighborhood”(環境共生時代の新しい都市生活像)と名付け、その特徴を以下の3点から説明する。

    ・Urban Neighborhood(郊外ベッドタウンに替わる都心居住者の近隣関係。職住近接、アイディアとハプニングの震源地)
    ・Creative Thinker(常識や慣習を疑う度量と領域を超えてアイディアをつなぐ技能を併せもつ者たち)
    ・Eco Epicurian(都市同様に自然を好み、都市をベースに全体性(グローバル)を想像できる、舌の肥えた快楽者たち)

    特に都市設計において面白いと感じたのが、”ウォーカブル”というコンセプトである。住民の多くの発言にも頻発するこのコンセプトは、あえて住民が快適に歩けるように、道路や街区の設計を工夫している点に表れている。実際、アメリカの一般的な街区は一辺が400フィート(122m)で構成されていることが多いらしいが、ポートランドでは半分の200フィート(61m)で構成されている。

    このため、住民は単純に歩きやすく、かつ歩いているうちに風景が頻繁に変わるため、歩くことに楽しみを覚え、苦痛を感じることが減る効果が得られるという。つまり、テクニカルな都市設計によって、住民の行動を変容させようとするアフォーダンスの思想がここには反映されている。

    何よりも海も近く海産物も美味しいエリアであり、アメリカでも最もハイレベルなレストランが揃っているといわれるポートランド。近いうちに必ず訪れてみたい。

  • ポーランドのイメージ。
    旧来型の 都心or田舎でなく その中間のような感じ

    車がないと生きてけないところよりも
    歩きと自転車でやっていけるところがいい

    自分の存在を無にしながら生活するところよりも
    繋がったり自由になったり 柔軟な生き方がいい

    ハプニングを楽しみ 受け入れる価値観ってすてき

  • ポートランドのパールディストリクトというまちを知るきっかけとなった本。
    それだけで読んでよかった。

  • 2012.09.14 アメリカのポートランドへ行きたくなった。そして可能ならば実際に住んでみて、その豊かなくらしを体験したくなってしまった。自立しているのに繋がっている感覚ってどんなものだろう。アートの素晴らしさは。ほんと経験したい。

著者プロフィール

株式会社アーキネティクス代表取締役、MEZZANINE編集長
1963 年生まれ。浜野総合研究所を経て、2003年、都市を対象にプレイスメイキングとプリントメイキングを行うアーキネティクスを設立。都市開発、商業開発等の構想策定と関連する内容の出版物編集•制作を行う。主な実績に渋谷QFRONT、「グリーンネイバーフッド」自著等がある。2017年より都市をテーマとした雑誌「MEZZANINE」を刊行。

「2022年 『コミュニティシップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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