死体菜園

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制作 : Carla Norton  高城 恭子 
  • 翔泳社 (1997年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784881354681

死体菜園の感想・レビュー・書評

  • 読書などの際に、致命的な弱点だと思われる「登場人物の名前が覚えられない」私にとって(名前が出てくるたび、ページを遡らなければならない)、文章中で、その都度名前の記し方、表し方が一致しない(苗字・名前の両方で表してくる)ことは、ストレスになりつつあった。この問題は、名前をメモすることで解決された。

    ああ、彼は死んだのだな、殺されたのだ、汚れを知らぬ「バート」は。
    読者にとってこの本の半分は、事件について知ること、そしてもう半分を読むことは、裁判の行方を見守ること、であった。
    私は、本書の半分も占めているのが、裁判の過程を描いたものと知ったときは、辟易したものだ。今までのこういった殺人事件の本を(数冊、ではあるが)読んだ限りでは、その過程ではとても難解な言葉を使い、とてもイライラ、そして読むことを投げ出したくなるくらい面倒だ、という気分にさせられたからだ。だが、本書はとても分かりやすく、そして検察側、弁護側と、白熱した弁論戦にとてもドキドキさせられ、ページをめくる手が止まることはなかった。 私も、きっと正義が下されるであろう、と待っていた、待っていた。
    これはミステリー小説ではない、実際に起こった事件だ。それ故、か、結局私たちは何一つ「本当のこと」がわからぬまま!この苛立たしさったら!「彼女」は秘密を、真実を口にせぬまま、墓まで持ってゆく気だ、この腹立たしさ!!彼の、彼女の愛したバート・モントーヤというひと(「彼女」は愛してなどいなかった!)を、私も「いとしい」と思ったのだ。

    本を閉じたときには、とても後味が悪く(本自体について、でなく、事件についてだ)、苦虫を噛み潰したような顔をしていたと思う、私。だが中身を読んでいるそのときは、夢中でページをめくっていた。そんな、「読ませてくれる」本だった。

  •  ちょいちょい著者の恣意というか主観や想像が混じってるものの、読みやすい仕上がりでした。本当に起こった出来事だからこそ、痛ましく恐ろしい。
     死体が腐ってたから死因不明、証拠なし、犯人が完全黙秘を貫いてるからはっきりとした動機も不明。現実に名探偵は存在しない、すべての謎は明らかにならない、真実も一つでない。
     ホームレスに宿を提供し世話を焼く善良な老婦人。彼らを殺害し庭に埋め支給金を横取りした残虐な殺人鬼。犯人の二つの顔はどちらも偽りではなく、だからこそ本当ではなかった。
     事件が解体されるのは法廷で、それもすべての証言が明かされるわけではなく、様々な思惑が絡み合い、証明された「真実」が決定されるのは事件後何年も経ってから。
     個人的に最も印象に残ってるのは、ホームレス救済を仕事としていた人が犯人の演技に騙されたため非難され、遺族に訴えられ職を失ったというエピソード。責任がないとは言わないけれど、まるでスケープゴートのようで心が痛む。マスコミの功罪と遺族感情の正否に深く考えさせられる。

  • こんなことが実際にあったんですね・・・
    凄い。

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