経度への挑戦―一秒にかけた四百年

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制作 : Dava Sobel  藤井 留美 
  • 翔泳社 (1997年7月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784881355053

経度への挑戦―一秒にかけた四百年の感想・レビュー・書評

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  • 文句なしに面白かった!
    ジョンハリスンの功績が認められるまでの過程が書かれていた。
    これ、英語版と翻訳本を買おう。

    うん良書。

  • 世界史に与えて影響は計り知れないものであろう。動作原理を知りたくなった。

  • 何百年もの間、人は船の現在地を知ることなく航海していたとは驚きです。ギリシャの時代から緯度を測るすべはあったものの経度を正確に測る実用的な方法がなかったからです。コロンブスもマゼランも勘を頼りに進むしかなかったのですね。冒険のうちはよいとしても、船を使った海外交易が活発になり、それに比例して海難事故が相次ぐようになると、勘に頼ってばかりもいられません。1714年、イギリスは経度法を制定し、経度誤差2分の1度以内の測定方法の考案者に対し「国王の身代金」に相当する2万ポンドの賞金を出すと宣言します。 
    その地点の緯度を知る方法はいくつかあります。
    ①北極星をさがして、その仰角を測れば、それがそのままその地点の緯度となります。
    ②太陽の南中高度を観測し、春分・秋分の日なら「90度-南中高度」がその地点の緯度と等しくなります。
    しかし経度を測定する方法はとなると、
    観測地点での太陽南中時刻を計測して、標準時間とのズレを計算するというのが一番簡単な方法です。
    例えば明石(東経135度)でのこの日の南中時刻が11時45分、観測点の南中時刻が11時49分ならば、経度は明石より1度西だから東経134度であるというように。(経度は1度東に進むごとに南中時刻は4分早くなる)
    さて、そうとは言え問題は、港を出た船の上で、現在時刻を知る術がないということです。時計はありました。しかし18世紀初頭の時計というのはせいぜい振り子時計です。波に揺れる船の上ではまったく役に立たないのです。では、どうやって経度を知ればよいのか。当時の学者たち(ニュートンやハレーもでてきます)はあくまでも天文学的方法に活路を見出そうとしますが、そこに名もなき一介の時計職人が名乗りを上げます。時計職人の名前はジョン・ハリソン。その試みは、当時不可能といわれていた「船上で正確な時刻を計ることのできる時計」の開発だったのです。「経度誤差2分の1度以内」という条件をクリアするための精度とは、40日間の航海で誤差2分、一日あたり誤差3秒というおよそ不可能にしか思えないような内容だったのです。幾多の試行錯誤と苦労の末、1762年、81日間の大西洋横断航海でわずか5秒しか狂わなかったという精度が実現されます。これがハリソンのクロノメーター「H4」です。これにより、ハリソンは2万ポンドの賞金を手に入れることになるのです。
    キャプテン・クックの航海にもこの時計が積まれ、1831年に出港したチャールズ・ダーウィンのビーグル号には22個のクロノメーターが積まれていたそうです。 GPSやカーナビが全盛のこんにちですが、2つの時計の時間差から距離を割り出すことに関しては、「海上時計」のころと変わりありません。便利な世の中を享受する一方で、その陰に先人の努力のあとを実感できる良書です。

  • ジョン・ハリソンの伝記絵本を読んでもっと詳しいことが知りたい!と思い探して見つけた本。

    結果…項目的な歴史とか、理科的な理屈が好きな方向けなのが判明w

    ジョン・ハリソン自身についての記述というのは(特に幼少時代など)残っていないので、まーしかたないかな。
    時計作りのあの天才の謎(どこからあのようなアイディアを手に入れたのか?など)は結局わからすでしたが、2冊を通して読んだ結果、イギリスに行って彼の作った(そしてまだ動いているという!)時計を見たい気持ちになったのでアリマシタ。

  • えーと、時計の話だ、クロノグラフ。あと、ザワークラウト食っとけ的な?そんな内容。
    やっべ、昨日(厳密には一昨日)読み終わったばかりなのに、ほとんど内容覚えてねぇ。
    自分の加齢のせいにしたくないので、デーヴァ=ソベルにおかれましては、もっとガツンとくる内容の本を書いていただきたい。

  • サイエンスノンフィクション。伝記としても科学史としても読める、大変な良著。航海中に経度を測定する方法を確立させたある時計職人の話。当時は天文学的なアプローチでしか解決することが出来ないと思われていたそうで、その常識を人生を賭けた技術で覆していく様が胸を打つ。ディズニーのエレクトリカルパレードみたいな大きさの一号機から、数十年の時を経て完成した四号機の美しい姿には、こみ上げてくるものさえあった。ニュートンやハレーといった天文学者たちも顔を出し、はたまたオイラーやメイスン・ディクソンまで出てくるのだから豪華極まりない。

  • 昔の人は、自分の位置を知るのに大変苦労してました。
    大航海時代の到来と共に、海外の植民地への往来が始まりました。
    ヨーロッパからアメリカ、アジアへ多くの船が出て行ったのですが、彼等は大変な問題を抱えていました。
    海上では、自分の位置を把握するのが大変難しいというのがその問題でした。目印が無い海の上でどうやって自分の位置を把握するか、、、様々な方法が検討されました。

    緯度については、比較的早くから太陽や星の位置を観測することで
    測定することができたのですが、経度については出発地の時間が判らないと、自分の位置を測定することができませんでした。
    (つまり軽度15度=1時間なので、出発地の時間が判れば自分の位置も判るわけです)
    当時の時計は、振り子時計が主流であり、揺れ易い船の上では使えなかったため、振り子以外の方法での精度の高い時計が必要となりました。
    ということで、時計職人ハリソンがこの難問に挑戦し、解決するまでの経緯を書いたのがこの本です。
    私達は、ごく当たり前のように緯度・経度という言葉を使っていますが、これは知識として知っているだけで実生活で使っている機会は少ないと思います。もし緯度や経度を測定する方法を知らないで、無人島に流されたとしたら、自分がどの位置にいるか全く推測できないと思います。今ではGPS等で簡単に知ることができますが、先人達の苦労や知恵を知ることは、便利な現代社会に住む私達にとっても大変重要なことだと思います。

  • ノンフィクション系読み物としては珠玉の出来。読んでから、そういえばまだグリニッジ天文台に行ってないことを後悔した。次イギリス行ったときは絶対GPSもっていこう。。。

  • 緯度と経度の差とは!

  • 17世紀、正確な経度を知るための時計を作ったジョン・ハリソンとその他の経度計測の読み物。
    当時、正確な経度を知ることは一大事だった。
    新たな陸地を見つけても2度とそこに行けなかったり、また、母港のすぐそばにもかかわらず大事故を起こすということも少なくなかった。
    経度を知るには、簡単に説明すると、母港の時間と現在地の時間の差に15を掛ければ求められる。
    しかし、振り子時計は海上では役に立たず、
    温度差によって金属部品は変形し、油をさしておかなければならない。
    また、星や月を観測して求めることもできるが、
    月などの正確な運行表はまだできておらず、曇りの日はもちろん観測できない。
    経度を知ることは、不老不死や永久機関と同義語になっていたそうだ。
    イギリスでは商人や船乗りの要請で軽度法と言う法律が生まれ、
    正確な計測方法を見つけたものには国王の身代金と同額の賞金を受け取れるというものだった。

    そのため、様々な方法が持ちこまれる。
    お気に入りなのは、共感の粉。
    この粉をナイフにかけると、それで負った傷が治ると言うなんとも胡散臭い粉だ。
    しかし、そのとき痛みが伴う。
    そこで、傷をつけた犬に巻いた包帯を港に残し、
    正午きっかりにその包帯に粉をかければ、船上の犬は反応すると言うわけ。
    長い航海で治らないように、航海中に何度も傷をつけたとか。
    新しく傷をつけたら共感の粉が効かないような気もするけどな。
    ちなみに、クロノメーターという言葉は、この当時に持ちこまれた時計類を皮肉った記事に出てきた言葉だそうだ。

    さて、王道としては月を観測する月距法が主流だったんだけど、
    そこで現われるのが、弟子入りもしておらず、それまで無名だったジョン・ハリソンと言う職人。
    彼は物凄い時計を作ってきて、天文観測主流の委員会を唸らせる。
    賞金が手に入ると思いきや、そこで立ちはだかるのが経度法評議委員長にして、
    月距法を強く推すマスケリン。
    彼のために、ハリソンは長く苦しい戦いを強いられることになる!?と言う感じ。

    原著も薄い本らしく、かなり読みやすい。
    エーコの『前日島』の前に読んできゃ良かった。

    ハリソンの最初の理解者として、ハレーが出てくんだけど、
    ハレーと言えば彗星しか知らなかったけど、これが中々愉快なキャラで、それが知れただけでも収穫。

    オススメの一冊。

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経度への挑戦―一秒にかけた四百年の作品紹介

「経度を測定できたものに国王の身代金に相当する賞金をあたえる」歴史の波間に息づく情熱を描いたノンフィクション。18世紀イギリス。経度を測定するためにニュートンやハレーの天文学的方法とは別の道を探った男がいた。半生をかけて海上時計を作りあげたジョン・ハリソンの物語。

経度への挑戦―一秒にかけた四百年はこんな本です

経度への挑戦―一秒にかけた四百年のハードカバー

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