スペイン十八世紀への招待

著者 :
  • 彩流社
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784882026754

作品紹介・あらすじ

1700年の王位継承戦争——ハプスブルク家からブルボン家のスペインへ——から“マホとマハ”が闊歩する世紀転換期まで、複雑なヨーロッパの王国の争いのなかで、揺れるスペイン王家の人間模様を肖像画に描かれた人物を通して、スペインの歴史を語り、ゴヤを語る著者独特のエンターテイメント。巨匠ゴヤが描く世紀転換期の宮廷画と秘められた永遠の“愛”とは!?マハのモデルとは!

感想・レビュー・書評

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  • 最後のスペイン・ハプスブルク王カルロス二世が亡くなった1700年から、ゴヤによる表紙の絵『裸のマハ』『チンチョン伯爵夫人』そして『カルロス四世の家族』が描かれた1800年まで。

    プラド美術館には『ラス・メニーナス』以外にも、ヴァン・ロー、ランク、メングス、ゴヤ等の肖像画がたくさんあり、予めこういう本を読んでいくと美術鑑賞がよりいっそう楽しめそうです。

    私は3年前に上野で『着衣のマハ』を見ていますが、今年も秋冬と東京でプラド展が予定されています。
    おっ。メングスの『マリア・ルイス・デ・パルマ』がキャンペーンガールになっていますね。
    彼女が後の『カルロス四世の家族』の中心に描かれる人。カルロス四世の妻。
    では両側の子どもは誰の子でしょう?
    メングスとゴヤ、同じモデルでもずいぶん違います。

    このカルロス四世の父カルロス三世のころから、マハ&マホとコルテッホというのが存在します。
    西川和子さんはこれらをスペイン独特といわれますが、コルテッホみたいなのはヴェネツィアやロココのパリの本でも読んだ気がします。
    ヴェネツィアは夫が海にでているあいだに若い男性と。
    ロココのパリでも、年寄と結婚はするけど、若い男性と恋をする、みたいな。

    そういえばこれは最近街中で、「セレブ女性の相手をさがしている」ポスターを見かけました。
    今の日本でも、夫がいても若い男性と恋をしたい人がいるのかしら?
    素敵な男性と出会えたらいいですね。

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著者プロフィール

Kazuko Nishikawa.
にしかわ・かずこ
スペイン史著述家、
早稲田大学理工学部応用化学科卒。
著書に
『スペイン宮廷画物語
──王女マルガリータへの旅』
『スペイン十八世紀への招待
──宮廷画物語』
『狂女王フアナ
──スペイン王家の伝説を訪ねて』
『スペイン フェリペ二世の生涯
──慎重王とヨーロッパ王家の王女たち』
『スペインの貴公子 フアンの物語
──レパント海戦総司令官の数奇な運命』
『オペラ「ドン・カルロ」のスペイン史』
『ギター前史 ビウエラ七人衆
──スペイン宮廷楽士物語』
『宮廷人 ベラスケス物語』(以上、いずれも彩流社)
『スペイン謎解き散歩 中経の文庫』(KADOKAWA)
『スペイン レコンキスタ時代の王たち
──中世800年の国盗り物語』(彩流社)
『スペイン中世烈女物語
──歴史を動かす“華麗”な結婚模様』(彩流社)がある。

「2021年 『エル・グレコ祭壇画物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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