- Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
- / ISBN・EAN: 9784882030423
感想・レビュー・書評
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数年前に読んだ本を再読。何度みても凄まじい。こんな詐欺集団に狙われて逃げ切れる人はいないのではないだろうか。あらゆる世間の穴を突いた犯罪にドン引きする。
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詐欺の実態を世に知らしめた本
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事業の成功を確信して出資するなど、信じられぬ浅はかさ。失敗して当たり前、投資家が考えなければならないのは、その企業家と末永く付きあっていきたいか、だけ考えるべき。
失敗しない起業家などいない。失敗の数に比例して起業家は成長し、ある一点に達すれば成功する。
そこまで応援できるか、起業家は諦めない心の強さを持っているか、ある種の狂気じみた達観をしているかどうか。65 -
起業家が書いたノンフィクションは、内容がリアルで
読んでてハラハラドキドキしながら楽しく読めるからから、
結構買っちゃうんだよね。
今回の本は起業して成功しました だけの本ではなく
成功している中、詐欺師にどのように乗っ取られ
破綻していったかを書いた本で、破綻寸前ぐらいからの内容は
かなりエグイ。
その一方、行政は色々と節穴が多いなと。
それにしちゃ、立崎泰という詐欺師は凄い。
ある意味、人の本質を完全に見抜いているよ。
まあ、勉強になる本でした。 -
詐欺に遭わなければ日本発のUSTREAMとなっていたかもしれない会社のノンフィクション。
詐欺師がいかにして会社に潜り込み、巧みに利益を横領するのかが淡々とかかれており最後まで興味深く読めた。 -
小野寺さんにしか書けない究極のノンフィクション作品です。
一人の天才詐欺師に目をつけられ、会社をつぶされるまでの話です。
小野寺さんの先見性、分析力、熱意、行動力どれも一流だと感じました。
確かに経営者として、何かが欠けていた面もあるのかもしれません。
ただ、20代でこれほどの完成度を持つ人はそうはいないと思います。
もし詐欺師につぶされず、健全に事業を成長させていった場合、
USTREAMの代わりになっていた可能性もあります。
そう思うと一つの偉大な事業を個人の欲望のみで不当につぶした
この詐欺師に非常に怒りを覚えました。 -
これは面白い。(とか言っちゃうと、著者かわいそうだけれど)
ビジネスで他社を信用しないっていうのがこの世界のルールの1つだと思う。
この世の中には、人の姿をした醜い悪魔が潜んでいるから。
このゲームでは騙されて負けたからって誰も同情なんかしてくれない。
しかし、事実は小説より奇なりとはよく言ったもんだ。
--気になった言葉--
エンジェル投資家が唯一考えるべきは、その起業家と末永く付き合っていきたいかどう、その一点のみである。(P64)
強い組織体を新たに形成する過程において重要なものはバランス感覚を有したトップの健全な独裁だ(P76) -
淡々とした文体の中に、筆者の無念さがにじみ出た体験記。ただし、タイトルが合っていない気がします。希代の詐欺師に食い荒らされた顛末記なので、「失脚」というのとは意味合いが違うのでは。「IT社長」という記号化された冠も、なんだがなあ。その点が気になったので★一つマイナスです。たまたまITの分野で若い起業家だっただけで、他の業種であってもこの詐欺師にはやられただろうと思います。もちろん、筆者の若さや経験不足が詐欺劇を容易にしたということはあるかも知れません。