4こうねんのぼく (そうえんしゃ・日本のえほん 3)

  • そうえん社
4.13
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感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (31ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784882642329

感想・レビュー・書評

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  • 未読の方のためにあらかじめお話しておくが、父子家庭のお話である。
    知らずに読むと、中途から涙がこぼれてしまうので、ご注意を。
    いや、知ってから再読してもやはり涙が出る。
    お話はすべて小学生のお兄ちゃんの話し言葉で語られ、それも柔らかい関西弁(大阪弁)なのだ。
    お父さんとふたりの子の満面の笑顔だらけで、挿絵があまりにも明るいため何も気が付かずに読み出してしまった。
    何しろ表紙だけ見て、ウルトラマンの話かとワクワクしたくらい。
    絵本の世界では登場回数の少ない父親だが、この作品では父親とふたりの息子たちの関係がとても良く描かれている。
    残念なことに私の読みでは、大阪弁の独特の味わいが出ない。
    そちらの地域にお住まいの方にはぜひ。

    お話は、宿題が「星の観察」だったので、家族で星を見に行くところから始まる。
    そこで、星の光が届くまでには何年もの時間がかかることを知った男の子が、ある発想を抱く。
    その発想が、これがもう泣けるんである。
    読み手としては、ここではじめてお母さんが亡くなっている家庭だと知ることになる。
    でも、お話の登場人物たちは泣いていない。
    たぶん、涙なんてとっくに出尽くして、今は一生懸命前を向いて歩いているんだろう。
    そのけなげさで、また泣けてしまう。

    裏表紙には3人家族が乗っているロケットが出てくる。
    こんなロケットが出来るといいよね。頑張れ、と思わず応援してしまう、素敵なお話。
    約8分。高学年向けかな。

  • 絵本で泣かされます。でもね、この本で泣けるのは大人なんです。小学生に読み聞かせしても、みんなポカーンとしてます(最初、あまりの伝わらなさに、こっちがビックリだった)。だから増版されないのかな。買いたいのに新刊で買えない本。
    宿題で星空の観察して、父に言う。

    以下ネタバレ。

    あのな、父ちゃん一光年離れた星にいくと昔の地球がみえるんやで。僕な、あの頃の地球が見たいから超高速ロケット開発して、母ちゃんを見たいんや。あの頃の家族に会いたいんや。
    うっ、もう、涙でそう。
    かけそばとかケッってなるレベルで良いです。泣けずに読み聞かせできるように慣れ必要な本はこれとかわいそうなぞう。

  • この本はリサイクル商品なので今は図書館になく、重要なので何があってもとっておきたいと思う

  • こ、これは…!

    絵本じゃなくていいな。
    ラジオで流して欲しい。
    文章だけで十分な気がします。

    私的にはいかにも
    泣かせる目的で作られた話な気がしてなりませんが
    それでもなかなか良い話でした。

    絵本じゃなくて良い話だとは思うのですが
    絵も素晴らしいです。
    まさに絵本向け、絵本の為の絵、子供の為の絵、です。
    全体的にみやすい。表情、状況ともにわかりやすい。
    とても丁寧でありつつ、子供目線の上手さに合っている絵?と言いますか。
    画力がある人が「ほどよく描く」のって難しいのでは?と思うのです。
    パースとか精密にしてしまうと多分子供にはとっつきにくいですよね?;でも絶妙なバランスでどれもこれも分かりやすく描かれていて凄い凄いと細部までガン見しました。
    特に6ページの店内素晴らしい。

  • 今年の小学校一年生に読んでやりたい絵本50冊
    その39
    ※9/12、番号が修正されました

    これは大阪弁で書かれているので、どなたか大阪弁ができる人によんでもらわな、あきまへん。
    星の観察が宿題、というのを聞いて、お父さんは駅の改札で兄弟と待ち合わせ、コンビニでお弁当とビールを買って山の公園に行きます。で、星の話を先生に聞いた兄ちゃんは、大きくなったらロケットを作る人になる、4光年向こうの星から地球を眺めたらお母ちゃんが洗濯物干してるのが見えるよね、という話をするのです。いや、その頃にはもっと遠くまでいかんとみえへんで、というのは置いといて、きに納得してもらえないとこの本は読めないので今まで読んでなかったのですが、今なら行けそう、と思う次第です。

    2022/09/06 更新

  • 家族で夜のピクニックをしながら星を眺めるお話。
    ほのぼのと幸せな日常を描いたお話だなぁ、宇宙に興味を持つきっかけとしても良いなぁ…とほっこりしていたら、最後に親だけ泣かされた。
    サラッとしてるからこそ突き刺さる。
    切ない…。

  • 絵はずっと元気いっぱいで明るい。少しづつ展開が変わってくるけど、小3兄も小1妹も気付かない。楽しかった!と。親の私だけ泣きそうでした。

  • 2013.10.23読了

  • 7分

  • 「あのな、父ちゃん。1光年って知ってるか。今日、先生に教えてもろてん」
     おとうさんと、おとうとと、ぼく。三人で夜のピクニックに行ったときのおはなし。
     ぼくが学校の先生に教わった、1光年のことを、父ちゃんにも教えてあげました。
     
     ありきたりな日常を、ユーモラスなイラストと、ユーモラスな関西弁で描いていくこのお話。笑えるお話かな、と思って読み進めたらとんでもない。最後にすてきな「ぼくの夢」が待っていました。
     子どもはもちろん、ぜひ大人にも読んでもらいたい1冊です!

     (INUI)

  • 1光年って1年のことなんだなと思いました。
    4光年前のお母さんに会いたいんだなと思いました。
    給料日だからと美味しいもの食べにいこうと言ってくれるの優しさだよなと思いました。

  •  タイトルからは,どんな話なのか想像できませんでした。
     「せんせい,あのな」という“ぼく”の言葉から始まる物語は,ぼくの軽快な開催弁に乗って進んでいきます。
     登場人物は,ぼくと弟と,そしてお父さん。お母さんの存在は…。
     「4こうねん」の意味が,読んでいる私たちにもしっとりとしみこんでくる物語でした。
     これ以上いうとネタバレになるので…。
     高学年くらいに読み聞かせてあげたい物語です。

  • 28年度(3-2)(5-1)(5-3)
    7分

  • 4-88264-232-8 31p 2005・12・? 1刷

  • ★2012娘たちに読み聞かせ。「せんせい、あのな」で始まる男の子の日記。ある夏の日、お父さんと星を見に行く。そこで1光年離れた星から見ると、1年前の地球が見えると先生に教えてもらったと話す。それで恐竜とかが見えたら楽しいだろうなと話が続くのだが、男の子が本当に見たいものは…の部分でもう涙腺がダメになった。今思い出してもうウルッとくる。ただ、娘たちは理解が難しかった様子。読み返して解説をしてやっと、という感じで私がなぜ泣いたのかも分からない様子だった。学校でも是非読みたいけど、難しいかな…。7分くらい。

  • 15分

    関西弁の絵本なので事前練習しました。内容はジーンと感動しますが、我クラスの我が子にはどうもわからなかった様子・・・。あるページをゆっくり読まないと難しいのかも。

  • この話は大阪弁で書かれてる。(大阪弁の勉強になる。)

  • 15分

    関西弁なので練習をして臨んだもののやはり難しく、ゆっくり読むようにしました。内容が深いので理解できるかどうか!?と思いましたが、案の定、難しかった様子。読む前に表紙が何人家族だと思うか?軽く聞いてから読んでもいいのかなと思いました。また年齢が上がったら読んであげたいです。

  • 夜空を見上げて、死んだお母さんに会える方法を思いついたボク。死を扱っているけど、絵も言葉も底抜けに明るい!

  • お母さんの設定がひっかかったが、男児が父にたくさん話してとても楽しそうなのが良い

  • 宇宙好きな子のお話かしら...と思いきや、最後に「ああそうだったのか!」と涙を誘う感動物語。
    (泣かずに読むのは難しい。)

    コッテコテの関西弁と、どのページも父と子らが大きな口を開けて笑っている絵が良い。
    単に可哀相だと思わせるのでなく、たくましさを感じさせる。

    しかし小学生に読んで聞かせると、イマイチ筋を理解できないようで、大人が思うほど感動的にならない。がっくし。(2013.春)
      ↓
    何度も練習して、小学校5年生と6年生で読み聞かせをした。(2013.夏)
    下手クソながらもメリハリのある関西弁で読み始めると、子供たちはものすごい集中力でついてきてくれた。
    「おかあちゃん」の出てくるページは、ゆっくりと、優しく語りかけるように読む。そうすると、子供たちはシーンとなる。涙ぐむ担任の先生。

  • 今朝、5年生へ読み聞かせ。この7年間で、この季節時々読んでいる。読みながら“4光年”の意味が分かった子は、ほとんどいないけど、読み終えた後で発見して「そういうことか…」と。

  • 父子家庭って知って読んだらワーっとなった。
    本当に子どもがしゃべってるようにまっすぐに世界が広がっていく。
    時間を越えて願うこと。

  • 良い本だ

  • とても前向きに亡くなった母への思いにむきあう姿にじーんときました。

  • 関西弁の会話から、父と子の仲の良さがうかがえる。将来の夢を語る“ぼく”が、今はいない母を慕っているのだとわかり、胸がキュンとなる。
    息子には、まずは1こうねんの説明が必要でした。
    (読んだ時期:6歳)

  • 数年前に母親を失くしたぼく。
    いつかロケットを作って母の生きていた姿を宇宙から見るんだと、明るく大きな夢を語ります。

  • 我が家の子どもたちは、ある部分思いをはせながら読める状況がありますが、4年生の娘は涙ぐみ、1年生の息子はさらりと読みました。
    ちょっと説明を添えてあげたら、息子も内容をきちんと理解できて、「じゃあ、〇〇ちゃんなら~光年だよね」と話していました。
    来年度の息子の読書感想文に使おうかと考えています。

  • 今日も読みながら泣いてしまった。

    明るい関西弁が、余計に胸に迫る。
    おかあちゃんが出てくるページ読むと・・・あかん。。。

    それにしても子どもたちがおとうちゃんソックリで 笑えてしまう。
    ええ子どもたちと、
    そして、
    ええおとうちゃんやなぁ。

  • 迷える読書ボランティア(>_<)
      ~読書ボランティアステップアップセミナー便り Part 6-2
    涙が頬を伝いました。この時初めて出合った絵本です。
    光が1年間に進む距離が1光年。
    1光年離れた星からは、1年前の地球が見えるんだよ。
    先生にそう教わった男の子。
    おとうさんと弟と食事に出かけたファミリーレストランで熱く語ります。
    自分がロケットを発明するから、4光年離れた星に3人で行こうと。
    そこから地球を見れば、おかあさんが見えるかもって・・・。
    一途な関西弁が心を打ちます。
    4年生に読まれたそうです。子どもたちはどう受けとめたのでしょうか。

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著者プロフィール

ひぐちともこ(ひぐち・ともこ)
大阪府豊中市に生まれる。商社勤務を経て、現在イラストレーター。西宮市大谷美術館絵本原画コンクール入賞後、絵の仕事をするようになる。デザイン専門学校に勤めながら創作活動をする。絵本の仕事に『めめめんたま』(ひかりのくに)、『あの子』『とってもランチ』(解放出版社)、『4こうねんのぼく』(草炎社)などがある。

「2009年 『おこのみやき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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