- Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
- / ISBN・EAN: 9784882930303
作品紹介・あらすじ
「週刊アロー」の記者高坂昭吾は、台風の夜、子供がマンホールに落ちて死亡する事件に遭遇し、その時知り合った高校生稲村慎司からふしぎな話を聞いた。慎司は超常能力者なのか?数日後、高坂は慎司の従兄織田直也の訪問をうけた。彼もまたサイキックか?そんなある日、高坂の昔の婚約者が誘拐された。しかも犯人は、高坂に身代金を持参せよというのだ。一方、慎司は何者かに襲われ重傷を負った。事件は次々と意外な方向に進展する…。
感想・レビュー・書評
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最後の方まで犯人というか真相がわからなかったのが、悔しいというか悔しくないというか…。
宮部みゆきさんの作品は主に時代小説を読んでたので、たまには違うジャンルを読むのもいいなと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2014年4月6日読了。
うーん、宮部作品としてはちょっと印象が薄いかもしれないです。
サイキックという人間が本当にいるとは私も思って
ませんが、何故か読みながら「慎司を信用しなさいよ!」と
考えてました(笑)
人の考えてる事が手に取るように分かるのが、
必ずしもいい事とは言えない。
だからこそ人は、好きな人や大切な人に、どうにかして
自分の気持ちを伝えたり、伝えてもらいたがったり
するものだからなぁと言うのが、読んでみての感想です。
それにしても小枝子は腹の立つ女でしたね(笑)
でも世の中には多いと思います。「青写真」女。 -
特殊な能力を持った少年たちの孤独と苦悩がよく描かれていたと思います。超能力と聞くと憧れたりしがちですが、この作品を読むと自分の認識の甘さが恥ずかしくなりました。日常的に知りたくもないことを知ってしまうなんて、想像しただけでも辛すぎます。読み終わった時とても切なくなりました。
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超能力者の話だけど、すごく現実味がある!
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2012 jan
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もう何度読んだかわからない。それでも読み始めると夢中になる。
設定としてはSFとも言えるが、超能力者の描き方がとてもリアルである。高坂(及び同僚)がなかなか信じないところがまたリアル。ほんとに身近にこういう少年がいたら、そう簡単には受け入れられないだろうから。それだけにラストは哀切極まりない。小夜子という女性のキャラクターはやや小説的に誇張されているけれども、実際にこういう人はたくさんいる。
超能力というとなにか華やかなもののように思えるが、もし本当にこんな力があったらそりゃあ苦しいだろうと思う。全然うらやましく思えない超能力者。これって、「なぜかそんなふうに生まれついてしまった者」のアナロジーなのかもしれないなと今回ふと思った。