横溝正史自選集 (vol.4)

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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784882933090

感想・レビュー・書評

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  • 市川崑の新旧作映画で何度も観ている作品だが、原作小説では、亡き犬神佐兵衛翁の人生が映画よりも色濃く感じられる。

  • 1950から『キング』に掲載されたのが、金田一耕介の『犬神家の一族』。

    偶然による犯罪トリックとして、他の推理小説とは違った面白さがある。しかし、横溝正史の金田一シリーズのよさはトリックの巧妙さではなく、事件の舞台背景やロケーションであると強く思う。
    犬神家では、信州の富豪の大邸宅や湖水、空家、雪山が舞台となる。このどれもが、読んでいる最中は灰色の空に包まれたどこか暗く不気味な場所として想像された。そこに、事件のおぞましい背景が浮かび上がり、よりいっそう奇怪で不気味な物語として仕上がっている。

  • 犬神財閥の創始者・犬神佐兵衛が残した遺書。それによると、遺産は諏訪神社の神主・野々宮大弐の孫娘・珠世が三人の孫(佐清、佐武、佐智)のうちから婿に選んだものに与えるという・・・。莫大な遺産を巡り激しく憎みあう犬神家の人々。そしてこれは、次々と起こる惨劇の幕開けに過ぎなかった。犬神家の家宝「斧・琴・菊」と関係づけられた凄惨な連続殺人の数々に金田一耕助が挑む。

  • 今年の映画も見てきましたが…やっぱり『犬神家』は面白い!!足とか足とか足とか…

  • 映画がリメイクされたみたいなんで、横溝正史と金田一耕助ってどんなもんだろうか?と思って読んでみた。

    結構面白いじゃん。舞台が終戦直後なだけに松本清張みたいなにおいがぷんぷんしたけど、それはあくまでも自分の先入観であって、どろどろとした感じがなかなかによい。でもなんか金田一が事件解決に積極的に関わっていないような気がするんだよなぁ。「あっ、また殺された〜」みたいなノリだと感じてしまうのは気のせいでしょうか。。。金田一少年の事件簿にもたしか横溝作品をモチーフにしたものがあったけど、金田一少年の事件簿を先に読んでるとどうしても既視感を感じてしまう。でも大本はやはりこっちなのだろうなぁ。

    これから金田一シリーズはまりそうです。

著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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