遅刻の誕生―近代日本における時間意識の形成

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  • 三元社 (2001年8月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883030835

遅刻の誕生―近代日本における時間意識の形成の感想・レビュー・書評

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  • 第1章辺りは、日本人は時間を守る民族、勤勉で働き者という神話を明治期のお雇い外国人たちの発言、幕末の日本の記録などから崩しまくり、読んでとてもおもしろい。江戸時代、勤勉に働かせられていたのはあくまで農民であって、職人たちは午前中しか働かなかったり、明治に来日したオランダ人たちが困ったのは日本人労働者が時間にルーズ過ぎることだった。近代教育制度の裏の目的は、よい工場労働者を育成するため、命令に従順であり、時間を守り、反復作業を嫌がらなくすることであると言われるが、現在の日本人の国民性と言われるものの多くが、単に明治期に西洋人たちの協力で導入された近代義務教育によるものだったことがわかる。第2章ぐらいから、だんだん専門的な内容になっていき、読み通すのはかなりきつくなってくる。

  • 2016/9/11読了。

  • 編著:橋本毅彦、栗山茂久

    【内容紹介】
    いつから時計が気になるようになったのか。
    明治6年1月1日をもって、日本は太陽暦、定時法の社会へと転換した。鉄道、工場、学校における時間規律の導入はいかにして行なわれ、そして、人々の生活をどのように変えていったのか。現在に至るまでの、時間意識の変遷をたどる。
    http://www.sangensha.co.jp/allbooks/index/083.htm


    【目次】
    序文 3

    第1部 定刻志向──鉄道がもたらしたもの 15
     第1章 近代日本における鉄道と時間意識(中村尚史) 17
     第2章 一九二〇年代における鉄道の時間革命──自動連結器取替に関連して(竹村民郎) 47

    第2部 時間厳守と効率性──新労働管理の発展 77
     第3章 近世の地域社会における時間(森下徹) 79
     第4章 二つの時刻、三つの労働時間(鈴木淳) 99
     第5章 蒲鉾から羊羹へ──科学的管理法導入と日本人の時間規律(橋本毅彦) 123

    第3部 時間の無駄のない生活──子供の教育と主婦の修養 155
     第6章 子供に時間厳守を教える──小学校の内と外(西本郁子) 157
     第7章 家庭領域への規律時間思想の浸透 羽仁もと子を事例として(伊藤美登里) 189

    第4部 新暦と時計の普及──近代的タイム・フレームの形成 211
     第8章 明治改暦と時間の近代化(川和田晶子) 213
     第9章 歳時記の時間(長谷川櫂) 241
     第10章 明治時代における時計の普及(内田星美) 267

    第5部 時間のゆくえ 289
     第11章 農村の時間と空間──時間地理学的考察(荒井良雄) 291
     第12章 「時は金なり」のなぞ(栗山茂久) 321

    文献解題 時間を考えるための五〇の文献(橋本毅彦) 345

  • 「現代の我々は一つの時刻体系と労働時間観念を当然の前提としているが、それはそれほど当然のことではない。」
    「出勤率中和論~1.強励法、ⅰ.欠勤者の制裁、ⅱ.出勤者の奨励、ⅲ.追い出し、ⅳ工銀支払日の延期。欠勤者の制裁には「欠勤室への収容」、「食事を遅らせる」、「外出を許さない」、、」
    「時は金なり」の謎。むしろ「金は時なり」か。

  • 学校教育については、ほんのわずかである。それよりも時間という意識の発生について書かれた本ということのほうが当てはまる。「時は金なり」という格言の真偽という方がタイトルのあう。学校教育について遅刻について卒論を書くためには別の本を当たるしかないであろう。

  • 現代のような時間意識は古代からあったわけではなかったことがわかる本。

    時間意識の形成には、蒸気機関を使った工場と鉄道が関係していることを初めて知った。

  • ワークショップ「暦の本棚をつくろう!」:“本日の一冊”本  :“廣瀬賞” 僕は遅刻が多いので、この本を読めば遅刻の言い訳ができるかもと思って…。

  • 日本人と時間と電車の定時運行に関する論文をまとめた本。
    かなり古いものもあるのでしっかり難解で読みにくいが、非常に考えることは多かった。
    今や「日本の特徴」とも言える電車の定時運行だけど、昔はそもそも不定時法であり、
    太陰暦でもあった訳で、歴史上の流れの中で生まれた日本人の時間に関する意識は、
    今もまだ変わり行く途中なのかもしれない。
    季語が変わってしまった話や「時は金なり」の解釈についても興味深かった。

  • 元々鉄道の定刻発車ネタから興味が沸いて読んでみたのだが、一番面白かったのは明治期の工場や官庁の労働時間についての第四章。

    総じて面白くはあったのだが、論文集的なモノなのでとっつきにくいと言えばとっつきにくく、読み物としては、ちとかったるい。話題も筆者も当然各章ごとに違うので、そういう本として読むとよろしいかと。

    不定時法から定時法に変わると生活がどう変わるのか、というのはなかなか想像しにくいものがあって、この話題について追うだけでもかなり考える所の多い内容。

  • 594夜

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遅刻の誕生―近代日本における時間意識の形成の作品紹介

いつから時計が気になるようになったのか。明治6年1月1日をもって、日本は太陽暦、定時法の社会へと転換した。鉄道、工場、学校における時間規律の導入はいかにして行なわれ、そして、人々の生活をどのように変えていったのか。現在に至るまでの、時間意識の変遷をたどる。

遅刻の誕生―近代日本における時間意識の形成はこんな本です

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