日本語の正体―倭の大王は百済語で話す

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著者 : 金容雲
  • 三五館 (2009年8月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883204762

日本語の正体―倭の大王は百済語で話すの感想・レビュー・書評

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  •  韓国語を学んだ詩人の茨木のり子さんは、「言葉とはつまりは皆の共有物で、言語学者だけが扱う資格ありとは思わない」と『ハングルへの旅』で語って、日本語方言との対比を大胆に行っている。
     だが、壮大さではこちらがはるかに上手だ。韓国を代表する数学者が著した日韓語比較論。標題の通り、日本語の源は百済語であるというのが著者の主張。言語学者に言わせると、突っ込みどころがいろいろとあるのかもしれないが、私には古代ロマンをかきたてるのに十分な内容だ。豊穣な知識の海に浸る豊かな時間を過ごすことができた。
     古代、国境は玄界灘に引かれていたのでなく、朝鮮半島南部と北九州・中国地方は韓族・倭族が暮らす共通の地域だった。とすれば、言語が共通であった可能性は高い。それでも、この本を読むまでは、日本語は縄文人のもっていたオーストロネシア系の言語の影響を受けていたが、韓国語はそうではない、だから日本語は開音節構造(子音と母音が一体となった単語が多いこと)なのに対して、韓国語は子音で終わる単語の多い言語体系をとっていると思い込んでいた。本書で、著者は韓国語が開音節構造から離れていった原因を、新羅支配以降の漢字介入に求めている。目を開かれる指摘だ。
     現在の天皇家の源流が、百済系の応神王朝である事実もまた、日本語が百済語を起源にする主張の傍証であるようにも思える。

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  • わくわくした。すごく納得した。

  • 面白い本だと思う。けど、実名攻撃しすぎてる感が否めない。でも強引な論説ではない。

  • 『日本語の起源』と比べると論理の飛躍が多い気がするが、アイデアとしては納得できる部分もあり、こちらもかなりおもしろい。

  • 二十数年ぶりの言語学にびびりつつ、高句麗関連の韓国ドラマにはまった勢いで読めました。現代韓国語をちょっぴりやっておいたのも良かった。

  • 義経=チンギス・ハン説よりは信憑性がありそうだった。
    構成が悪く、説明不足のため、学問的な装いをまとって、民族的な感情を満足させるという以上のものが見いだせなかった。

  • 非常に面白い。しかし,内容を理解するためには,それなりの「韓国語と日本語に対する理解,相互の言語の対応関係」や「古代を中心とした両国(とそれに加えて中国も)の歴史・文化背景」など基礎的な土台が必須だと言える。
    多くの盲点が突かれており,これまでの疑問の多くが紐解かれていくのを感じた。
    一方で,(紙面の都合もあるかもしれないが)言葉足らずなせいか強引なこじ付けだと感じる部分もあった。それも学説の1つだと思えば良いのだろうが。
    何はともあれ,言語の視点から古代を中心とした歴史や交流,文化を紐解くというのは斬新で非常に楽しめた1冊であった。

  •  数学者であり日韓文化の大御所でもあるという本書の著者によれば、百済語が現日本語になり、新羅語が現韓国語になったのだそうだ。本書を読んでもまったく説得力を感じないのは、方法論が存在せず、用語が曖昧なまま使われているからである。そういったことを曖昧にしたまま、やれ「国(クニ)は百済語だ」とか、やれ「奈良(ナラ)は新羅語だ」とか、頭ごなしに決め付けられても納得する者は少ないであろう。
     例えば著者はp.35で、「古代カラ語には、「国」をあらわす言葉として伽耶・百済語の「カラ(韓)」と新羅語の「ナラ」の二つがありました」というが、「古代カラ語」と「伽耶・百済語」と「百済語」はそれぞれ何を指すのかさっぱりわからない。p.35ではカラを「カラ(韓)」と書きながら、p.34では「カヤは「カラ(加羅)」でもあり「国」の意でもあります」と書いている。そうすると、カラ(韓)=カヤ=カラ(加羅)なのか? カヤが国の意とはどうしてわかるのか? また、カラが kara-kona-kuni と変化して国になったというが、音韻対応の法則に則ってそういえるのか?
     このように、根拠がいっさい示されず著者による一方的決め付けで論が展開されているため、読者は本書を読んでも疑問しか残らず、不満が高まる一方だ。結局、著者が自分の結論に都合のよいようにゴロ合わせしているだけ、と言っていいであろう。本書に学問的価値はない、いな、そもそも出版される価値がない。

  • 【出版社による内容紹介】韓国の数学者で比較文化論の大学者である著者は、つねづね日韓語を切り離して考えようとする研究者たちの説に、疑問をもち続けてきました。
    「なぜ、日本語には韓国語の古い形が残っているのか?」「なぜ、日韓語は文法や微妙な表現の仕方まで一致するのか?」「日本語の母音は5個なのに、なぜ、韓国語の母音は21なのか?」「古代倭の大王たちの言葉は何であったのか?」......etc.
    金教授の探究は、日本と韓国の数詞の共通項を初めて見つけ出し、発表するに至ります。韓国固有語の「1」は「ハナ」といいますが、日本にも「はなから(最初から)」という言葉があります。これは日韓語が共通だったからなのです。
    さらに、「てにをは」などの助詞の使い方といえば、ほとんど同じといってもいいでしょう。その理由を日韓語のルーツが百済語にあると突き止めました。
    ではなぜ、日本語と韓国語の現在の違いが生じたのでしょうか? それは朝鮮半島語の中国化にありました。そのため、日本語は古代日韓共通語の原型を保っていたのです。

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