ビジネス書大バカ事典

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  • 三五館
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883205004

感想・レビュー・書評

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  • ビジネス書版『作家の値うち』みたいな本だった。いっそ、作家別に数冊あげ、点数とコメントだけでまとめれば、もっとスッキリした辞典になる。

  • 読書録「ビジネス書大バカ事典」3

    著者 勢古浩爾
    出版 三五館

    P325より引用
    “夢は必ずかなう、というのはすべてかなっ
    た人間ばかりがいうセリフである。”

     目次から抜粋引用
    “なんでビジネス書を読むの?
     恐るべき三人のつわもの
     三冊の元祖本と成功法則
     本を読んで金が儲かるってホント?”

     世に溢れるほど出てくるビジネス書の中か
    ら、これは?と著者が思うものを紹介する一
    冊。
     読者が引き寄せられる理由についてからベ
    ストセラー書の採点まで、鋭く正直な意見が
    書かれています。

     上記の引用は、手帳に関する本についての
    評価での一文。成功した話を真似しても、同
    じように成功するかどうかはわからないのだ
    ろうなと思います。それよりも、やり直しが
    出来ないくらいの失敗をしてしまわないよう
    に、失敗談のまとめ本が、もっと沢山世の中
    に出て来てほしいものです。
     ビジネス書の同じ著者の作品でも、褒める
    ところは褒めて、駄目なものはダメと言って
    いる所が、はっきりしていていい感じです。

    ーーーーー

  • <メモ>
    著者が作中で紹介した本。の一部。
    ・水野俊哉『成功本50冊「勝ち抜け」案内』
    ・本田健『ユダヤ人大富豪の教え』・・・ウソくさい。思考は現実化するのパクリ?
    『きっと、よくなる!』上滑り
    『大好きなことをしてお金持ちになる』英語能力についての矛盾
    ・ナポレオン・ヒル『思考は現実化する』これはピン。
    もどき本のタネ本。メンターからの教え、目標の明確化、期限化、それを紙に書く、潜在意識、脳力、引き寄せetc。
    ・スティーブン・コヴィー『7つの習慣』「思考は~」以上。ただし成功の「保証」はしない。高評価の理由は、成功を目指すために「自立」を必須条件にしていることと、「家族」を無条件に礼賛していないところ。
    ・D・カーネギー『人を動かす』人間関係論の古典。わりとふつう。結局すべてがテクニック。
    ・野口嘉則『鏡の法則』実話ということだが、いきなり作り話。ありがとう100回、原因(心)と結果(現実)の法則。
    ・水野敬也『夢をかなえるゾウ』文章はうまいが内容が凡庸。中山庸子『なりたい自分になる100の方法』の方が簡潔で読みやすい。
    ・池辺雪子『FX フツーの主婦でも億万長者になれた理由』意外と好印象。しかし著者は年季とやる気がすごいので素人ではまねできない。
    ・野口敬『誰とでも15分以上 会話が途切れない!話し方66のルール』なぜ、どんな人とも会話が続かなければいけないのか?全部技術。誇大広告。名前を呼ぶのは◎
    ・斎藤真嗣『体温をあげると健康になる』女性や老人にハードな筋トレは無理。
    ・斎藤一人『人生が全部うまくいく話』まるでビートたけし。感謝できれば全部うまくいく。インチキ、矛盾だらけ。
    『斎藤一人の絶対成功する千回の法則』ありがとう1000回含め法則ばかり。不自由人によって自由人の生活は支えられているのに。
    ・神田昌典『非常識な成功法則』紙に書くだけで成功するってヒルのパクリ?なめた口調。
    ・勝間和代『お金は銀行に預けるな』金融に関する良心的な啓もう書。勝間の本の中ではベスト?堅実な投資の方法。
    ・本田直之『レバレッジ・リーディング』読書は投資活動、しかし100倍利益論は大げさ。

    ★著者が勧める経営者の本
    ・松下幸之助『道をひらく』人間の基本
    『商売心得帖』松下電器の販売店用
    ・本田宗一郎『スピードに生きる』一生懸命賃はない。タイム、マネー、プライド
    ・石橋信夫『不撓不屈の日々』大和ハウス工業
    ・小倉昌男『経営学』ヤマト運輸2代目。小手先の仕事術とは質が違う
    ・稲森和夫『人生と経営』京セラ。挫折の連続
    ・岡野雅行『俺が、つくる!』痛くない駐車針
    ・永守重信『情熱・熱意・執念の経営』日本電産。強烈だが潔い。早食い試験、素手のトイレ掃除。
    ・『社長の哲学』青木定雄(MKタクシー)、鍵山秀三郎(イエローハット)、鳥羽博道(ドトールコーヒー)、矢野博丈(ダイソー)の講演集。

    ・小倉寛太郎『企業と人間』山崎豊子『沈まぬ太陽』の主人公のモデル。日本航空の執行委員長で海外勤務を強いられ干されたが、強靭な人。
    ・三枝匡『Ⅴ字回復の経営』半分小説仕立て、半分解説書の事業部債券物語。本物のビジネス書。

    ★「成功」とは何ぞや
    ・ジョン・ウッド『マイクロソフトでは出会えなかった天職』ネパールへの本寄贈活動、NPO「Room to Read」設立
    (日本の川原尚行は、医務官職を辞してスーダンでの医療活動に従事)
    ・情熱大陸・石井一男…質素な生活をする画家。

    ★あのベストセラーを採点
    ・スペンサー・ジョンソン『チーズはどこへ消えた?』40点→変化に対応しようだけでいいのに、わざわざネズミなんか登場させなくてよろしい
    ・山田真哉『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』65点→読み物としては面白い。入門書以前の本
    ・安田佳生『千円札は拾うな。』8点→社内バーなど保育園みたいな会社、いい男は予約しとけとか、ばか丸出し。
    ・林總『餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?』50点→内容は真面目だが、冗長。地道に勉強しなければならないものまで楽しく学んでもらおうという根性がそもそも間違っているのでは。NHKの語学番組も。
    ・ロンダ・バーン『ザ・シークレット』0点→成功の秘密など存在しない。引き寄せの法則ではなく、人間的器量の問題。駄本。
    ・小宮一慶『「1秒!」で財務諸表を読む方法』68点→1秒!とやらないと売れないのが世知辛い。会計学の初歩的知識が得られ、意外にもまともな本。
    ・奥野宣之『情報は1冊のノートにまとめなさい』75点→忘れるためにノートはある。シンプル。
    ・ロバート・キヨサキ『金持ち父さん貧乏父さん』65点→自分で働いて金を稼いだり、仕事のおもしろさを知る前に小学校あたりで株式や資産運用を教える必要があるだろうか。まさか医者や警察官をラットとは呼べないからごまかしているが、結局は人生の価値観の問題。真面目な本だが、金儲けしないやつは馬鹿、みたいなところが垣間見える。
    ・福島正伸『毎日、社員が感動して涙を流す理想の会社』3点→「日本を変えるために目が覚めたよ」「(妻に)君の存在が僕の勇気」唖然。きょとん。これは宗教なのか?こんな文章が延々と続く。

  • 「だれでも」「必ず」「成功する」「金持ちになる」など
    明らかなウソ(あるいは誇大広告)を謳ったビジネス書もどき本を
    痛烈な皮肉と笑いで綴る。
    食品など不当表示が罰せられる業界もあるが、書籍は売れたもん勝ちの世界。

    勝間和代、苫米地英人、本田健などなどメッタ斬り!
    書いてある方法でもう一回成功してみせてくれ!とバッサリ。
    イチローと同じことしてもイチローにはなれません。

    人生=成功=金儲けという図式に疑問を投げかけます。
    人生=家族、仕事、趣味…色々あるでしょ?
    もし右項がなにもなくても、人生=人生さ。

    何をやるにも大事なことは、結局 “人間性”。
    松下幸之助、本多、盛田、稲盛…経営者の自伝を読むことを薦めて締めくくります。


    【目次】
    はじめに ビジネス書「もどき」とは
    第1章 なんでビジネス書を読むの?
    第2章 恐るべき三人のつわもの
     「真似っこ」本田健、「なにがなんだか」石井裕之、「ヘンテコ大王」苫米地英人
    第3章 三冊の元祖本と成功法則
    第4章 本を読んで金が儲かるってホント?
    第5章 不当表示?誇大広告?めくるめく書籍タイトルの世界
    第6章 胡散くさい二人の導師
     「金ならあるぞ」斎藤一人と「釈迦気取りか」小林正観
    第7章 その場しのぎの一姫二太郎
     「ぬえ」神田昌典、「カリスマ?」勝間和代、「なんでもレバレッジ」本田直之
    第8章 「成功」することと人生
    第9章 読むなら、経営者の自伝
    第10章 仕事とは全人的作業である
    あとがき ビジネス書の力
    付録 あのベストセラービジネス書を採点する

  • この本は他の著者の揚げ足をとって批判しているだけ、という批評もあるようだが、ビジネス書(主に自己啓発)を多読している人は一度クールダウンの意味も込めて読んでみるべき。

  • 本当に世の中には、胡散臭い香具師が書いたビジネス書が多いことがわかる。筆頭は勝間。これはもはや幼稚すぎるから議論の余地なし。
    意味不明な自己啓発書はビジネス書と呼んではいけない。
    読むのは経営者の自伝か官僚、政治関連の本の方が良い。特に政治家の本は良い。魑魅魍魎が伝わるのがビジネス。

  • 棚にあった本再読。久しぶりにBOOKOFF言ったらこの本に出てる人の本山ほどあった笑。

  • 目からウロコの本だった。


    著者の人生観が飾る事なく語られていて、感動もした。



    そして、自分が手当たり次第タイトルに惹かれて

    自己啓発本を読んでいたのが、

    それを鵜呑みにしてきたのが

    ちょっと恥ずかしくなった。



    目に見えない力を信じる心は純粋に持っておきたいけど、

    著者の現実的な考え方も、両方必要だと思った。


    よかったのは良書を紹介している章。

    とても、参考になりました。


    読みかけで放置していた松下幸之助の本を早速読もうと思います。


    自己啓発本好きな方は、絶対に一度は読むべきと思います。

  • 成る程、それも一理ありますね

  • 「はじめに」でも著者が書いていますが、これはあくまで娯楽として楽しむ本だと思います。私自身は、笑いながら読ませていただきました。
    ビジネス書との付き合い方みたいなものに興味があれば、終盤の8~10章を読むことをお勧めします。

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著者プロフィール

1947年大分県生まれ。明治大学政治経済学部卒業。洋書輸入会社に入社したが2006年に退社、執筆活動に専念。「ふつうの人」の立場から「自分」が生きていくことの意味を問いつづけ、『まれに見るバカ』(洋泉社・新書y)で話題に。その後も『アマチュア論。』(ミシマ社)、『会社員の父から息子へ』(ちくま新書)、『定年後のリアル』(草思社文庫)など著書多数。

「2017年 『ウソつきの国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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