脳はバカ、腸はかしこい

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  • 三五館
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883205684

感想・レビュー・書評

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  • 生き物の成り立ちから、健康とは何か面白おかしく解説していきます。
    腸は身体にいいことを求めて着実に働くが、脳はだまされやすく間違った指令を送るという。

    大筋においてはかなり当たっていると思われますが、具体的なエピソードは極端なので、とんでも本に近いほど‥
    それが面白いので~飽きないんですけどね!?

    生物の腸に、最初に神経系細胞が出現した。
    今でも腸は、意外なほど神経をつかさどっている。

    日本の高齢化少子化には、食べることに熱心すぎる風潮が影響している可能性があるとか。
    食欲と性欲は、脳の近い場所にあるので、片方が満たされているとそれで満足してしまうから。
    それに加えて、超清潔社会になってしまっているから、動物めいたことをする気になれないのでは、と。

    腸内細菌が幸せ物質を作り、ドーパミンやセロトニンのもとを脳に運ぶ。
    脳からの指令なしに、独自の命令を出せるのが腸。
    うつの解決には腸の働きが欠かせない。
    意外な観点として、「うつ」もあるいは役になっているのかもしれないという。活発に動きすぎると危険なので、ウツで危険を避けているのかも?

    回虫がいる子供に、アトピーはない。
    日本の幼い子供、特に赤ちゃんでアトピーの場合、腸内細菌がまったくないことがあるそう。
    赤ちゃんが色んなものを舐めて回るのは、本能的に色々な細菌を取り込もうとしているから。
    腸内細菌は人間の体内でちゃんと働く意味があるのだが、生まれつき持っているわけではない。
    アトピーを治すには、床に落ちているものを拾って食べるのが一番早道だと。

    そういえば‥寄生虫がいる時代にアトピーはなかったというのは聞いた覚えがあります。
    そもそも、この著者が言い出したことだったかも‥
    いとしのサナダ虫って言われても~~
    それは既に日本にはいないので、作者ですら実行不可能だし。
    回虫がいる国では健康上、他の問題があるに違いないし(苦笑)

    中高年になると、炭水化物はそれほど必要なくなる。
    不要な糖質が多すぎると、老けてくる‥ドキッ?

    脳は栄養が足りないと食べたいという指令を出すが、何をどう食べたいという指定や限度がない。
    必要なものが得られないと、とにかくたくさん食べ続けるように指示してしまう。
    脳内快楽物質の依存症のようになると、どこまでも太ってしまう結果に‥?きゃー!

    読んでみる価値はありますよ!

  • 定期的に腸について読みたくなる私。。
    今回は腸内細菌の権威である藤田先生の売れてそうな本を選んでみました。

    とにかく癖の強い先生で、自分の腸内でサナダムシを飼っているし下ネタ的な話も多いし、持論を展開するあまり話題が横道に逸れたり、根拠なく予想で発言したりしてちょっと引く箇所もあるのですが、全体としては大変興味深く、面白く読ませて頂きました♪

    あらためて腸の役割を知り、今まで以上に腸内フローラを大切に育てなきゃ(笑)という気持ちになったので、読んでよかったです。
    以下備忘録。

    腸には大脳に匹敵するほどの神経細胞があり、生物に最初に備わった臓器は腸であり、脳がない時は腸が脳の役割もしていた。
    それが、脳の発達によって文化的な生活を手に入れ、それにより食品添加物や農薬を体内に摂取してしまうようになる。
    それらを排除したり、免疫力を高めるために腸内細菌は疲弊し減少傾向にある。
    だが、精神バランスを整えたり幸せを記憶する物質として有名なドーパミン、セロトニン、β-エンドルフィンなどは、食べ物と腸内細菌でつくりだし、脳に運ばれるものであるから腸の役割はかなり大事なのである。
    一方脳は騙されやすくて意志薄弱。ストレスを感じると快楽を得ようとして体に悪いにもかかわらず、糖質を取りすぎる。
    糖は害が多く、肥満等の害の他、ガン細胞は糖からのエネルギーで増殖するので深刻な健康被害にも影響する。

    藤田先生の提唱する腸を鍛える方法のうち、私が覚えておきたいと思った10個は次のとおり。
    (先生は27個挙げてました)
    ・糖質は摂らない
    ・飽和脂肪酸やトランス脂肪酸は摂らない
    ・食品添加物や化学調味料は摂らない
    ・色のついた野菜や果物を摂る
    ・発酵食品を摂る
    ・よく噛んで食べる
    ・湧き出た生の水を飲む
    ・ポジティブに生きる
    ・好奇心を持ち続ける
    ・多様性を認める

  • 新年1冊目。
    タイトルのとおり脳がいかに曖昧で、頼りないものであるのに対し、腸がいかに人間にとって重要で利口かを説いている。
    確かに私自身、栄養と脳に関する本を読んで「頭でわかったつもり」で実践してきたが、その「栄養」を処理する最も重要な器官である「腸」を考えたことは一切なかった。
    脳本、栄養学本、そして「腸本」という新しいジャンルの本である。最近話題の糖質制限食も腸の観点からそのメリットがかかれている。

  • 脳と腸の話を読んでると思ったら、ミミズの話がでてきたり、サナダムシな話が出てきてそちらにも興味が沸いてしまった。
    ただ、たしかにあれが食べたい、、と思ってしまうのは脳の欲望であって、食べたいと思ったものは大抵町に良くないなぁと実感した。
    忘れてしまうので定期的に読んで学んだいきたいと思った。

  • 元々が腸が先にある。ストレスをうけると悪玉菌が増える。よく寝ることが大事。元々炭水化物を摂取していなかったのでとらなくていい。とりすぎは神経細胞破壊する。あと加工食品など気をつける。

  • 一言で言うと雑に作られた本、という印象。一般大衆向けに作られた割には、分かりにくい箇所があったり重複した箇所があったりと不親切に感じた。また、「腸によい食べ物をとる→人間本来の力を取り戻す→性欲を取り戻す→セックスして少子化に歯止めがかかる」という筆者の持論には唖然とした。昔の日本の離婚率の低さを都合のいいように解釈していたところも問題。オメガ3の油を摂ることの重要性は知らなかったので星2つにした。

  • 脳科学系の本ばかりここのところ読んでいたので、逆説的に脳科学を真っ向否定してそうな本をチョイスしてみた。
    対抗馬は、腸。
    ただ、腸の話となるとシモの話にもなるので、若干下品といえば下品な話になってしまう・・・
    ただ、腸は超大事っていうのがわかる本。
    優秀な脳に振り回されているばっかりじゃだめですよ。
    腸の方が生命体が誕生して以来の歴史も古いし、生きるのに必要なのは腸ですよ、と。
    納得できることも多数あるけど、この無菌状態に近い日本社会に生きる身としては、それは難しい・・・と考え込む内容もちらほら。
    無理なく、少しずつ、改善していけたらいいなとは、思う。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「逆説的に脳科学を真っ向否定」
      面白そう~
      「逆説的に脳科学を真っ向否定」
      面白そう~
      2014/11/06
  • 結論は正しい部分が大いにあると思うのだが、研究紹介と自分の考えが混在しているため、結果として全てが疑似科学っぽく聞こえてしまう。
    エッセイとして流せばいいのだが、功成り名遂げた研究者にありがちな、自分のフィールドを逸脱しての記述が多い。
    相関と因果関係の混同も見られるようだ(睡眠時間と海馬の体積など、第3の因子がありそう)。
    インドネシアの子にアレルギーが無いのは、アレルギーのある子は乳幼児期に死亡しているという考えには至らないのだろうか。インドネシア=ユートピア論では都合の良い情報だけをフィルタリングしているように見える。

  • 半分くらいまで読んだ時点で返却。
    軽いタッチで思いのまま書き連ねたという感じで、科学的な厳密さに重きは置かれていない。
    本人が、頭で研究テーマを考えるより前に腸が決めている、そうなので、この本も腸の先導によって書かれているのかもしれない。
    ---------------------
    以下覚え書き
    ・ミミズを食べると精力が増強する
    ・土壌菌によるもので、土壌菌を飲むとアサダチする
    ・脳は食べ物が安全かどうか判断できないが、腸にはできる
    ・腸内細菌によって、ビタミン・ドーパミン は作られる。
    ・腸が弱ると うつになる
    ・病原体による感染から身を守るために免疫システムが進化する過程でうつ病を発症するようになったのではないか

  • 脳は、腸というOSに乗っかった、アプリのようなものかな?
    腸の声をもっと聴こう!

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著者プロフィール

東京医科歯科大学名誉教授 ・ 人間総合科学大学

「2010年 『未来コンパス 13歳からの大学授業』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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