働く、編集者―これで御代をいただきます。

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著者 : 加藤晴之
  • 宣伝会議 (2007年7月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883351756

働く、編集者―これで御代をいただきます。の感想・レビュー・書評

  • ■編集者今昔
    昔:記者として現場にいって事件取材のために警察に入り込んだり芸能人のスクープをとったりと取材して失敗を重ねて編集者に
    今:インターネットから既出ニュースを拾ってきてターゲットに合わせて加工する。編集マニュアルがあり、それ通りに仕事する。
    →今は、編集者のアシスタントとして働いても一向に編集の能力は身につかない。ただ情報入力するだけ。ライター・編集者のコモディティ化が進んでいる

    ■編集者が作家に書きなおしをお願いするとき
    ・文章は読者のものなので、自己満足文章はダメ(成功した人が華々しい経歴だけ書いた「私の履歴書」ほどつまらないものはない)
    ・書きなおしをお願いできる信頼関係をその前に作っておくのが大事
    →それまでの作品を引き合いに出して評価した上で、修正ポイントを伝える

    ■編集現場小ネタ
    ・フライデーの熱愛スクープは1回のチャンスをモノにしているのではなく、何度もカットを重ねて一番良いものを出している
    →確証があるものしか出さない
    ・記事はチームで作る
    →現場の取材記者が虫の目で被害者や加害者に入れ込むのはそれで良い。記事はチームで作るので一緒の集時半や編集者が鳥の目で偏りがないようにしていく
    ・女性編集者と男性作家、女性作家と男性編集者が一線越えることは多々ある
    →社内のセクハラではないので、編集者自身が解決すべき問題。上司として相談されたら担当替えすれば良いが。
    ・企業スキャンダルをめぐって企業広報担当者と記者のやりとりはスリリング。
    広報担当者は、記者が
    ①何を知っているか
    ②どこまで知ってるか
    ③どこまで書く気か
    ④情報源は誰か
    を必死に索敵する
    ・小泉政権は情報操作が非常にうまかった。
    ①他の問題点には目を向けさせず、イシューを一点に絞って強行突破
    ②マスコミが喜ぶキャッチコピーを提供していた ex.人生いろいろ
    ・人間の根本原理は、物欲、性欲、名誉欲。それを書かないと面白くならない。
    →政治家が躍起になって個人情報保護法を成立させようとしているのは、愛人スキャンダルをもみ消したいからかも、と疑ってみるのが大事

  • 編集者は担当する物書きによって育てられていく。
    編集者はメディアの数だけ存在する。
    本を出すことは読者への奉仕である。
    努力すれば一流の編集者になれる。しかし書き手は才能がなければ天才の書き手にはなれない。

  • 編集者ってどんなことしてるの?作家やジャーナリストにはない、編集者独自の意義は?

    そういったことが知りたくて購入した。少なくともそういったことに言及されているのだろうと感じるタイトルだとおもった。

    しかし読んでみると、著者による週刊誌イメージ向上作戦、という感じだった。

    週刊誌ってこんなこと出来るし凄いんだよ、こんなに大変なんだよ!っていうことがダラダラ述べてある。

    働く、編集者という題から逸れる話も多く、面白くなくはないがそれ以上のものは得られない印象。

  • 前半は筆者の「メディア論・編集者論」、後半は編集者セミナーの講義録が掲載されている。

    主に雑誌週刊誌の編集者、という視点で書かれているが、編集者とその関係者の信頼関係についてや、仕事へ取り組むべき姿勢などは、特段編集者だから必要な要素ではなく、私たちみんなに共通する内容だと感じた。

    ただ逆に、「なるほど、編集者とはこういう仕事なんだな!」という描写は極めて少なく、文の流れもダラダラとしていて論点が見えにくい。
    「本は読者のために書くもの」としながらも「この本は自分自身のために書いた」というような表現もあり、全体的にあまり読みやすい本ではなかった。

    つまり、「編集者としてのノウハウが知りたければ、自分のセミナーに来い」ということか…。

  • 編集者の方が書かれた本。
    編集者といっても、書籍(文芸、ビジネスもまた違ってくる)、週刊誌や月刊誌と色々とあるんですが、根は週刊誌の方が書かれている本。

    その編集者として、どういった心構えで仕事に取り組むべきかという話や具体的に編集者として問題が起きた時にどう対処したらいいかが書かれている本です。

    自分は、紙の本は編集を2冊しかやったことが無いのですが、1つそうだなと思ったのが、著者とどう関わって行くかという点は根底は一緒なんだなと思った。

  • もう、出版社の人が何言っても説得力がないなぁ。
    過去の実績も、昔話(いい思い出レベル)の類に思えてしまう。
    言っていること・書いてあることの根本は、メディアの現場にいる人間であればつかんでいるべきことなのだけれど、、、。

  • 「週刊現代」の編集長がじきじきに記したものです。

    タイトル『働く、編集者 ―これで御代をいただきます。』
    この、『、』の役割ってなんなのでしょうね。


    ☆追記(2009/02/17)(部分的要約、個人用メモ)


    ●編集者とは
    まさに異能の人々と出会い、そういう人々の創作活動の現場で、彼らの傍らに寄り添い補佐するということに尽きる。編集を生業にしてカネを稼ぐ(情報をタダではなく、受け手(読者)から情報のお代を頂戴する)職業。

    ●今の時代
    人間ひとりひとりがみな、「メディア」になれる時代。インターネットにより既存のマスメディアが支配していた秩序が壊れ、誰もが簡単に「不特定多数」へ情報を発信できるようになった。

    ●編集とは
    情報を発信するには、情報(事実)を取材してインプットし、その情報を分析・調査をし、発信者の意図や考えにそって情報を組み直してから、最後に、情報の受け手(読者)に伝わりやすくするために加工する、つまり編集=editする。

    ●良い編集者
    おカネを頂戴する、ということは読者が買いたくなる商品=書籍・雑誌を作ることができる編集者、ということになる。つまり、その雑誌や書籍のお代(定価)に見合う価値があるコンテンツを編集できるかどうかが編集者の腕前となる。
    コンテンツの作り手=読者が欲する情報を作りだす、あるいは探し出す、異能の人々(小説家、ルポライターや取材記者、ファッションライターやスタイリスト・・・)
    「人たらし」の才能がとてもたいせつな資質。もしくは「猛獣使い」でなければいけない。
    異能の人々は、おうおうにして、ロゴスよりパトス、アポロンよりディオニュソス、冷静より情熱、常識より非常識、チームワークより個人プレーを好むし得意である。とにかく世話のやける人々が多いのだが、才能だけを頼りに、書きたいことを書く、真実に向けて突っ走るからこそ、出版するにたる価値のある作品を創作できるのである。


    ●プロの編集者と書き手の関係
    ・キャディーとプロゴルファー
    ・ひもとストリッパー
    ・猛獣使いとライオン
    ・マネージャーとタレント/歌手(※OBによれば、編集者とは女衒である…らしい)
    ・秀才と天才

  • 『さりぎわの歩き方』を読んだばかりだったのでタイトルの立て方で読まれ方がずいぶん違うこと、裁判傍聴記の添削例などには関心がわいた。

    あとはざっと流し読み。


    作成日時 2007年08月14日 13:57

  • 一般にイメージする編集者とはきっと違います。
    週刊誌の編集者はジャーナリストでもあるんだ。
    これ一冊で社会をとりまく現況が見えます。読む価値ありです。

  • 裁判を傍聴する一般人はメモを取ることが出来なかった!アメリカ人弁護士とその支援者による訴訟が最高裁で逆転勝訴したのは1989年。メモを取る自由を獲得してからまだ18年しかたっていない。裁判報道のカメラ撮影が禁止になったのは1952年で、それ以前カメラが法廷に入っていた事実・・。これらはジャーナリスト(ライター)や編集者の養成講座講義内容の一例だ。それらの職業に就くにはどんな態度で臨み、どのように課題に対処するかを自身を事例に語っていく。市井のジャーナリズム・週刊誌編集のウンチク、編集者魂の気迫が軽妙な文章で迫る。

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働く、編集者―これで御代をいただきます。の作品紹介

「週刊現代」名物編集長がプロの編集技術を初公開。

働く、編集者―これで御代をいただきます。はこんな本です

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