- Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
- / ISBN・EAN: 9784883351756
感想・レビュー・書評
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■編集者今昔
昔:記者として現場にいって事件取材のために警察に入り込んだり芸能人のスクープをとったりと取材して失敗を重ねて編集者に
今:インターネットから既出ニュースを拾ってきてターゲットに合わせて加工する。編集マニュアルがあり、それ通りに仕事する。
→今は、編集者のアシスタントとして働いても一向に編集の能力は身につかない。ただ情報入力するだけ。ライター・編集者のコモディティ化が進んでいる
■編集者が作家に書きなおしをお願いするとき
・文章は読者のものなので、自己満足文章はダメ(成功した人が華々しい経歴だけ書いた「私の履歴書」ほどつまらないものはない)
・書きなおしをお願いできる信頼関係をその前に作っておくのが大事
→それまでの作品を引き合いに出して評価した上で、修正ポイントを伝える
■編集現場小ネタ
・フライデーの熱愛スクープは1回のチャンスをモノにしているのではなく、何度もカットを重ねて一番良いものを出している
→確証があるものしか出さない
・記事はチームで作る
→現場の取材記者が虫の目で被害者や加害者に入れ込むのはそれで良い。記事はチームで作るので一緒の集時半や編集者が鳥の目で偏りがないようにしていく
・女性編集者と男性作家、女性作家と男性編集者が一線越えることは多々ある
→社内のセクハラではないので、編集者自身が解決すべき問題。上司として相談されたら担当替えすれば良いが。
・企業スキャンダルをめぐって企業広報担当者と記者のやりとりはスリリング。
広報担当者は、記者が
①何を知っているか
②どこまで知ってるか
③どこまで書く気か
④情報源は誰か
を必死に索敵する
・小泉政権は情報操作が非常にうまかった。
①他の問題点には目を向けさせず、イシューを一点に絞って強行突破
②マスコミが喜ぶキャッチコピーを提供していた ex.人生いろいろ
・人間の根本原理は、物欲、性欲、名誉欲。それを書かないと面白くならない。
→政治家が躍起になって個人情報保護法を成立させようとしているのは、愛人スキャンダルをもみ消したいからかも、と疑ってみるのが大事詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
編集者ってどんなことしてるの?作家やジャーナリストにはない、編集者独自の意義は?
そういったことが知りたくて購入した。少なくともそういったことに言及されているのだろうと感じるタイトルだとおもった。
しかし読んでみると、著者による週刊誌イメージ向上作戦、という感じだった。
週刊誌ってこんなこと出来るし凄いんだよ、こんなに大変なんだよ!っていうことがダラダラ述べてある。
働く、編集者という題から逸れる話も多く、面白くなくはないがそれ以上のものは得られない印象。 -
もう、出版社の人が何言っても説得力がないなぁ。
過去の実績も、昔話(いい思い出レベル)の類に思えてしまう。
言っていること・書いてあることの根本は、メディアの現場にいる人間であればつかんでいるべきことなのだけれど、、、。 -
『さりぎわの歩き方』を読んだばかりだったのでタイトルの立て方で読まれ方がずいぶん違うこと、裁判傍聴記の添削例などには関心がわいた。
あとはざっと流し読み。
作成日時 2007年08月14日 13:57
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裁判を傍聴する一般人はメモを取ることが出来なかった!アメリカ人弁護士とその支援者による訴訟が最高裁で逆転勝訴したのは1989年。メモを取る自由を獲得してからまだ18年しかたっていない。裁判報道のカメラ撮影が禁止になったのは1952年で、それ以前カメラが法廷に入っていた事実・・。これらはジャーナリスト(ライター)や編集者の養成講座講義内容の一例だ。それらの職業に就くにはどんな態度で臨み、どのように課題に対処するかを自身を事例に語っていく。市井のジャーナリズム・週刊誌編集のウンチク、編集者魂の気迫が軽妙な文章で迫る。