MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体

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  • 宣伝会議
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883352708

作品紹介・あらすじ

メディアが毎日の隅々までを浸す「メディア爆発時代」。ビジネスの成否や、人生の質をも左右する、「メディア・リテラシー」の身に付け方とは?7000万ユーザーの「LINE」、5億PVの「livedoorニュース」、60万部の「R25」など数々のメディア・ビジネスを経験した著者が、その魔力を解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • 予言的な本。
    2012年発行の本で、この時点のメディアの変化を読み解く。その後、著者の洞察どおりにメディアは変化している。TikTok、オンラインサロン、YouTuber、プレイリストによるアルバム、曲順の無意味化など、本書で指摘した変化の流れと見事に符合しており、驚くばかり。

  • メディア論 全体として大きな驚きがあったわけではないがよくまとまってて理解しやすくまとまっていた
    その一方で結構汎用性の高そうな内容もちらほら

    3種の軸については特に知らなかったことで意識してみてみよ
    予言の自己実現性については金融と通づるというのはその通りで短期と長期の利益が相反するということかねえ

  • 著者は、リクルートの「R25」の立ち上げに加わり、その後ライブドア、コンデナスト、NHNとおもにデジタルメディアに関わった。ソーシャルメディアでも大きな影響力を持っている。最後に出てくる「個人メディア」含めて様々なメディアに関わってきたその経験を元にこれからのメディアについて考えをまとめている。

    印象的な主張は3つ。メディアの自己実現性、メディアの分類、個人メディアの出現。

    メディアの持つ「自己実現性」への影響力については、いわゆる今のマスコミがどこまで自覚的であるのかはいつも気にかかっていた。「メディアには、そこでなされた予言自体を自己実現させてしまう傾向があり、この「予言の自己実現能力」こそが、メディアへの畏怖の念と、影響力の源泉でもありました」
    選挙結果に報道が影響することについては、最近は明に意識しているところである。

    またメディアを3つの軸で整理をし、どれが一番大事というのではなく、その軸を意識してバランスすることが大切と説くあたりは上手い整理だと思う。その3つの軸とは次の通り。

    ・フロー⇔ストック
    ・参加性⇔権威性
    ・リニア⇔ノンリニア

    デジタル化は、第一の軸ではフローもストックも強化する方向に貢献し、他の2軸はそれぞれ参加性とノンリニアをこれまでと違った形で実現することができるツールとして位置付ける。
    単純に、アナログからデジタルへの移行といってもその影響や個々人の関わり方について判断できないという意味で正しい見かただと思う。自分はメディア人(発信者)ではないけれども受け手としても参考になる。

    ブログやSNSでその主張を聞いていることもあり、すっと腹に落ちる内容で読みやすい。

  • ネットでオススメされていて。
    メディアの影響力に関する話しで、言われたらすんなり納得出来るような話しだと思います。米軍の機関誌からNumberまで幅が広いですが、読みやすい内容でした。
    メディアの影響力や、メディアってどんなものかを漠然とでも捕らえるにはちょうど本だと思います。

  • 最近のネット記事に出てくる著者の意見には同意できない部分が多く、本作を読むことはためらわれたが、他の意見や著書とは違い、著者が歩んできたメディア作りの話であるため、非常に真っ当な良本であった。

    メディアは、報道したことが仮に間違っていても、結果的にそれが実現してしまう自己実現性を持ち、それ故情報源の確認など、徹底した情報管理を行なってきた。

    最近はテクノロジーの発展に伴い、誰もがメディアになれる中、そうした信頼性は失われつつある。

    メディアはストック型ーフロー型、参加性ー権威性、リニアーノンリニア、に分類できる。

    参加性の高いメディアが増える中で、既存メディアも過去の権威にあぐらをかくことなく改革が必要。

    ファイナンシャルタイムズはピンクの紙面のようだが、それは自らを他のメディアと一線画すためのブランディングであったというのは初耳であった。

  • 〈メディアに宿る「魔力」を正しく理解し、その影響力をプロとして正しく利用していきたいと願う若いメディア業界人と、メディアが影響力を生むメカニズムを根本から深く理解し、自社のマーケティングや製品、サービスの差別化に役立てたいと願うビジネスパーソンのために、私はこの本を書きました。〉
    まえがきより。

    第五章まではふむふむと読み、第六章以降は飛ばし読み。
    メディアを捉える視点を言語化するのに参考になった。

  • 出版から月日は経っているが、現代に十分通用する内容。
    ビジネスとしてSNSなどに関わる人は読んでおいた方がいいかも。

  • 火のついたところへ嬉々と油をそそぐ。そんなイメージしかなかった笑、元ZOZOTOWN・田端さんによるメディア入門書。なんと発行から1ヶ月経たずに5刷り!オンラインサロン、キュレーションサイトなどメディアが変容していく昨今はまさに "メディア戦国時代" ですが、目から鱗の名著でした。
    .
    2012年当初は今ほどPR視点が重視されていなかったし、ここまで世界がシームレスに繋がっていなかった。そう考えると、著者の卓越した洞察力と先見の明には驚きます。「メディアに踊らされずに、メディアで人を踊らせる法」とも銘打ってるので、多分Twitterはパフォーマンスですね…笑
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    #読了「#メディアメーカーズ」#田端信太郎 #メディア #メディア概論 #入門書

  • リニア、ノンリニアの考え方のところがわかりやすかった。

  • 少し古い本ではあるが、メディアの本質を学ぶには大変良かった。

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著者プロフィール

田端信太郎(たばた・しんたろう)
オンラインサロン「田端大学」塾長。1975年石川県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。NTTデータを経てリクルートへ。フリーマガジン「R25」を立ち上げる。2005年、ライブドア入社、livedoorニュースを統括。2010年からコンデナスト・デジタルでVOGUE、GQ JAPAN、WIREDなどのWebサイトとデジタルマガジンの収益化を推進。2012年NHN Japan(現LINE)執行役員に就任。その後、上級執行役員として法人ビジネスを担当し、2018年2月末に同社を退社。その後株式会社ZOZO、コミュニケーションデザイン室長に就任。2019年12月退任を発表。著書に『これからの会社員の教科書』『これからのお金の教科書』『部下を育ててはいけない』(SBクリエイティブ)、『ブランド人になれ!』(幻冬舎)他。

「2021年 『これからの会社員の課題図書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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