顧客視点の企業戦略 -アンバサダープログラム的思考-

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  • 宣伝会議 (2017年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883353927

顧客視点の企業戦略 -アンバサダープログラム的思考-の感想・レビュー・書評

  • 大量生産、大量消費時代を支えたマスマーケティングに頼っていては、モノは売れない。これからはクチコミで売る時代。そう言われて久しいが、クチコミの具体的な効果やソーシャルメディアなどで強い影響力を持つと言われるインフルエンサーについて、冷静かつ理論的に論じた本は極めて少ない。 副題の「アンバサダー」とは企業やブランドを自発的に応援して、情報発信をしてくれるファンのことだ。著者は「もはや情報の主導権は顧客の側に移ってしまった」と言い切り、真の顧客視点に立って、アンバサダーを発掘し、その言葉に耳を傾けることが新たな市場を切り開く一歩だという。それは同時に 企業の長期戦略の策定や、ブランドの構築にも良い影響をもたらすと指摘する。デジタルマーケティング事情に詳しく、自身もブロガーとして、活動する著者が、クチコミがうむパワーと、その発火点となるファン(=アンバサダー)をテーマに新時代の市場開拓を説く。

  • 「顧客視点」というよく耳にする言葉。私の会社でも、「お客様のためになる○○」などの言葉がよく出てくるけれど、実際は企業視点だな、と思うことがまれにあった。
    この本の冒頭では、顧客視点で考えるとおかしい点として、新規顧客獲得のために数万円のキャッシュバックで乗り換えを推奨する携帯キャリアの例をあげていた。10年以上使い続けている人には何の優遇もないのに、他の通信会社から乗り換えたばかりの人には数万円もの現金が渡される。これって果たして顧客視点なのか?という問いかけに、思わず「アイタタタ…」と思った。まさしく会社で、期間限定の送料無料キャンペーンを行ったばかりだったからだ(その前日に買った人はきっと損した気分になっただろうから)。

    そこから読み始めた『顧客視点の企業戦略 アンバサダープログラム的思考』、顧客視点から、優良顧客をいかに増やしていくかについて、今後生かせそうなことがたくさん載っていたのでメモしておきます。

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    デジタル時代は顧客に情報の主導権が移ってしまった。企業と顧客の関係は、インターネットやソーシャルメディア、そしてスマートフォンの普及により180度変わってしまったと言われる。大きなポイントは
    ・顧客の情報収集能力が飛躍的に高まった
    ・顧客の声が可視化されるようになった
    ・顧客の声が伝播するようになった
    の3点(P30)

    →顧客が企業からの情報提供だけでなく、リアルな声を収集・拡散できるようになった(ソーシャルメディアの影響)から、企業と顧客の力関係が変わった。

    顧客を味方にすることで得られる恩恵はクチコミの拡散だけではない。顧客の声が可視化されるということは、企業が顧客の声を聞きやすくなったことを意味する。ソフトバンクは、ツイッター上の顧客の声に対して積極的に話しかける「アクティブサポート」と呼ばれる手法で、自社に対するクレームだけでなく、iPhoneのトラブルに関する発言にも声掛けをし、ツイッターユーザーにおけるソフトバンクのイメージ向上に成功したと言われている。また、顧客の情報収集能力が上がったということは、顧客の商品やサービスに関する知識が増えているということでもある。そのため、企業にとっては顧客の意見の価値が増えている(P38)

    アンバサダーは、ここでは「企業を積極的に応援してくれる顧客やファン」という意味。従来のお得意様や常連客などの言葉で連想するのは、あくまで企業側にたくさんのお金を落としてくれている顧客のことだったが、アンバサダーとなった顧客は、それだけでなく他の顧客を連れてきてくれたり、企業に様々なフィードバックをくれたり、企業の一員となって活動しれくれることがありえる(P)

    アンバサダープログラムとは、ブランドアドボケイツを自社の応援団として組織化し、企業が彼らと一緒いマーケティング活動を行う取り組みの総称のことであり、クチコミや評判が広がる仕組みを構築することを目的とする(P128)

    今や消費者は企業発信の広告よりも、他の消費者の言葉を信用するようになっている。アンバサダープログラムは、企業から直接発信するのではなく、企業が伝えたい情報をアンバサダーに伝えてもらうというのが基本的な考え方(中略)企業からは伝えることのできないきめ細かい情報や、一消費者としての実感を込めた内容を伝えることができる(P)

    →例えば企業がブランドの目指す理念を伝えたいと思ったとき、通常は広告を通じて伝える。その際には広告制作者によって魅力的なキャッチフレーズやボディコピーに凝縮されるが、制約(メディアにタイミングよく接しているときでないと見てもらえない、時間やスペースなど)がある一方で、アンバサダープログラムでは、消費者の代表に広告では伝えられない... 続きを読む

  • ビジネスで重要と言われる「顧客視点」。だが、理念や思想として語られるだけで、実際に顧客に支持される施策を実行できている企業は多くない。本書では、顧客視点のマーケティングを実現した「アンバサダープログラム」の考え方を軸に、マス・マーケティングと両輪で機能させる、真の顧客視点戦略について解き明かす。

    はじめに  「新たなる現実」を受け入れて、次へ向かう指標としての顧客視点
    第1章 顧客視点がないと「マーケティング」ではない
    第2章 マーケティングを顧客視点で組み替える
    第3章 企業の目的は「顧客を創造する顧客」の創造である
    第4章 顧客と一緒にマーケティングする
    第5章 アンバサダーが企業にもたらす変化
    第6章 顧客視点経営がビジネスを変える

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