エイルマー・ヴァンスの心霊事件簿 (ナイトランド叢書)

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制作 : 田村 美佐子 
  • 書苑新社 (2015年12月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883752195

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エイルマー・ヴァンスの心霊事件簿 (ナイトランド叢書)の感想・レビュー・書評

  • 『ナイトランド叢書』最新刊は英国の『オカルト探偵』もの。著者は当時、人気を博した大衆小説作家だったそうだ。
    『オカルト探偵』という語は巻末の解説で用いられているのだが、本作は『探偵』の要素は余り強くない。かなり怪奇小説寄りの作風だった。

  • アリス&クロードアスキュー著の短編集。
    タイトル通りエイルマー・ヴァンスと言う心霊探偵が遭遇した事件簿的な。

    20世紀初頭の英国の人気作家(夫婦)。初めて読みましたが、心霊現象と現実とを程よくすり合わせた作品が多く、読みやすかった。

  • クラシックに美しい、怪奇と浪漫とミステリに彩られた作品。物語の展開としては、今では多分やや典型として敬遠されがちなオーソドックスな流れなのだけど、逆に、その真っ直ぐさが分かりやすくて愛しいというか、一種の様式美としての価値を確立している気がする。

    基本的には甘く妖しい香りの漂う怪談短編集で、探偵役のヴァンスと助手兼友人のデクスターがその謎を解き明かし、解決していくというスタイル。全編通してミステリ的な要素は薄く、浪漫怪談的様子の方が強い。すごく印象的な強烈に面白い話、は、別にないのだけれど、全体を読み終わるとなんともいえない大きな充足感に満たされる。たぶん、場面設定や登場人物の所作、出てくる小道具などのひとつひとつが、独自の古さと美しさを持っているからだと思う。

    実際にその場面を想像しながら読み進めると、物語のゴシックな美しさがより際立つ。リアルホーンテッドマンションみたいで楽しい。古いお城の舞踏会だとか、森の中の静けさだとか、貴族の館の開かずの間だとか…。そもそもこの作品が書かれた時代が古いから、無理矢理ではなくナチュラルにその古さが出ていて良い。続編はあるのかな、読んでみたいんだけどな。

  • 「侵入者」 バーストーリーでエイルマー・ヴァンスの語る事件の有様を聞き手であるデクスターが記述するという黄金のパターン。キター!って感じだよね。しかもやめとけ的な<降霊の儀式>まで出てくるという。
    「見知らぬ誰か」 「侵入者」で最後に触れられていた<緑の袖のきみ>の話をするかと思いきや、ちょっともったいぶって別の話。自然の中に取り込まれていく魅力的な娘というイメージが印象的。
    「緑の袖」 エイルマー・ヴァンスの心をとらえた<緑の袖のきみ>。お馴染みのパターンだけど映像がパッと現れるところがいいんだよね。
    「消せない炎」 手書きの詩集に隠された秘密。これが集中No.1かなあ。書物がモチーフになっているし夫婦による共作ということも背景に感じられるところがある。
    「ヴァンパイア」 タイトル通りの内容。(ここでの美女は「遠い南国の美女という雰囲気」「イタリアにしかいないような(中略)赤毛」と表現されていることをメモっておく)
    「ブラックストックのいたずら小僧」 これはポルターガイストもの。ひねりが効いている。
    「固き絆」 大佐の娘とパイプオルガンにまつわる因縁。これも映像的なところが素晴らしいなあ。
    「恐怖」 他の作品でもその要素があるんだが館もの。ミステリ的なところも入ってるんだよね。

     言及し忘れたが、解説にもあるように「消せない炎」から語り手デクスターを相棒にする心霊探偵スタイルが固まり、またデクスターに千里眼の能力があるというのもいいアクセントになっている。描写は映像的だが、どれもロマンス要素があるところとストーリーテリングの見事さで同時代の心霊探偵ものよりおどろおどろしさよりも洗練されているように感じられそこが長所だろう。連載されたのが1914年のひと夏だけだったという儚さも味がある。

  • 怪奇探偵ヴァンスと助手を務めるこの本の語り手デクスターのお二人はなんて誠実で紳士的なのだろう(笑)。どしてもシャーロック・ホームズとワトソンと比べてしまいがちなのだけど、なんとも癖のないとても善良かつ親しみがあるキャラだった。8つの怪奇事件の中でも最後の「恐怖」は読んでいるこちらもすぐそこに恐怖が迫ってきているのではと思えるほどゾクゾクしました。個人的には恋愛ファンタジーは苦手なのだけど、この本に関しては(いや、ヴァンスに関してはかな?)「緑の袖」のお話がとても良かったです。

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エイルマー・ヴァンスの心霊事件簿 (ナイトランド叢書)の作品紹介

弁護士デクスターが休暇中に出会ったのは、瑠璃色の瞳で霊を見るエイルマー・ヴァンス。この不思議な男に惹かれた彼はいつしか助手となり、ともに怪奇な事件を追うことに…。シャーロック・ホームズの時代に登場した幻の心霊探偵小説、本邦初訳!

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