ルワンダ大虐殺 〜世界で一番悲しい光景を見た青年の手記〜

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制作 : 山田 美明 
  • 晋遊舎 (2006年12月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883806041

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ルワンダ大虐殺 〜世界で一番悲しい光景を見た青年の手記〜の感想・レビュー・書評

  • 読む進めるのが辛かった。でも 生き続けてくれてありがとうという気持ちでいっぱいになった。

  • あの惨劇を本当に本当に語れるのは、あの惨劇を味わったものに対してだけだ。
    というような一節があった。

    それでも言えない部分も想像して相手の心情を理解するようにならなくてはいけないと思った。
    たとえ自分の中に想像を膨らませるような体験が無くても、この文章から想像するべきだと思う。

    ただそれでも彼らの心の痛みには届かないだろうけども。

  • 同じくルワンダの問題を書いた「生かされて」と一緒に読んだけど、宗教を持たない自分にとってこの本のほうがずっしり来た。
    「生かされて」の著者が「赦し」という別次元に行けたのと反対に、こちらは「絶対に許せない」ことに苦しんでいる。

    自分がこの虐殺を知らずにいたことが恐ろしい。
    何十年も前のことではなくて、自分がのんきに学生やってた頃のこと。
    だって100日間で100万人?
    ほとんど報道されなかったのは、国連もアメリカも手を出さなかったから?

    政治問題以前に、どうしてこんなことが起こったか、心が理解できない。だって虐殺は最近までご近所付き合いのあった「普通の人間たち」のあいだで起きたんだから。一握りの極悪人の仕業ではなくて、殺す側になったみんなが虐殺を当然のこととして参加した。背景には植民地時代からの大国の思惑があって、直接的にはメディアが煽ったというのも一因かもしれないけど、それにしたってどう想像してみてもわからない。
    殺される側になったら逃げ回るしかないけど、例えば殺す側にいたとき、自分のなかで倫理観を保てるのかどうかも考えさせられた。

    知らなくてはいけないことがたくさんあるんだよな。ホントに。

  • 民族紛争。民族浄化と言う名の虐殺ジェノサイド。昨日までただの隣人だった人がある日突然襲ってくる。信じられない事だ。
    映画 ホテルルワンダを見てもらいたい。さらに主題歌のmillion voices
    も聴いて欲しい元fugees wyclef jeanの曲です。

  • 読み物としてはけしてうまくないと思う。政治的な背景もそんなに語られないし、体験記としても、どんなことがあったのかということは意外とさらりとしているし、どうすればよかったかというような分析もない。
    だから、ルポタージュや体験記としてはそんなによくないのだろうけども、全編を通じて、自分はこんなに辛く悲しく、復讐したい心を抑えている、という、筆者の悲鳴が伝わってくるようだ。筆者が技巧に走っていないからこそ。
    仲良くしていたご近所さんが、ある日、家族を皆殺しにした。残酷に、笑いながら。ツチ族は各地でフツ族に殺された。
    このことを訴えようとしたら、政府は「まあいいじゃないか、過去のことだし」というような態度をとる。
    ツチ族とフツ族は、あんなに仲良くしてたじゃないか。なのになぜ。どうして。
    そういう話です。
    救いは、筆者が亡命されて保護されたスイスのまわりの人間たちが、とても親切であることです。
    彼がこれから幸せを手にすることができますように。そして願わくば、彼が望むように、ツチ族の子供を残すことができますように。

  •  読まなくても良かった。この書を手に取ったのは、ジェノサイドがどういう
     悲劇的な出来事かを知覚するため。歴史背景を踏まえ、筆者の言質の端々に
     心を抉られる。後半の宗教絡みの論説は、自身不勉強であり、理解できず。
     隣人・国家への怒りか、欧州への怒りか、全人類的な良心を筆者の言う神と
     おくことができるのならば、その希薄性に対する怒りか。つまり、筆者の
     この声が、広く響かないことに対する憤懣なのか。
     次元は違うが距離は測れた。悲しいが、この距離は保たないといけない。
     
     (二伸) ルワンダって、今、とってもいい感じみたいですね。良かった。
     私たちの国でもジェノサイドあったし、その他、いろいろ心に留めて、
     きちんと生きないといけない。そう思う。自衛と節制と自衛。

  • 1994年のルワンダ虐殺で生き残った一人の男性の心の苦悩の吐露が主題。
    神との関係、人を赦すということ、憎しみとの付き合い方、等、彼の感情、苦しみをオブラートに包むことなく書きなぐっている。物理的な事実だけではなく、こような手記も一つのジェノサイドのドキュメンタリー。

    個人の心をこれほどにかきむしる - このような事実を無数に残す虐殺という歴史の重さを改めて感じると同時に、このような歴史から立ち直るにはどれほどの時間と人々の努力が必要なのか、想像もできないことに一種のあきらめも覚えてしまう。

  • ルワンダのジェノサイドのことは本でも映画でも授業でも習ったことあるけど、一番衝撃的だったかも。映画のワンシーン、写真の一枚よりも力があるのは、やはり被害者の証言。特に、この著者は未だに猛烈な怒りを内にしめ(当然だが)、信仰していた神までも信じられないようになってしまった。荒れた時期もあったようだが、今は穏やかになったふりをしつつ、悪魔にとりつかれたままである姿をリアルに表現している。

  • 何度も何度も、殺され続けているような、そんな頭がぐわんぐわんゆれるような感覚を覚えるような手記だった。
    正義のない赦しなどありえない。そのとおりだと思った。
    難民キャンプの様子とか、隣人が襲ってきた、とか断片的に記憶していた映像が、このことなんだって思い出した。理解が出来なかろうが、知らなきゃ忘れていけることだろうが、当事者がいる限り、その人をいつか何重にも傷つけないために、出来る限りあらゆる事に無自覚でいたくないと思った。

  • 虐殺を奇跡的に生き延びた一人の人間の手記。

    強力な武器で一方的に大量殺戮された訳ではなく、大量の人々の憎悪で殺された人々。
    民族間の争いは単一民族が大多数を占める日本、特に本州に住む日本人としては実感しにくい問題ではある。
    だからこそ知らなければならない価値観だとも言える。

    著者は若干の価値観のずれはあれども(それは環境の違いによるもの。生活様式や、宗教など)、普遍的な道徳観念は持っている。
    なぜ昨日まで親しみを持って接していた隣人が殺しにくるのか。わざと苦しみが長引くように殺すほど憎まれるのはなぜか。

    生き延びた事にすら罪悪感を覚えながら、著者は亡命先の養父の造った木造の礼拝所で神への憤りをぶつけ続ける。
    あんなにも信心深かった母も、無垢で幼い兄弟も、皆死んだ。
    外国人の神父や修道女たちも見捨てて行ってしまった。「汝の敵を愛せよ」と説教しながら。
    神は子羊たちを救われなかった。

    この怒りと悲しみを何度もぶつけながら、神をもう信じられないと言いながら、著者は神を信じたかったのかもしれない。
    最後に、神がその怒りを黙って聞いてくれた事だけには感謝を述べている。

  • この著者と同じ歳の私。
    信じられなかった…。

    私が中学生のとき、家に居場所がないだとか、テレビがつまらないだとか、そんなのほほんとした生活をしている中で、彼らのような悲惨な経験をしている人達がいることを数年前まで知らなかった。
    それ自体とても恥ずべきことだと感じている。

    自分が彼だったら、とても生きていける精神状態ではないと思う。

    日本で暮らしていると、部族間または宗教感についての各々の問題にはピンとこない。
    なぜ昨日まで仲の良かった者達が殺し合いができるのか…?
    人は急にそこまで残酷な殺人者になれるのか…?

    裏切られ、苦しめられ、追い込まれても生き抜いた彼達。

    今でも精神状態は不安定だという。それは当たり前だ。普通でいるということが絶対的に無理な話だ。

    こんな殺し合い二度とないこと祈るとしか言えない。

  •  ルワンダものを読むのは初めてのこと。私の知識は『ホテル・ルワンダ』で得たものしかなかった。『ホテル・ルワンダ』は国連平和維持軍に守られているエリアからの視点であった。一方、レヴェリアン・ルラングァは塀の外の大虐殺を目の前で目撃した。だが、目撃しただけではない。体験させられたのだ。2分とかからぬ間に43人の身内を殺され、彼自身も身体をマチューテ(大鉈)で切り刻まれ、左手を切り落とされ、虐殺を目撃した左眼をえぐり取られた。これが、15歳の少年の身に振りかかった現実であった。

     <a href="http://d.hatena.ne.jp/sessendo/20080724/p1" target="_blank">http://d.hatena.ne.jp/sessendo/20080724/p1</a>

  • ジェノサイドって言葉を初めて知った。

    きっと上っ面しか分かってないと思う。
    経験した者でしか分かち合えない。
    でも、生きて欲しい。生きる希望を持って欲しい。
    世界はもっともっと知るべきだ。決して目を背けてはいけない。1994年に何があったのかを。

    2007年11月

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ルワンダ大虐殺 〜世界で一番悲しい光景を見た青年の手記〜の作品紹介

ツチ族とフツ族という、2つの部族の根深い対立を抱えたルワンダ。表面的には平穏さを装っていたが、ある日を境に事態が急変する。フツ族出身の大統領が、何者かによって暗殺されたのだ。ラジオでは、さかんに同じメッセージが繰り返された。「暗殺はツチ族の仕業だ!ゴキブリどもを叩き潰せ!」この事件をきっかけに、フツ族によるツチ族の虐殺が始まった。それまで仲良く暮らしていた近隣の住人たちが、レヴェリアンの家族に襲いかかる。そして、この世のものとは思えぬ惨劇が、目の前で繰り広げられていくのであった。100日間で100万人が殺された二十世紀最後のジェノサイド。家族を殺され、片目と片腕を失い、それでもなお生き延びた著者が語る「ルワンダ大虐殺」の真実-。

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