- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784883863242
作品紹介・あらすじ
大学で助手をしている亮一郎は年上の口のきけない使用人・徳馬に密かに心を寄せていたが、想いを告げられずにいた。幼い頃から傍にいてくれた徳馬は、短気で我が侭な亮一郎にとってかけがえのない存在だったのだ。関係を壊すより、侍従関係のままでも徳馬を傍に置きたいと亮一郎が思い始めていた矢先、徳馬が突然暇を願い出た。許せない亮一郎は怒りで徳馬に冷たくあたるが…。
感想・レビュー・書評
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なんとなくほっとする物語でした。
BL要素を極力薄くしてアニメになればいいのに。
猫形の桑葉が見たいから。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
不思議な話と聞かされて手をとりましたが、確かに妖が出てきて人間に牛を盗ませるのですから不思議といわれればそうなのでしょう。お話としてはどこか淡々としています。侍従関係のふたり、徳馬の亮一郎をどこまでも気遣うその健気さが、たまらなく愛しく感じさせます。依田先生のイラストがまたすばらしくマッチしていて、小説のどこか淡々とした雰囲気を優しく掻き立てていました。
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これまで読んだ木原作品の中で1番サラッと読めた。
ずしんと来る余韻とか衝撃はなかったけど普通に楽しく読んだ。
明治×妖怪ドタバタ劇×声を失った受けという設定もおもしろかった。
現代では無理な乳兄弟主従関係というのも楽しく、セリフが美しく綺麗な日本語なのも良い。
キャラクターも好きな感じではないけど、なんでか説得力があるし、そこにいる肌感があり情が湧いた。
木原先生のキャラクターの描き方と展開の読ませ方が好きだなあと思う。
あとこれは官能シーンにいつもの木原イズムの痛みがない分、綺麗に描かれててこういう方が直接的なやつよりエロいよねえ、と思うなど。
この作品はフィクションみが強くて、周りの登場人物も理解がある感じの優しい世界観だったけど、ただやっぱりその時代ならではの2人で生きる男同士の生きづらさとかを書いたのも見てみたくなってくる。 -
ただのBLと侮るなかれ!
古風な題名と侮るなかれ!
妖怪も恋愛も楽しめる!一度で二度と美味しい。
よもや、よもや。
あまりに亭主関白で、あまりに献身的で、
トキメキを摂取する部分は個人的にはあまりなかったが、第一話では2人の行く末を心配し、
(木原先生だからこそですが…。)ひと段落ついた際には文字通り胸を撫で下ろしたし、沼からわらわら。の展開にはびっくりして、なんで面白い話だと頭が切り替わって、そこからは恋人の日常系妖怪譚として楽しませていただいた。
続くなら、もちろん読ませて頂きたい。
勿論ずっと一緒の2人のお話を。 -
木原先生の作品が好きな人の中でも好みは分かれるかも。舞台は明治時代。ワガママな主人と、そんな主人に使える健気な使用人のお話。使用人は幽霊や妖怪が見えてしまうので、色々妖怪が出てきます。
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明治時代、植物学者の亮一郎とそれに幼い時から仕える徳間の物語。
妖怪も登場し雰囲気はまさに和洋入り混じる不思議な明治。
亮一郎を想う徳間の健気さが可愛い。そしてそんな彼の心配も包み込んでしまう、強引だけれども優しい亮一郎。すごくいい組み合わせだな〜と思います。 -
初、木原音瀬さん。多分これが最初で最後だと思う。痛いのやビターエンドは苦手なので。
すごく良かった!攻のいい感じに我儘なところも俺様なところもお坊ちゃんなところも、受に対してだけはブレずに一途だったので受け入れやすかった。対する受は、従僕というのもあったけど本当に健気でいじらしく可愛かったです。時代ものと和風ファンタジーな要素が絡んだ独特な雰囲気な中、主だけを想うひたむきな受と、受のことだけを想う強引な攻という、この上なく甘い物語に酔いしれたひとときでした。木原さんのハッピーエンド、まだ他にもあるといいのに。 -
初・木原音瀬。ちょっと冒頭だけ読んでみようかなと思ったら読みやすくてサラサラ最後まで読んでしまった。流石だー。奇抜な展開で面白かった。これから木原音瀬先生の話を沢山読んでみたい。
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危篤状態の幼い攻めのため、妖怪との取り引きし、命を捧げた母親。その際、攻めの母親の形見と引き換えに、声を失った受け…て代価が大きくないでしょうか(;^_^A家を探せば、髪でもなんでも落ちてると思うの(やぼでしょうか)
お坊ちゃんと使用人の恋を楽しむ内容でした。 -
☆ほんわかファンタジー☆
奥ゆかしくて可愛らしいキャラに萌えまくりました(≧∇≦)
明治の時代背景や言葉遣い、謎のタイトル「牛泥棒」の意味、そして徳馬のいじらしさ。
すべてがいい味出してるんです♪♪♪
ファンタジーが苦手でもするりと入っていけるくらい読みやすいお話しでした。
遼太郎としゃべれない使用人の徳馬。
二人の空気感がめちゃめちゃ大好きです(*^_^*)