美しいこと(上) (Holly NOVELS)

著者 :
  • スコラマガジン(蒼竜社)
4.32
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本棚登録 : 1330
感想 : 137
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883863365

感想・レビュー・書評

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  • 女装と聞くとあまりいい作品と出会ってはなかった気がするのですが、今回はよい作品でした。
    面白くて手が止まりませんし、続きを早く読みたい!

  • 再読。講談社から文庫化されたので読みたくなりました。初めて読んだ時はもう寛末がダメでダメで、松岡の視点で話しが進むから余計に酷すぎる!! と思ってたなぁ… 勿論何度読んでも寛末の態度は酷いと思う部分は多々あるけど、でもリアルではあるんですよね…。リアルに感じるからこそ松岡を想うと痛くて切なくて、何度でも泣いてしまいます。だって松岡頑張ってるんだもの…

  • 二人の所属する会社の社名などは登場せず「恋愛する」ことに比重を置いていて、二人の関係をひたすら描写している作品です。
    ひたすら引っ張って引っ張って・・・まだまだ二人のもだもだは続きます。
    個人的にはストーリーの甘さ辛さのバランスが良い作品だと感じていますが、関係性重視で総合的にも実質いちゃいちゃしてるのはこの巻ではなく下巻のしかもかなり後半だけで、最初からラブラブしてるBLがお好みの方は物足りないかもしれません。

  • 痛い・・・。
    BLはファンタジーと思って読んでる身には、
    なんだかリアルぽくって非常に辛かった・・・。

  • レビューが高かったので期待して読んだ分、そこまで面白くなかったです。秘密がバレるまでは面白かった。

  • 甘さよりも切なさが多い作品でした。女装していたことを打ち明けてから二人の間に距離ができて、それが縮まらずに終わってしまうので下巻が気になります。女装してるときは受け入れられたのに、男だと知ると拒否してしまう寛末さんに対して、酷い人だとも思いましたが、葛藤している所は、今の状況をずっと維持したくて手放したくない、人間なら誰しももつずるい考えがあって、良い意味で私は好きです。

  • BLを敬遠してる人、普通のBLの定型パターンに辟易してる人にこそ読んでほしい、普通の男が男を好きになってしまった時のリアルな葛藤が克明に書かれている。

    と、何かの雑誌でおススメされていたので、初BL。

    ぼんやり廣末さんが、恋に落ちた時の攻めっぷりにちょっとキュン(笑)
    でも、恋の相手が男だと分かったときの引きっぷりと、葛藤は、確かに普通の男性の感覚だと思った。

    いかにもBLは読みたくなかったので、ドン引き展開は嬉しかった!


    …でもまさか、この引きがあんなに(下巻の最後の最後まで)続くとは…笑

  • ドラマCDの方を先に聴いていて、結構ヘヴィーなお話なのにリピって聴いていたのは一重に松岡のたっつんの演技の繊細さが素晴らしかったから、原作も読んでみたくなった。どうしても『美しいこと』が松岡のモノローグで松岡目線で寛末を見てしまうので、優しいが一転して優柔不断で頑固になってしまう寛末と言う人間を聴いているのがしんどくて仕方なかったのだが、原作を読んでいくと、女の姿で女の名を名乗って男に会い続け、好きでもない癖に人間関係に棘が立つのが嫌で、そう言う嫌いな同期の男の鼻を明かしたいから、ってだけで、自分の「葉子」の部分に惚れている男に対して恋人の振りをしてみたり、と、松岡もいい加減大概だ、ってよく解った(笑)。寛末は葉子相手以外の時は「俯いている男」で、松岡は松岡で「どうして?なんで?」だしなぁ。
    「もし」ばっかりで、しんどい話ではある。女装してうずくまっている時に寛末に出会わなかったら、松岡にとって寛末は同僚がこき下ろす無能は他部署の人間でしかなかっただろう。男の姿のままで仮に出会ったとしても、恋愛に発展する筈も無い。でも出会って仮初の関係が始まってしまった…その関係性も実にしんどいし不毛でもあるのに、やっぱり松岡が望む様に「葉子は自分なんだ」と切なる訴えが心に響く。
    人を愛する時に見た目や性別が如何にフィルターとしての機能を果たし、自分の都合のよい様に気持ちを作り上げるか、と言う部分に深く切り込んだ作品だと思う。どんなのを越えて欲しいと願いながら下巻を読みたい。
    人間の辛い感情を赤裸々にする部分を「負」の感情が余すところなく書き込まれていて、一人の人間の「表向き」のキャラが「いい人」だから心の中も「良い感情」ばかりではない、と言う当たり前だけど時に見えない振りや無い振りをする部分を「あるんだ」とさいかくにんさせられるのが木原作品の特徴なのかもしれない。
    (蛇足だが、そう言う感情面だけでなく、普通に「イラッとする」「させられる」人物が「本当はこう言う面もあっていい人なんだよ」と描かれないのがよい。福田と、ドラマCD聴いている時はそうでもなかったけど、葉山が一番ウザいな(笑)。仕切ってます、って顔しつつ、内面は普通の女子でしかないんだよな、彼女。)

  • この態度の変貌っぷりが木原作品。リアルです。

  • これってほんとにくっつくんだろうかと下巻の手前までハラハラさせられた^^;そんな三歩進んで二歩下がる的恋愛模様。
    そうっとう焦れったいけど気になって先に進む指が止まらない!
    本当に読ませる小説を書く作家さんだと思います。
    松岡は色んな意味で相当な男前。女々しくはあるけど恋愛すれば人間ってこんなもんでしょう。寛末も、優しい男っていうのは判るんだけど、その象徴が上巻最初で表現されてただけだから下巻に入る頃には頭が忘れちゃってうじうじしてる天然ノンケな印象が残りすぎるw
    しかし舞台化ってどうなんだ…?

    • みなみさん
      きさま読むのまじはえぇな!?(`益´) 速読の修行かw 確かになぜこれに限って舞台化(?_?)と頭を捻る。まぁいつも通りヒューマンドラマには...
      きさま読むのまじはえぇな!?(`益´) 速読の修行かw 確かになぜこれに限って舞台化(?_?)と頭を捻る。まぁいつも通りヒューマンドラマには定評があります^-^
      2010/09/14
    • Sさん
      いやもう修行終わって身についてるレベルだ^-^d 舞台化はうーん…まず女装した時の描写が絶世の美所レベルになってるところからして止めた方がい...
      いやもう修行終わって身についてるレベルだ^-^d 舞台化はうーん…まず女装した時の描写が絶世の美所レベルになってるところからして止めた方がいいと思うんだけど、世の中不思議ですね。この人の作品読んだあとはほわっとした緩めの作品読みたくなるよw
      2010/09/14

著者プロフィール

高知県生まれ。1995年「眠る兎」でデビュー。不器用でもどかしい恋愛感情を生々しくかつ鮮やかに描き、ボーイズラブ小説界で不動の人気を持つ。『箱の中』と続編『檻の外』は刊行時、「ダ・ヴィンチ」誌上にてボーイズラブ界の芥川賞作品と評され、話題となった。ほかの著書に『秘密』『さようなら、と君は手を振った』『月に笑う』『ラブセメタリー』『罪の名前』など多数。

「2022年 『コゴロシムラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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