碧のかたみ (Holly NOVELS)

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著者 : 尾上与一
制作 : 牧 
  • 蒼竜社 (2013年8月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883864201

碧のかたみ (Holly NOVELS)の感想・レビュー・書評

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  • 表紙の二人の笑顔がまぶしいですね。

    発売前に予約までして購入してはいたものの、前作「天球儀の海」がトラウマになり、手に取れずに4年も積んでおりました。
    ようやく意を決して読み始めたら止まらない。あっという間に読み終えました。

    大丈夫、号泣せずにすみました。
    表紙、ありがとう!
    そしてそして、牧先生のイラストが前作を遥かに超える素晴らしさ。数ページ漫画になっています。
    これもまた良かったです。

    ラバウルが舞台ということで、終わりはだいたい想像出来ておりました。天球儀でも触れていましたしね。
    でもでも、そう来たか!という終わり方で、これはこれでありでとても良かったです。
    亘の運の強さはただものではないですね。


    親世代はかろうじて戦争には行ってはいないものの戦争体験者です。少しは話を聞いていましたし、数々の映画や小説を読んできています。
    戦争もののBL 作品はかなり難しいと思いますが、尾上先生は大変勉強なさって書いていらっしゃるのだなと感心致しました。

    天球儀の希の名前がちらちら出てきて嬉しかったです。実はいまだにあのシーンが時折浮かぶほど衝撃を受けてしまっていました。
    幸せそうな天球儀の二人の話も読めて安心しました。

    封入のペーパー「天の川の話」ちょうど七夕のころに読むことが出来きました。嬉しかったです。


    最後に。 
    校正が不十分に感じられたのは自分だけでしょうか。残念に思える箇所が幾つか見受けられました。

  • 強気受けが絆されて信頼し甘えていく流れが好きなので六郎と恒のカップルはかなり好みでした。
    恋心だけでは片付けられない、互いを命を預け合う半身と思うような関係。
    数々の危機を乗り越え、青い花火を見ることができて、本当に良かった…。恒の大号泣が、それまでの果てしない想いを語っています。
    斎藤のように、また会えるかのような言葉を残して戻らなかった人が、一体何人いたのだろうと思うと、苦しくなる。戦闘を終え着陸直前で海に墜落してしまうことが少なくなかったとは、、なんとも言えない気持ちになる。

  • 戦時中のラバウルが舞台。
    天才的に技術のあるパイロットと
    その相棒になった主人公の話。

    けんかっ早い受けがあまり好みではなく、
    その受けになぜかすぐ惚れてしまう攻めとも
    あまり気が合いませんでした。

    同性愛への葛藤もほぼ感じられなかったですね。
    男ばかりという特殊な環境だから?

    ものすごく人気がある作品なので恐縮ですが
    話のあらすじもとくに目新しいものもなく…
    挿絵が途中で漫画という斬新な演出はありました。

    あと、これは作家さんのせいではありませんが
    校正ミスが多く見受けられ、気分が下がりました。
    慣用句の使い方もところどころ不思議でした。

    戦中物が好みの方にはツボなのかもしれません。

  • 尾上先生の作品の1945シリーズ二作品目になりますが、この作品が読んでいて一番わくわくしました。主人公は前作の希の兄の恒です。この恒が本当に可愛くて恰好よくて、たまらない気持になります。相手役の六郎とのやり取りも楽しくて、読んでいて本当にお互いを大切にし合っているのだという事がよく伝わります。そして幸せな分だけ、戦争中だということや、いつ死んでもおかしくない日常だという現実も併せて儚い印象でもあります。本当の戦争や航空機乗りがこんなにもきれいなわけがないこともわかっていますし、美化して哀れな部分だけをピックアップするなと言う意見もあると思いますが、そうじゃないものを表現するのが物語なんだなと改めて認識しました。題材の星座や空に関わる月光乗りであることの「ペア」というものが非常に効果的に活かされています。共に有って最期まで一緒に空に居て共に死のう、というのが悲壮感をあまり含まず幸福な気持ちもそこに乗せて読ませるのはやはり尾上先生の手腕だと思いました。BLは何があってもハッピーエンドでなくてはいけないですね。想いがあれば奇跡も起きます。

  • 最初からフラグが立っている話と思っていたので覚悟して読んだ。覚悟していたけど、恒が六郎に自分を撃てと言った時は涙が止まらなかった。直後ハピエンだとわかり、涙が乾く前だったけどそれでも心から良かったと思った。この2人には死んで欲しく無かった。いや、この2人に限らずせめて小説でだけでも夢を見たかった。

  • 【天球儀の海】のスピンオフです。
    前作主人公の希のお兄ちゃんである恒編。
    前作においてラバウルで戦死、という結末だったので、久々の
    バッドエンド覚悟で読み始めたのですが……。


    やっぱりBLはハピエンだからBLなのだと感心しました。


    それをご都合主義だとか予定調和と言ってしまったら
    元も子もないのですが、こんなにハピエンで良かったと
    思った作品も珍しいです。
    私バッドエンドも大好物ですが、このCPにおいてだけは、
    どうにか幸せな結末であって欲しかったのです。
    そのくらい、魅力的なふたりでした。
    正直前作が霞みます。
    希が自分の為だけに生きてるとすれば、恒は正に真逆で、
    希や家族を守る為に、勝ち目のない戦に挑んでたわけで。

    六郎が恒のために作った線香花火を灯した後に、
    「好きだ、恒」
    と呟くシーンでほろりほろり……。
    そっからはもう、転がり落ちるように先がない展開に、
    何度もこみ上げてくるものがあり、読むのが息苦しかった。
    挿絵の効果もかなり大きいと思います。
    前作ではいまいちなレーターさんだな……というのが
    正直な感想だったのですが、本当に同じ人が描いたの?
    というくらい画力がアップしています。
    読み終わって表紙を眺めながら、よかったねー……と
    しみじみと思い、口絵を見てまた、ほーっと一息。

    個人的にもの凄くツボなのがふたりの性格でした。
    泣き虫攻と、泣かない受。
    強気ややんちゃ受は数あれど、ここまで男らしく格好いい
    受ってあまりいない。
    攻の方が涙ばかり零していて(別に弱いわけじゃないです)
    そんな攻をしょーがねーな、って弟の希でも見るような
    優しい瞳で見つめる恒に萌え死ぬ。
    年上を包み込む受の包容力が半端無かったです。

  • 太平洋戦争末期の話なのでシリアスにならざる負えないし、これが普通の文学小説なら重くて読むのが辛くなりそうな内容ですが、これはあくまでもBL小説。この題材でBLを描いて下さった作者様に感謝です。題名と表紙だけで泣ける気配ムンムンしてましたが、意外と戦争の描写は控えめで日々の生活の中で二人の距離が少しずつ近づいていく様に焦点を当てていたので割と淡々と読めました。救いのあるラストでよかった〜花火のシーンは少しウルッときちゃいました(つω`*)

  • BLを読まないワシのために、後輩がお勧めを教えてくれるキャンペーンの第一弾で読んだのが本作。なるほど、普通に小説としてきちんとしていますが……いろいろ飲み込めていないところもある感で、故に、★は付けないでのレビューです。

    第二次世界大戦の南方戦線での話し。それ自体が悲劇的なのは確かで、それは物語としてもよく語られるところで、お話しとしては、よくできていると思います。ただ、どうにも性行為に至る描写に違和感を感じているワシがいて、それは読み慣れている小説は基本的に直接的な性行為の描写をしないからではないか、と推察するところです。

    なんでそれが必要なんだろう、が禁句なのはよく分かっているのですが、読者としてのワシは、その疑問を胸に抱えながら読んでしまっているので、これは仕方ない。

    幾つか、校正の甘いところも見受けられて、お話しへの没入感が減ってしまったのも、ちょっと残念なところです。

  • BLジャンルでこういう作品が生まれたことに感動を覚える。まだそこまで古くない世界を描くのは勇気のいることだと思うのだけど、女性のほぼ登場しない歴史の1ページを、女性の作者がおもに女性読者のために描いているというのはとても面白いなーと。内容が内容なだけにお涙頂戴なラストになるのかと思いきや、その世界の光ある部分に焦点をあてた展開にしびれた。ただ他の作品とのリンクありきなのが若干残念。

  • ジョシュ・ラニヨンがあまりにもツボったので、日本ものを探求してみよう第一弾。
    話的に好みの世界観&某誌で割と押されてたので、選んでみた。(厳しめに書くので、あしからず)

    で。話は、とびきりよくもなければ、とことん悪くもなく、許せる範囲ではある。くっつくのに抵抗感なさすぎじゃね?とか、もっと悲惨な状況なんじゃないの?とか、展開が唐突だよな、とか細々とありますが、予想よりは読めた。
    難があるのは、書き出しと、言葉のリズムと、世界の描き方。
    句読点の入れ方がすげー自分と合わない。感覚の問題だから仕方がないんだけども、違和感覚えつつも最後まで読めたのは面白さの証拠ではあるんだけども、なんかこう。
    で、描写。場所によってはもう少し踏み込んでもいいんじゃないかと思う。場の空気感というか体感というか、臨場感が足りない。

    総評として、今一歩ですな。大戦末期の南方戦線で、飛行機、ってのは美味しい世界だと思うので、惜しい。

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碧のかたみ (Holly NOVELS)の作品紹介

昭和十八年。全盛を誇る南の要塞・ラバウル航空隊に着任した六郎は、喧嘩に明け暮れている戦闘機乗り・琴平恒に出会う。問題児だが操縦士として優秀な恒と「夜間戦闘機・月光」でペアを組むことになった六郎は、行動を共にするうちに、故郷の家族を守りたいという彼の深い思いと純粋さに触れ恒に強く惹かれていく。命の危険と隣り合わせの日々が続く中、二人は互いを大切なペアとしていとしく思うように。しかし、ラバウルにも敗戦の足音は確実に近づいていた…。「天球儀の海」希の兄・恒と六郎の命を懸けた青春の日々。

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