毒のいきもの

著者 :
  • 彩図社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883926046

作品紹介・あらすじ

「咬まれて後悔、刺されりゃ涙、触るとかぶれ、食えば死ぬ」
おなじみのフグやスズメバチから海外の珍獣まで、65種の有毒動植物を一挙大公開!

感想・レビュー・書評

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  • 「へんないきもの」という、いかにもへんてこな面白~い本があるのだけれど、その路線。 好きだなあ。なんでだか。

  • 毒のある動植物が作者のコメントとイラストと共に載っている。
    ドクロマークで危険度が示されているところが、お手軽でよろしい。

  • スベスベマンジュウガニは面白かった。

  • 毒好き、ディープなマニアックな生物大好きなんで
    これ読んだときは、ショックアナフィラキシーになりました。

    欲を言えば実写がよかった

  • 買ったのはこの本の改訂版500円のやつ。イラストより写真の方がよかったかな。

  • 毒のある動植物が沢山紹介されています。松田聖子の代表作に出てくるあの花に猛毒があるって知ってました?

  •  『へんないきもの』のヒット以来、生物多様性に目を向けた本がさまざま出ていて、どれもこれもなかなか面白いのですが、この本もそんな一冊になるのかな。毒を有する生き物をピックアップした本です。

  • 472

    北園大園
    1981年福岡県生まれ。明治大学法学部法律学科卒業。ライター兼サラリーマン


    ◆ 陸上の毒のいきもの ◆ マムシ  国民的有毒動物 ◆ ソレノドン  テキトーな珍獣 ◆ ドクシボグモ  ブラジルの小さな悪魔 ◆ ヨコバイガラガラヘビ  ハイテク機能搭載 ◆ オオムカデ  凶暴性も定評あり ◆ アメリカドクトカゲ  「ライバルは怪獣です」 ◆ カバキコマチグモ  命を賭した母性愛 ◆ ブラックマンバ  ヘビダービー一番人気 ◆ モウドクフキヤガエル  世界最強両生類 ◆ イエローファットテールスコーピオン  最強のペット ◆ リンガルス  咬み付くだけが能じゃない ◆ タランチュラ  イメージは冤罪? ◆ タンザニアオオヤスデ  心優しき巨人 ◆ ハブ  咬まれりゃつらいよ ◆ ピトフーイ  世紀末の大発見 ◆ トガリネズミ  看板に偽りあり ◆ イモリ  縁結びの毒 ◆ ヒャン/ハイ  メイド・イン・ジャパン ◆ セアカゴケグモ  赤い黒船 ◆ ゾリラ  似たいきものは超有名 ◆ ヒキガエル  毒か薬かドラッグか ◆ ヤマカガシ  おクチの奥は別の顔 ◆ ヤエヤマサソリ  サソリ界日本代表 ◆ アマミサソリモドキ  何かが足りない ◆ キングコブラ  ザ・トップスター ◆ 水中の毒のいきもの ◆ オニダルマオコゼ  モノマネ達磨 ◆ アンボイナガイ  最強巻貝 ◆ スベスベマンジュウガニ  まんじゅうこわい ◆ ハブクラゲ  水中番長 in オキナワ ◆ ラッパウニ  怪奇! カミツキウニ ◆ ミノカサゴ  麗しの毒魚 ◆ ウデナガウンバチ  百面相磯巾着 ◆ ドクウツボ  海底一の大親分 ◆ アカエイ  ポイズンマンタ ◆ ウミケムシ  水中の剛毛王 ◆ イワスナギンチャク  静かなる最強毒 ◆ ヒョウモンダコ  八本脚の死神 ◆ オニヒトデ  サンゴ・ブレイカー ◆ ゴンズイ  外道の逆襲 ◆ ガンガゼ  ロン毛の露出狂 ◆ クサフグ  どこを切っても毒だらけ ◆ ネコザメ  疑惑のシー・キャット ◆ アナサンゴモドキ  ニセモノですが何か? ◆ アイゴ  可愛い可愛いバニーちゃん ◆ カモノハシ  君のためなら死ねる ◆…

     これだけ適当だとしょうがねえよな……と思われる部分も多いが、なんとも憎めない動物であることは確かだ。人間界においても、いいかげんな者を全く認めないような社会は息苦しいと思う。カリブの島に暮らすイヌやネコやマングースは、 高田純次 のような珍獣、ソレノドンをたまには見逃してやってほしい。

    ◆ ヘビダービー一番人気   ブラックマンバ  危険度   咬  クリクリした可愛らしい目に騙されてはならない。かのクレオパトラが自殺に使ったとされるエジプトコブラをはじめとして、アフリカには多くの毒ヘビが存在するが、最も恐れられているのがこのブラックマンバなのだ。

    その強さにあやかってか、ブラックマンバという名を持つ格闘家がいる。この男、カナダ国籍のインド出身で、リングでの異名は「インドの毒ヘビ」ということだ。本家はアフリカの毒ヘビだという事実が 一切無視されている のが凄い。

     “〝 元祖”〟 タランチュラは、「タランチュラコモリグモ」というクモである。コモリとは子守りの意で、母グモが子グモをおぶったまま冬眠するなど、なかなかの子煩悩っぷりだ。毒を持ってはいるが、さほどの強さではなく、人間が咬まれても患部が少し痛む程度のものである。さらに性格もおとなしく、自らヒトを襲うことなどまずありえない。では、なぜタランチュラという名が恐ろしいクモの総称として使われているのだろうか。

    ◆ 咬まれりゃつらいよ   ハブ  危険度   咬

    ハブは、南西諸島に分布する日本最大の毒ヘビである。特筆すべきは攻撃の速さ(※)であり、最初の一撃の次の瞬間にはすでに再攻撃の構えをとっているほどだ。

    ところで、日本ではその昔イモリの黒焼きが「惚れ薬」として有名だったことはご存知だろうか。諸説あるが、ひとつがいのイモリを黒焼きにしたものの粉を意中の相手に振り掛けて使用するという説が多くみられる。「オスの求愛ダンスが情熱的なため」「イモリ毒を吸い込んだ相手の鼓動が速くなり、それを恋のドキドキと勘違いする」など由来もいくつかあるようだ。(※)

    ヒャンとハイと聞いて、何を指しているかすぐにピンとくる方はなかなかの生物通だと思われる。実はこれ、日本に棲息するコブラの名前なのだ。若干迫力に欠ける響きであるが、それは本人たちの責任ではないため致し方あるまい。  ヒャンは奄美大島と周辺の小島に、ハイは徳之島と沖縄諸島に分布する国産のコブラである。共に体長 50 センチ程度と小柄で、これに比例して口も牙も小さい。さらに性格もおとなしめときており、この2種による被害の記録は過去に1件もない。

    われわれが社会を生きていく上でも似たような事態は数多く見られる。気弱な後輩が実は酒乱だとか、不思議ちゃんで通っている女がとんでもない悪女だったという例は言うに及ばず、鬼上司のワイシャツからは ブラが透け、惚れたあの子を抱こうとしたら自分より 立派なもの をお持ちだったなどと、他人の隠された一面は枚挙にいとまがない。(※)  人間でさえこれだ。いわんや動物をや。ヤマカガシに限らず、いまだ生態が解明されていない生物は多い。どれだけ身近に思えても、接触しようとするときは注意しなくてはならないのだ。毒牙で腕を咬まれたり、妙な棒で尻を刺されてからでは遅いのである。

    ◆ まんじゅうこわい   スベスベマンジュウガニ  危険度   食

    卓越したネーミングセンス が光るその名の通り、表面はスベスベしており、形は饅頭のように丸っこい。しかし、怪しく青みがかった褐色が不吉を暗示しているように、この饅頭のアンコは、とんでもない猛毒なのである。

    スベスベマンジュウガニは、身の部分に複数の猛毒を持つ。例えば、その中の一つであるテトロドトキシン(フグ毒)は、経口摂取の場合何と青酸カリの 約850倍の毒性 を誇るというから驚きだ。このため、誤ってこのカニを食べてしまうと、走馬灯、三途の川、死んだおじいちゃんなど、 普段あまり見ないもの を連続で見る機会に恵まれる可能性が高い。

    その名もブルドッグアリ。猛々しいその名からも推測できるように、非常に大型で迫力のあるアリである。体長約 2・5センチ。われわれの知る小さなアリさんの体格ではない。  もちろんこの外見は見かけ倒しではなく、実際に強い。狙った獲物に大きなアゴで喰らいつき体を固定すると、間髪をいれず振り子のように尾の毒針を叩き込む。その痛みたるや凄まじく、スズメバチかそれ以上ともいわれている。患部は手のひら大に腫れ、人によっては3ヶ月も残ってしまう。

    中毒すると2~ 24 時後に嘔吐や下痢が生じ、ひどい場合は頻脈や呼吸困難、昏睡状態に陥り死亡する恐れもある。こうした事態を避けるためには、ジャガイモを調理する際にはきちんと皮を剥いて、水にさらすなどの手順を踏むのが望ましい。(※)

    アオウメは塩漬けにされ、梅干しに生まれ変わることによってその毒性はほとんど失われる。(※)だが、種子の中というのは元々多くの毒を含んでいた場所だ。このため、多食すると命に関わるともいわれている。

  • 世界中の毒を持つ生物を紹介していく本。
    見開きの左側に生物の絵があり、右側は小ボケをかましながらの生物の説明がある。
    名前をまったく聞いたことのない生物もおり興味深く読むことができる。
    毒の危険度もレビューサイトの☆のようにドクロマークで5段階で表されており、とてもわかりやすい。
    個人的にはソレノドンがお気に入りです。

  • 少し変わった生き物が好きな方にオススメです。毒を持つ生き物たちを愉快なキャッチフレーズで紹介し、毒のレベルについても解説してあります。勉強の息抜きにぜひ読んでみてください。
    (博士前期課程 P・N:まりこ さん)

    ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00144949

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著者プロフィール

1981年福岡県生まれ。
明治大学法学部法律学科卒業。ライター兼サラリーマン。
座右の銘「肝臓を大切に」

「2012年 『へんな古代生物』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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