ナチスの発明

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著者 : 武田知弘
  • 彩図社 (2011年9月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883928170

ナチスの発明の感想・レビュー・書評

  • 時節柄、まずいタイトルの本ですが、、たまたまこの時期に読み終わったということで他意はない前提で書評をしますと、日本屈指のナチス研究ライターの武田知弘氏によって描かれた、(問題となっている)ナチスの思想面や戦争面ではなく、科学技術、社会科学における先進性とその後の世界に対して及ぼした影響について考察をした本。

    極端に先進技術を信奉したナチスは、ミサイル、ジェット機、合成石油、スピーカーとマイク、ヘリコプター、電子顕微鏡、コンピューターの原型の有効活用などの「世界初」を確かに連発している。

    また社会文化的にも、アウトバーンの整備とフォルクスワーゲンの大量生産によるモータリゼーションの到来、上記の音響技術と党大会の演出によるライブ技術の飛躍的発展、ガン撲滅対策やアスベストや合成着色料の禁止などの福祉政策、源泉徴収や財形貯蓄等の税制改革など21世紀のいまの社会において定着している諸制度もナチス発のものが数々あり、それがどのような背景や思想の基に作られたかを解説している。

    結局、ナチスは思想上のグロテスクさを、科学技術上も取り入れ、科学技術においては思想上のそれを廃除して現代にも見事に生き残ったことが伺える。この巨大な矛盾の塊である第三帝国や当時の世相など、そこでは実際に何が起きていたか、まだまだ研究する余地があるように思えた。

  • アウトバーン(高速道路)
    フォルクスワーゲン(ナチスとポルシェの合作)
    宇宙開発
    ジェット機
    飛行船(ツェッペリン)
    リニアモーターカー
    テレビ放送(娯楽番組も充実)
    ラジオ(国民受信機301という安いラジオが民衆に普及)
    テープレコーダー
    化学製品(ゴム、衣類を科学で造る)
    バカンス(労働者にも長期休暇、金持ち特権の打破のため)、格安パック旅行
    聖火リレー
    がん撲滅対策
    自然農法
    義務教育の制定

  • 範囲は広く浅くなので雑学ネタとしてはいいと思う。ナチスについてあまり知らない人向け。

    ナチスにまつわるオカルト的な要素はあまりなく(UFOぐらい)、今日多くの国で採用されている社会政策や技術が多め。

  • 同氏の「ヒトラーの経済政策」の補足。現代に続く、科学技術の基礎がここにある、と知るトリビア的な本。
    オススメは「ヒトラーの経済政策」のほうかな。入党から国民の指示を得て首相になるまで14年。この間に何があったのか、を知ることで今を見直す視点に活かしたい。

  • ナチスの政権奪取以来12年間の負の遺産は多くの書物で取り上げられていますが、これはいわばよい面に光を当てた書物。科学・工業的な発明から、政策的な発明まで、とても多くの事が今でも残っている。

    例えば高速道路、オリンピックの形態、ジェット&ロケット、ヘリコプター等々…。

    少子化対策の(当時はたさん奨励政策とも呼ぶべきか)「結婚ローン」は今でも通用するだろう。新婚家庭に労働者の半年分の賃金を無利子で貸し出し、子供がひとり生まれるごとにその四分の一の返済を免除する。4人産めばちゃら。

    なかなか驚きの発明群であった。星四つ。

  • 戦争におけるナチは別話として、私がアーリア人だったらこんな国住んでみたかったです。

  • 知られていないナチスの「正」の遺産。

  • ナチスといえば悪の枢軸国家というイメージが強いが、この本ではナチスの優れた政治や科学技術の発明など良い面が書かれていた。当時ベルサイユ条約の元ボロボロにされていたドイツを、諸外国を巧みに欺き、国民の失業をゼロにした政治手腕というのはすごいものであると感心した。と同時に敗戦国を徹底的に悪く言うのは戦勝国のプロパガンダ的な面が強いということもよく分かった。

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