なぜ? シンガポールは成功し続けることができるのか

著者 :
  • 彩図社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883929795

感想・レビュー・書評

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  • 政治、歴史がよくまとまっていてわかりやすい。
    背景や例えがわかりやすくて一気に読める。
    締めの提言はありきたりでつまらないが、全般的にとても参考になった。

  • コロナ禍で各国の体質やブレインが見え隠れした現代、気になった国である一つのシンガポールを知りたくて読んだ本。
    7年ほど前に発行された本だが、この本を読めばシンガポールの体質やブレインがよくわかる。
    特に第一章の「なぜ、シンガポールは成功し続けることができるのか?」と第二章の「歴史から見るシンガポールが成功し続ける秘訣」を読むと、これまでネット情報で得たことや、やんわり覚えている歴史の知識などの点が線でつながり、あぁなるほど!だからか!となった。
    これまでとは異なる観点でシンガポールを観光したくなった。読んでよかった。

  • 物語シンガポールが縦糸とすれば、本書はまさに横糸である。シンガポール成功の要因をより具体的に広げて解説してくれている。著者も最後に触れている通り、変化しないと生き残れないということを強く感じた。日本が閉息しているのは、周囲の状況でも、運が悪いのでもなく、旧システムに安住しようとしているだけなのがよくわかった。変化に対する、自分の心構えが足りないということだ。

  • 15/5/15読了。
    中盤は非常に退屈。
    序盤はシンガポールの教育制度をはじめとした世界的に特殊な現状の紹介。
    終盤は今後のシンガポールの戦略を紹介しながら、日本の戦略との違いについて語られており、読みやすく興味深い。
    初志貫徹、正にグローバル企業のCEOのような戦略により、シンガポールを発展させた初代首相リー・クアン・ユーの著書を読んでみたくなった。

  • 本のタイトル"なぜ?シンガポールは成功し続けることができるのか"に対しての答えを、現状(第1章)歴史(第2章)未来(第3章)の観点から説明している。本を買った回答のみを得たい場合は第1章のみで事足りることになる。

    わたし自身も第1章の"現状の施策"に関してが知りたい内容であったことと、1番驚いた。日本ではほど考えられない状態から、長い目をもって取り組むと現状を打破するどころか特長にまで進化させることができることを如実に示しているのではないか。日本で今から取り組むことは難しいが、シンガポールと同じように参考にできる場面は多々あると感じる。また、政府による長期的な政策、国民の継続的な努力でここまで変われるというベストプラクティスを知れた。

  • シンガポールは1965年にマレーシアから追放されるかたちで独立。
    小国で技術、土地、天然資源、軍事力など何もなかった国がどうやって日本を超えるほどの富裕国に成長出来たのかを解説した本。


    シンガポールは独立当時何も持っておらず、自力では何も出来ないことは明白だった。
    そこで世界中の企業&人に集まってもらい、モノや金をシンガポールに集めるという他力本願の方針を採った。
    具体的には、
    ・法人税引き下げ
    ・所得税引き下げ
    ・街を綺麗に
    ・治安改善
    など、企業や個人がシンガポールに来たいと思う環境整備に専念した。

    これが奏功して、世界中から企業や人がシンガポールに集まり、結果として一人あたりGDPが日本を上回るほどに成長。
    なので実際のところ、繁栄の源はシンガポール自身にはなく、
    全てを海外から呼び込む貸席経済でしかないとも言える。



    以下メモ

    シンガポールの国民
    中華系74%
    マレー系13%
    インド系9%
    そのため国民、言語、宗教いずれもバラバラ。

    シンガポールの初代首相リークアンユー
    1959-1990まで31年間首相を務め、シンガポールをどん底から世界の富裕国に押し上げた。
    日本が一人あたりGDPを抜かれたのは2007年。

  • 人も、資源も、土地も、水も、お金もないシンガポールがなぜ成功したのかを描いた本。IRの関係でシンガポールが深く関係してくるため、シンガポールという国を知る為に読んでみた。

    元はなかった人、資源、水、お金、、、を集める為に邪魔になるものを排除していった。法人税を下げ企業を誘致し、所得税を下げて富裕層を誘致し、安心して住める環境をつくるためにゴミ一つ落ちていない街をつくった。自国にないものは外部から調達するという思想。

    また、教育に力を入れることで内部成長も実現している。シンガポールは国家歳出予算の20%を教育に費やしている。これは日本の4%に比べ遥かに大きい割合である。シンガポールは超選抜主義で、小学校を卒業する時に受けるprimary school leaving examinationという試験から進む道が分かれていき、最初にいい成績を残した人はその後もハードで高品質な教育を受け続ける。一度脱落すると敗者復活は難しいシステムだが、残った一部の優秀な人材が国政を握ることでこれまで成長を続けてきた。PSLEは英語、第二外国語、理科、数学で、得点の2/3が語学であることからわかるように、非常に語学教育に力を入れている。これは、マレー系、中華系、インド系等多くの人種がいるからということもあるが、最大の理由は、外国の成功事例をその言語で徹底的に学び真似することで成長していくためである。

    シンガポールにとって優秀な人材とは、GDPをおしあげる人材である。

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著者プロフィール

1979年、滋賀県生まれ。
北海道大学理学部を卒業後、シンガポールと北マリアナ連邦の現地法人で勤務する。その後、寿司職人の資格を取ってアラブ首長国連邦で一攫千金を狙う。寿司職人になることはできず、現地の肥料会社に入社するが、突然会社が閉鎖され、日本人初のアブダビ中央拘置所送りとなる。

「2014年 『なぜ?シンガポールは成功し続けることができるのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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