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- Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
- / ISBN・EAN: 9784883999347
感想・レビュー・書評
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ギャンブル依存症に関する本は何冊か読んでいるが、どうにも読後に暗い気分になるものが多かった。
依存症の性質上、どうしても一生付き合っていくしかなく、どこまでいってもG/Aなどの互助グループへの定期的な参加を求められることは理解できるし、それを否定する気もないのだけれど、まだ病気とまでは言えないくらいの予備軍的な人にとっては、「こんなに恐ろしいことになるのか」という忌避的な感情を抱くだけで終わってしまうことが少なくないような気がしたからだ。
本書では、著者は「ギャンブル依存の問題は解決できる!」と断言しており、セルフカウンセリングなどの手法(再決断療法というものらしい。交流分析の一種のようだ)を使うことで、問題レベルになってしまったギャンブルの習慣からきっぱりと手を切れるとしている。
少し楽観的すぎる気もするが、そうした既存の書籍ではすくいきれていなかった予備軍的な人にとっては、より明るい未来を指し示す内容なのでニーズを満たしてくれる内容かもしれない。こうした新しい切り口を提示したことは素直に評価すべきだろう。
ただし、著者は医師ではないので、病気としてのギャンブル依存症に関してより正確な知識を得るためには、この本と同時に精神科のお医者さんが書いている本(たとえば、田辺等氏の『ギャンブル依存症』とか、帚木蓬生氏の『ギャンブル依存症とたたかう』など)も読むべきだろう。
著者も文中で、自分が扱っているのはカウンセリングの対象としての「ギャンブル依存の問題」であり、「ギャンブル依存症」という病気ではないことを断っている。詳細をみるコメント0件をすべて表示