ミクロコスモス I

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著者 : 中沢新一
  • 四季社 (2007年4月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884055028

ミクロコスモス Iの感想・レビュー・書評

  • ・ラカンはこういう事態をとらえて、「女は存在しない」と表現した。つまり、「the woman」というものはない、というのである。女というものには、思考によってその全体をとらえることのできるような「すべての」というものがない。女は存在の底が無限にむかって開かれている、だから「女は存在しない」というわけである。

    ・私たちは言葉、概念を使ってものを考えようとします。「生」と「死」という言葉にしたとたん、ふたつは分離してしまうからです。これは縄文時代から変わりません。人間がものを考えることをおこなった瞬間から、生と死は分離しはじめます。しかし神話の思考方法は、この分離をまちがった考えであるとし、生と死は一体であると表現します。これまでに人類がつくりだしてきた神話のいちばんの主題は何かといったら、「生と死は同じである」ということ、それを表現する為にあまたの神話がつくられてきたといっても過言ではないでしょう。

  • 昔に読んだ本を忘れられず、もう中身は知ってしまっているのに欲しくなることはどういうことか。ある夜にこの本が棚にあればそれだけで豊かな気持ちになれるかもしれない。手元に置いておきたくて買ってしまう本のうちでもこれは重宝な部類です。特に(この本に収められている小話は読み進んでいくうちにだんだん質が低下していっているような気がしつつ、まあ読んだ。)「夜の知恵」。タイトルからして抜群に面白い、とそう思いませんか?

  • 中沢新一よく読んだな。

  • 前から気になっていた中沢新一の思考を読み取る事が出来る本。
    今後シリーズ化されるであろう。

    ニューアカに興味のある人は是非。

  • どうも近頃なぜか非小説を読む方が多くなってきているのが気になります。入手するのはフィクションの方がはるかに多いのに。

    ええっと、この本の著者は三日前(4/27金)NHKの番組「爆笑問題のニッポンの教養」の第二回「現代の秘境は人間のこころだ」に多摩美術大学の教授として登場されました!

    そう、あの『憲法九条を世界遺産に』で太田光とコラボレートしたことで、一気に一般にも知られることとなった文化人類学者です。というより太田光のインテリゲンチャ化に利用されたという方が正解かな。もっともご本人はきわめて自覚的ですが。

    そして私この本で初めて知りました、中央大学から多摩美へ移られたことを。
    野球好きで有名な詩人・文芸評論家の平出隆に誘われて、断り文句で、芸術人類学を作ってもらえるなら、というのがスグOKされたから、行かざるを得なくなったらしいです。

    番組では、ちょっと信じられないほど真っ赤かのクラクラめまいがしそうなハデハデの研究所が紹介されていましたが、いかにも中沢センセらしく悪戯に満ちた空間って感じでした。


    さてさて中沢センセといえば、『悪党的思考』とか『森のバロック』や『はじまりのレーニン』そして『緑の資本論』などで、たいへんお世話になっております。
    少ししか知らなかった南方熊楠を本格的に読むきっかけとなった『森のバロック』、たしかアンリ・ルフェーブルの『レーニン』にもなかった新しいレーニン像を(よく笑うレーニン!)教えてくださった『はじまりのレーニン』は、中でも特別の存在です。

    それより前に大御所・山口昌男の『人類学的思考』や『本の神話学』とか『アフリカの神話的世界』などで文化人類学の面白さに目覚めさせてもらいましたが、中沢新一の切り開く世界はまた一味も二味も違っています。
    それにしても共になんとスリリングで刺激的な知的冒険の世界に連れていってくださったことでしょう。

    小説・文学に勝るとも劣らぬ面白いものがあることを教えてもらって大感謝しています。

    この本はまとまったテーマのものではありませんが、短編集という感じで、ごく最近の彼の方向性がわかるものです。
    生き生きと希望に満ちた多摩美での芸術人類学スタートの弁がとても感動的です。

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