「いる」じゃん

  • スイッチパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (42ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884184551

感想・レビュー・書評

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  • モノトーンで描かれた
    挿絵が美しいです。

    そこは、
    もはや生物と無生物の
    境界がない世界。

    どんな存在も世界から
    愛されている。

    もちろんぼくも。

    そして、あなたも私も。

  • 一人だと思ったなら 空を見上げるように
    みんながいるんだって 思い出したい

    独りだと思ったなら 海を見渡すように
    命で溢れているんだって 覚えていたい

    光が注いで 風が流れて
    雲が泳いで 木が歌う

    信号機が点滅して 扇風機が旋回して
    天道虫が飛んで 蝶々が羽ばたく

    どうしようもなく ひとりが変えられないなら
    みんなそうだから みんなと繋がる場所で

    独りでも大丈夫って 知りたい

  • 「いる」じゃん

    静かに最後まで読み、そしてそこにかかれたこの文字をなぞり、じっと考える。
    ひとりぽっちだ、惨めだと思う、のは、ひと、だけじゃないかもよ。
    ひとりだと思って孤独を感じても、そこに太陽や風があり、それは人とものだと、切り離したものじゃないかもよ。

    そんなことを思いました。
    わたしは、とても、好きな本です。
    そしていつも思う、松本大洋さんの絵は、悲しくて優しい。



    からっぽの手は きっと つなぎあいたいのだ

    こころは
    つなぎあう手を 夢みたいのだ

  • 人はけっしてヒトリじゃないと希望をくれる絵本。とても詩的であたたかい作品。

  • のはらうた が、いくつもつながって絵と重なって、ひとつの宇宙になったような、えほん。

    松本大洋さんは、「鉄コン筋クリート」の人だ。くどうなおこさんの息子さん。親子で、すごい絵本を作っちゃったのだ。ウッス。

  • くどうさんの紡ぐ言葉は、いつもすっと自分の内側のやわらかい部分に入ってきて、満たしてくれる。ゆらゆら微睡むような心地よさをくれる。否定せず、正そうともせず、ありのままを肯定してくれるような安心感がある。
    この絵本もやさしさにあふれていた。なんだか無性に泣きたくなって、同じくらい笑いたくなった。目に見えても見えなくても、自分の周りはいのちにあふれているのだと感じた。どんなにちっぽけな存在でも、自分はたしかに世界に愛されているのだ、なんて思う。
    この先何度も読み返しては救い上げてくれる、そんな一冊になりそう。

  • 童話作家のくどうなおこと、鉄コン筋クリートの松本大洋の合作絵本。



    扇風機に向かって声を出す子供の絵。

    ふっと、遠くのわたしに飛ばされる

    絵本、絵のないページがあっていいんだ
    そこにじんわり見えてくるものがあるんだ

    想像力の余白が素敵な
    大人も楽しめる絵本。

  • ひさびさに、あ~、これ好きだわと嬉しくなった絵本。大人向けかな。

  • 「ひとり」って感じたときに
    「だれかいるかー」
    こだまのように、「いるよー」って返ってきそうだ
    ちょっとまわりをみてみよう

  • 孤独を知っていることの大切さを説いてくれています。孤独を知っているひとのほうが、信用できるしね。

    テーマがテーマなので、ふわっと描いてるのが、わかりにくさを際立たせているのかもしれないけれど、きっとそれでいいんだろうなぁ。

    「いる」ことだけへの肯定も。これもすごく大切。


    すごい親子の共著です。
    こういうのを実現させていただけるのも、今の出版界には必要ですね。
    絵を眺めるだけでも、あれこれ考えを巡らせられて、良い時間になりますよ。

    ever green cafe(恵庭市)さんの蔵書です。
    ※恵庭まちじゅう図書館

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著者プロフィール

訳者 くどうなおこ
台湾生まれ。詩人・作家。『てつがくのライオン』で日本児童文学者協会新人賞、『ともだちは海のにおい』でサンケイ児童出版文化賞、『ともだちは緑のにおい』で芸術選奨新人賞、『のはらうたV』で野間児童文芸賞を受賞。2004年に巌谷小波文芸賞を受賞。絵本の翻訳に『だんまりこおろぎ』『ゆっくりがいっぱい』『月夜のみみずく』などがある。

「2020年 『英語でもよめる できるかな? あたまからつまさきまで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

くどうなおこの作品

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