- Amazon.co.jp ・本 (151ページ)
- / ISBN・EAN: 9784884746605
感想・レビュー・書評
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月刊誌『致知』の巻頭言を再編集したもの。古典の内容や先達の信念など、人生にとって肝になるようなことばが連ねられている。
しかし、読み手の感性が試されるとでもいおうか、同じ内容を読んでも、心に響く人とそうでない人がいるだろう。私自身は既にいくつかは知っている内容だったりしたこともあり、魂が揺さぶられるというほどではなかった。
多少読みにくいこともあり、すんなり入ってこなかった部分もあるか。しかし、時間を空けてまた読んでみようかと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
〈本から〉
その立場においてなくてはならぬひとになる、一隅を照らすとはそのことだ
「人はこの世に生まれ落ちた瞬間、全員が天から封書をもらって生まれてくる」 -
サラリーマン時代、縁あって「致知」を10年近く購読していました。当時の執筆者は、森信三、坂村真民、稲森和夫、黒瀬昇次郎、小島直記、鍵山秀三郎、牛尾治朗、渡部昇一など錚々たるメンツでした。一介のリーマンでも、読んで感動し、明日への活力としたものです。
(どうも、重鎮がだんだん死去し、北尾吉孝が登場するあたりから小粒感や横柄な物言いに反発を感じ始め・・)
本書は、致知の巻頭言から厳選した珠玉の言葉が再掲されています。30分もあれば読めますが、内容は深い、一読をお勧めいたします。 -
短いが重い言葉の数々。
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内容が素晴らしい。
自分の子供に読ませたい! -
心を鍛錬するという概念。
46ページ
『1番大事なのは心の鍛錬だろう。「楽観主義は意志の所産である」というフランスの哲学者アランの言葉をまつまでもなく、人の心は放っておくと、不安、不平、不満、嫉妬に陥る。あるいは傲慢、慢心に染まる。しかし見事な人生を生きた人たちは例外なく、「物事を前向きに考える」「感謝の心を忘れない」「愚痴をこぼさない」「明るく謙虚である」という方向に、自分の心を鍛え続けてきた人たちである、ということを忘れてはなるまい。』
・前向き、明るさ、楽観主義というのは性格だけではなく、日々の心の鍛錬の成果だということ。いかに日々を前向きに過ごすと考えるか。その違いで人の魅力度は変わってくる。やはり毎日の積み重ね。だから私は常に自分の心と向き合いたいと思う。
77ページ
『人物とは言葉である。日頃どういう言葉を口にしているか。どういう言葉で人生を捉え、世界を観ているか。その言葉の良と質が人物を決定し、それにふさわしい運命を招来する。運命を拓く言葉の重さを知らなければならない。』 -
哲学とは、例えれば南十字星のようなものだろう。
南十字星さえ見失わなければ、
羅針盤がなくても
船乗りは航路を誤ることはない。
"節から芽がでる "
ああそうか、人は望まないのに
苦しい状況や辛い目にあうが
それは人生の節なのか
そしてその節から
新しい芽が生まれてくるのかーーー。
日陰がなく
日向だけの男は
暴力である -
様々な古典や偉人の言葉を簡潔に紹介する本書。
古典を学ぶ重要性を再認識した。
人生の指針となるような古典と出会いたいなーという気にさせる。
本書は簡単に読めるので、古典欲に火をつけたい時にオススメ。
もっともっと古典を読んで勉強したくなった。 -
「寧静に非ずんば以て遠きを到むるなし」
四十数年前、松下幸之助が数百人の経営者を前にして、ダム式経営論についての講演をしたとき、聴衆の一人が「それをどうすればできるのか秘訣を教えてくれ」と質問した。松下氏はじっと考えてから、「わかりませんな。一つ確かなことはまず、ダム式経営をしようと思うことです。」と答え、会場は失笑でおおわれたが、ただ一人、稲盛和夫だけは脊髄の奥に火がついたような感動で心を熱くしていた。
人間力を養うためには、憤(発憤し、向上心を燃やしていく)、志(夢といってもよい)、与えられた場で全力を尽くすこと、それを一貫持続すること、すぐれた古今の人物に学ぶ、そして素直な心、という6つが大事である。松下幸之助は晩年まで「素直の十段になりましょう」と説いた。
プロであるための必要な高い能力を獲得するために「進んで代償を支払おうという気持ちを持っている」ことがプロとアマを分ける決定要因であり、プロになるための絶対必要条件である。
「憤せざれば啓せず 悱せざれば発せず」(膨張し盛り上がる心がなければ、導き啓くことはできないし、問題意識を持ち内部に蓄積したものがなければ教え発くことはできない)
「一隅を挙げて三隅を以て反せざれば、則ち復びせず」(四角の一角を教えられたら、あとの三つの角を自分で考えてわかろうとする者でなければ教える必要はない)
どちらも孔子の論語述而篇にある言葉である。
「あらゆる人間は二つの教育を持っている。その一つは他人から受ける教育であり、他の一つは、これよりももっと大切なもので、自らが自らに与える教育である」(イギリスの歴史家ギボン)
「日陰がなく、日向だけの男は暴力である」 -
■小さな人生論
A.後から来る者を育てることは、先行する者の責務である。
B.人の心は放っておくと、不安や不満に染まる。だが、見事な人生を生きた人は皆、「物事を前向きに考える」「感謝の心を忘れない」といった方向に心を鍛え続けている。
C.躍動する精神や問題意識、自主性がなければ、他人から受ける教育も、自らが自らに与える教育も身につかない。