強い日本への発想

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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884748333

作品紹介・あらすじ

日出づる国から三人の知性の伝言。

感想・レビュー・書評

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  • もう10年以上前になるでしょうか、竹村氏がフジテレビで日曜日朝8時30半から30分間、「世相を斬る」という番組をやっていました。たった30分間なのですが、日本のメディアでは伝えない(竹村氏談)内容の話をしていて興味深く見ていたのを記憶しています。

    通常は一人で30分間話し続けるのですが、時々、彼の仲の良い渡部氏と日下氏との三人の対談がされていた時もありました。それ以来、彼らの著作は気になって読んでいます。

    この本では、彼らの著作を中心とした対談本です。まだまだ読んでいない面白そうな本が紹介されていて、読書予定リストにまたデータが追加されました。

    以下は気になったポイントです。

    ・こんなにすごい日本人の力(日下氏)は、○○力というものを40個並べて書いた髄質(P14)

    ・絶対やるまい、ということが明確に見えたので、結局、残った「やりたいこと」が分かった(P31)

    ・植林をするとミネラルを多く含んだ豊かな土壌がつくられ、雨が降ったときは栄養のある水が海に流れる(P41)

    ・「よく考えてみると、日本の未来はこうなります」「アメリカに頼らなくても大丈夫な日本へ」(日下氏)は、日本人の心と日本人について考えた本である(P48)

    ・日本の心学、心の学は心があるから、心を磨くためには、神・儒・仏、何でもよく、宗教を相対化する(P52)

    ・古代史入門(渡部氏)は、最初の日本通史を書いた頼山陽の「日本楽府」に注釈をつけたもの(P62)

    ・源氏物語は地の文の99%は大和言葉であり漢語は殆ど使用していない、世界的な大小説を書けるくらい日本語は発達していた言語であった(P67)

    ・英語にも和語がある、ゲルマン系が英語の大和言葉、オグデン博士は850の基本語でほとんどすべての表現が可能とした、日本人が英語をマスターするにはそのような限定された言葉で良い(P68)

    ・激変する世界地図の本当の読み方(竹村氏)は、世界は常に動いているという概念を心の中に持ってほしいという気持ちで書いた(P71)

    ・修養こそ人生をひらくー四書五経に学ぶ人間学(渡部氏)では、四書(論語、孟子、大学、中庸)と五経(詩経、易経、書経、春秋、礼記)のポイントを開設した(P87)

    ・食卓からの経済学(日下氏)において面白かったのは、高い値段のワインの話で、5つのチョイスをつくると、日本人は2番目か4番目を選ぶこと(P89)

    ・戦前において、アメリカ並みの都市生活、大衆生活を送っていたのは、日本だけ(P98)

    ・人種差別が大東亜戦争で完全に崩れた、3年以上にわたって空と海で本当に戦争したのは、日本とアメリカ、イギリスは航空母艦はあったが機動部隊はつくれなかった(P105)

    ・インド・ヨーロッパ祖語があり、その下位分類にゲルマン語、その方言として北ゲルマン語、西ゲルマン語がある、英語は低地西ゲルマン語のひとつ(P120)

    ・イギリスでは福祉を整えるので、下の労働者階級はエリートや指
    導者になるのをあきらめろという修正資本主義となった(P156)

    ・欧米人は表面ではグローバルなことを言っていても、結局はキリスト教の精神に基づいて、信者と非信者を区別している(P162)

    ・関白とは、太政大臣が辞めた後の官職、天皇に「関係して申し上げます」という意味で、副社長がかしこまっている姿になる、亭主関白とは山の神(奥様)に対して「私も相談にいれてください」ということになる(P166)

    ・中世のヨーロッパは全部ラテン語であったが、ルネッサンスのころに、ローマ教皇庁を除いて、ドイツ・フランス・英語・スペイン語・イタリア語になった(P171)

    ・アメリカもみな、幹部は天下りであるが、その待遇は民間会社が決めている(P190)

    ・北海道円を、円の半分くらいの価値にすれば、たくさんの人が北海道に遊びに行く(P194)

    ・戦前は世界一の絹の輸出国であった日本は、今はイタリアから購入している、農家は農家で生まれた人にしかさせないという原則のため(P231)

    ・くじらが食べる魚の量は、世界中の人間が食べる量の6倍くらい(P233)

    2011年12月23日作成

  • 日本の過去、現在、未来の話を対談形式で。過去は渡部さん、未来は日下さん、二人の聞き手役を竹村さんが主にしている。三者共弁が立つし、読んでいて知らない事が多く面白かった。

  • 産経の記事を見て購入を決めた。

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著者プロフィール

1930年、兵庫県生まれ。三谷産業株式会社監査役。日本ラッド株式会社監査役。東京大学経済学部卒。日本長期信用銀行取締役、(社)ソフト化経済センター理事長を経て東京財団会長を務める。ソフト化・サービス化の時代をいち早く予見し、日本経済の名ナビゲーターとして活躍。未来予測の正確なことには定評がある。『いよいよ、日本の時代がやってきた!』 『日本人への遺言』(渡部昇一氏共著)『日本人への遺言partⅡ 「和の国のかたち」』(渡部昇一氏共著)『反核愚問』他多数有り。

「2018年 『「発想」の極意 人生80年の総括』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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