脳は『論語』が好きだった

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  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884748739

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  • バランスよく脳を使う

  • 中国古典哲学の経典たる『論語』をエリート脳外科医があくまで脳科学的に読み解くという画期的な方法で、人間にとってのよりよい生き方を探求する。日本でも少し前までは一般教養として尊重されていた『論語』だが、西洋社会を模範とした近代化が進むにつれ、次第にその現実生活における意義が見失われてしまっている。本書が非常に面白いのは、『論語』が決して現代社会にとって無用の長物などではないことを、脳医学の専門家が説き明かす点にある。『論語』を鹿爪らしい哲学的な議論から解放する試みはこれまでもビジネス本やハウトゥ本など実用に益するための書籍で行われていた。しかし君子たるものそんなせせこましい読み方になど囚われず、本書のように“脳のすべてを高いレベルで使うための指針”として愛読した方が、むしろ実践的な解釈となるだろう。
    蛇足だが、中国文学研究者たる自分としては、むしろ『論語』を通して脳科学が学べて非常に楽しい一冊であった。

著者プロフィール

1958年愛媛県生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学医学部付属病院、国立国際医療センター等に脳神経外科医として勤務し、1992年東京大学医学部の医学博士を取得。同年、シンシナティ大学分子生物学部に3年間留学。帰国後、都立駒込病院に勤務。2009年より同病院脳神経外科部長を務める。医療情報発信の場として「篠浦塾」を主催。また患者会、予防医療勉強会を含む和心統合医療事業部、脳テストの教育に関わるS-BRAIN事業部(社団法人篠浦塾に属す)設立。2015年『週刊現代』で「人として信頼できるがんの名医100人」に脳分野で唯一選ばれる。脳外科における覚醒下手術でトップクラスの実績。
著書に『脳は「論語」が好きだった』(致知出版社)、『脳にいい5つの習慣』(マキノ出版)、『人に向かわず天に向かえ』(小学館)、『依存脳: 依存症克服のための脳的アプローチ』(太陽出版)『脳の働きと免疫力: 最強の食・体・脳の使い方』(国書刊行会)他多数。

「2023年 『クスリを使わない 認知症・発達障害・うつ病の治療最前線』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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