賢人は人生を教えてくれる

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著者 : 渡部昇一
  • 致知出版社 (2012年7月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884749712

賢人は人生を教えてくれるの感想・レビュー・書評

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  • 渡部先生の書かれること好きだなあー。
    何を読むにも、その書かれた時の時代背景を知っておく必要があるということ。丸ごと自分の中に取り込まなくても良いことを教えてもらった。

  • 全体を通して、時間の価値、生きることの意味、死との向き合い方などについて、考えさせられる好著である。
    本書は、故谷沢永一との対談を予定していたものの叶わなかった為、単著として出版されたものである。よって、セネカの『人生の短さについて』及び谷沢永一『ローマの賢者セネカの知恵 ~「人生の使い方」の教訓』から引用しながら、筆者の考えが語られている。
     ただセネカの解説をするのではなく、時にはセネカと、または谷沢氏とは異なる考え方を示している。ローマの時代と現代との違いも踏まえ、現代人がセネカから得られるものを精選しているように感じられる。また、セネカの思想を引用しつつ、『論語』、陶淵明、吉田松陰、幸田露伴、新渡戸稲造等々の言葉や生き方が比較されており、東西での思想の違いなどにも思いを致すことができる。碩学渡部昇一氏だからこその筆の運びである。
     また、セネカの人生についても簡潔にまとめてある。特に皇帝ネロから自殺するように命じられた最後の場面は、哲人の死に対する姿勢を感じることが出来、読み応えがあった。「自殺する力が意志の力の証明でもある。」というセネカの言葉は日本の武士にも通ずるところがある。これに対し渡部氏は、「自殺は独立を保障するものであるという見方をしている。」「自らの意志によって積極的に死を選ぶこともできる、自らの死を選択することで無駄死にせず、そこで生を輝かせることもできる」と続けている。「命が何よりも大切」と考えることが当たり前になった現代人の考えるべきテーマであると思われる。
     その他印象に残ったのは、「オティウム」(閑暇)と「ネゴティウム」(仕事)という二つの概念の対比、セネカの人生観と現代人の生き方を比較していくところは興味深かった。渡部氏は「これがいい」と断定するのではなく、様々な価値観を受け入れようとしている姿勢が見られる。物事を多面的に考える訓練にもなりそうだ。
    折をみて、また読み返したい一冊である。

  • セネカ論。
    我々は人生に不足しているのではなく、濫費している。

    ストア学派=ゼノン、ストイックの語源
    人間は2つの耳と一つの口を持っている=話をよく聞きなさい。

    徳は強い意志と健全な意志によるものである。自殺する力が意志の力の証明である。

    権力にある人は先生を死に追いやる。秀吉と千利休も同じ。

    我々は無意識のうちに時間を浪費している。

    自分の葬式代わりに親類縁者を集めて宴会を開く(2~3年に一度)。

    ネゴディウム(雑事、世間と係ること)とオティウム(瞑想、自省生活)

    主体的に生きるために自分を耕す時間を持つ。瞑想だけでなく、日常で専心することも耕すことになり、視点が変わる可能性がある。

    酒は飲むべし、飲まれるべからず。

    自分の内省に時間をかけて、出力しない。ストア派には危険なところがある。逆境では頼もしいが、順境では、常識で補う必要がある。

    どんな時間も自分の必要のために用いる人、毎日毎日を最後の一日と決める人。今を一生懸命生きること。

    時間の浪費は、損失である。

    しかるべき夢を持って自己内発的にコツコツ努力をする。

    何事も、人生のムダと考えず、人生の手応え、と受け止める。

    先賢に学ぶ=読書論=賢者の叡智を受け継ぐ。

    一神教は、病老死を縦にとって脅迫する。日本の仏教は、違う。

    生涯現役のまま死ぬ。カール・ヒルティのような死に方。死は、神のもとに行く、のではなく虚空に消えていく。

  • 致知2013.6号

  • 人間は二つの耳と一つの口を持っている
    セネカの死
    われわれは短い時間を持っているのではなく、実はその多くを浪費しているのである。
    富と貴きとこれ人の欲する所也。その道をもってこれを得ざれば掘らせるなり。
    貧しくと賤しきとはこれ人の憎むところなり。
    その道をもってこれを得ざれば去らざるなり。
    若い時代は二度とはない。それは一日に朝がもういちど戻ってこないのと同じである。
    オティウムとネゴティウム
    人生と時間とは別のものである。
    若くして学べば、則ちそうにして為すことあり。
    壮にして学べば、則ちおいて衰えず。
    老いて学べば、則ち死して朽ちず。
    新渡戸稲造 忘却先生
    毎日毎日を最後の一日と決める。

  • セネカについて。時間の短さや老いについて述べてる。悔いのないように生きたい。

  • ■書名

    書名:賢人は人生を教えてくれる
    著者:渡部昇一

    ■概要

    古代ローマの賢者、西洋人を代表する哲学者であるセネカをテーマ
    にした渡部昇一氏による待望の新刊。
    雄弁な演説家にして、皇帝ネロを友人として支えたセネカの人生哲
    学を学ぶことにより、命ある時間をどのように使えば悔いなき一生
    を送ることができるのかを考える糧にしていただける一書です。
    「時間というものがいかに重要であるか、人は自分の財産を守るこ
    とには熱心なのに、時間となると、どうして平気で浪費するのか、
    財産を守るように時間も守らなくてはいけない」
    という言葉など、情報が溢れ、多忙な現代社会で生きる我々に大切
    な賢者の教えが著者の言葉を通して心にすっと入ってきます。
    悔いのない人生を送るためにどのように日々を過ごすべきか、その
    ヒントが説かれた一冊です。
    (From amazon)

    ■気になった点

    ・時間を浪費して生きていれば、最後には必ず無駄な時間を過ごし
     てきたことに気づく。しかし、その時には人生の残り時間は少ない。
     だからこそ、時間を惜しんで生きるべきである。

    ・時々は「自分の過ごしている時間は意味のある時間なのだろうか?」
     と反省する事が重要である。その反省が無いと、主体的に生きている
     つもりが、いつしか忙しさに振り回され単なる時間を生きていると
     いうことになりがちである。

    ・「人生は短い」というが、短くしているのは君たち自身なのだよ。

    ・今日という一日に満足している人は無意味な夢想をしないし、ただ
     今のみを見据えて生きているから、不確定の明日の事など考える
     必要はない。

  • 人生についてを哲学の面から教えてくれている。哲学者の背景なども語っているため、想像がつきやすく、一見とっつきにくいような哲学に関して分かりやすく説明してくれている。作者の押し付けがましくない意見もいい。

  • ■時間

    1.人生は十分に長い。
    にもかかわらず、人生が短いといわれるのは、大部分が無駄に使われ、放蕩や怠惰の中に消えてなくなってしまうからである。

    2.時間を浪費して生きて入れば、最後には必ず無駄な時間を過ごしてきたことに気づく。
    しかし、その時には人生残り時間は少ない。だからこそ、時間を惜しんで生きるべきである。

    3.時々は「自分の過ごしているのは意味ある時間なのだろうか」と反省することが重要である。
    その反省がないと、主体的に生きているつもりが、いつしか忙しさに振り回され、単なる時間を生きているということになりがちである。

    4.今を一生懸命生きる。
    どんな時間でも自分自身の必要のためにだけ用いることが、後悔のない人生をつくる。

    5.過去を振り返り、内省によって自己を深めることが大切である。
    反省する暇を持たないと、人生は無意味なまま終わる。

    6.書物を介して、先賢の知恵を学び、それを自分の人生に生かす。
    このことは、生き受けたものの務めである。

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賢人は人生を教えてくれるの作品紹介

2000年読み継がれてきた『人生の短さにつて』『老いについて』。セネカ不朽のベストセラーに学ぶ。

賢人は人生を教えてくれるはこんな本です

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