ネイティブ・マインド―アメリカ・インディアンの目で世界を見る

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著者 : 北山耕平
  • 地湧社 (1988年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784885030680

ネイティブ・マインド―アメリカ・インディアンの目で世界を見るの感想・レビュー・書評

  • 『君は私の友だちに似てる。きっとわしらは兄弟なのだ。』(チェロキー・インディアン)これを読むと何か大切なものを思い出したような、生まれた時の記憶に近いようなそんな不思議な錯覚に陥る。

  • 環太平洋を取り囲むネイティブ・モンゴロイドの聖なる伝統の基本として
    宇宙の要素のすべては相対という一組で存在しているという事実である。
    この向き合った片側が暴走すれば、リズムが狂い世界に響き渡る。
    この部分と全体に関わる発想は
    西で言うところの陰陽道=マクロバイオティックの易と同じ構造を持つ。
    これはモンゴロイドの聖なる宇宙観だろうと北山さんは言う。(P129)
    人間も青と赤の糸で編まれた二色の毛布のようなもので、
    青は静脈で男・赤は動脈で女を表しているのだという。

    アメリカインディアンの教えは
    他の宗教が大自然を解き明かそうとするのと違い、
    多様なる無限の聖なる道を一つの答えに追い詰めたりはせずに、
    適材適所に合わせてその都度必要なことを教えてもらうということのようだ。

    「もし人間が、宇宙の隅々まで理解してしまったならば、
    無限の災害が人々を襲うだろう。
    人間はその時点で聖なる道をはずして、神のように振る舞うからだ」
    と、言う。(P81)

    現状における人間社会はこの共食いの事実を証明していると思う。
    私たちは架空の金融という権利意識による価値観に溺れ、
    地球丸ごと巻き込んで依存するためにイジメ合いだまし合って
    地上の地獄を自ら実演して見せているではないか。

    この世の一切がそれぞれに相互作用してながらつながっているとすれば、
    お互いをそして世界中を自分の如くに全身全霊で大切にしなければならない。
    もし作用し合っている事実に気付かずに居れるならば
    当然次に控える暗闇の先が恐ろしくなってくるだろう。
    何故ならば認めることと恐れることは裏表の紙一重だからである。

    ドゥワミシ族の酋長セアルル(シアトル)は言う:
    白人のチーフは言う
    ワシントンにいるビッグチーフが私に友好の挨拶を贈っていると
    自分達はあくまでも敵対する意志がなくひたすら善意のみだと
    それはありがたいことだがその見返りに望んでいるもの
    それが決して友情なんかでないこともワシラはよく知っている
    彼に従いものはあまりにも多い
    それに引き換えワシに従うものは少ない

    偉大だとワシが思っている心のよきホワイトチーフは
    今ワシラに言葉を送りこの土地を何としても買いたいと伝えてきた
    もし土地を売ってくれるなら喜んでワシラに楽な暮らしを保証しようと
    そうなるとワシラは考えなければならない
    この申し出はどういうことなのか
    ワシラの土地を買うだって?
    白人が買うと言うもの本質は何なんだろうかとワシに従うものに聞くだろう
    ワシラには理解できないのだ
    空気を売ったり買ったりできるのだろうか?
    大地の暖かさを売り買いできるのだろうか?想像することすらむずかしい
    この甘い空気も湧き上がる泉も元々ワシラのものではないとしたら
    どうやって売り買いできるというのか?
    太陽の光の中で輝いている松の木一本一本・砂浜の一粒一粒・
    黒い森に掛かった霧すらもこの空間にあるすべてが蜂の一匹一匹であろうと
    ワシに従う者達の記憶と思いの中ではどこまでも神聖なものだとされている

    気の中を伝う樹液がワシラレッドマンに遠い記憶をよみがえらせる
    ワシラはこの土地の一部なのだそしてこの地球はワシラの一部でもある
    良い香りの花はワシラの妹であり鹿や馬偉大なる鷲はワシラの兄弟である
    小さな泡となって流れ落ちる川も草原の花の蜜も
    馬の汗も人の汗ですらもすべては一つの種族としてつながっている
    それがワシラの一族ワシラの部族ワシラの土地なのだ
    しかるにワシントンにおられる偉大なチーフがここに言葉を送ってよこし
    ワシラのこの土地を買いたいと申し出た
    何と大変なことを要求されているのだろう
    白人がワシラの生きる道を理解し... 続きを読む

  • 悟りに至るとは、その細き道が見えることで、
    決して浮き沈みがなくなるだとか、
    迷いや悩みがなくなるということを意味しない。
    また、宗教の意味性は、
    沈みや苦しみに直面した際の受け皿、
    前向きな意味づけ、解釈といったこと。
    生命のリズムであるハイとローを積極的に受け入れ、
    そこからいつも学ぶ。
    それは意図的に起こすのではなく、
    心に発生したり、外から起きること。
    理性に抑圧されるのは、その機会を逃すだけ。
    あくまでも、いかされている一人の存在として。


    以下引用。
    【なにごとも、ただ、起こるに任せよ。何が起ころうとも、それはあのお方の意志であり、あのお方がそうなるように望まれたのだから、わざわざそれを起こそうと要らぬ努力をする必要はなく、ただそれが起こるに任せておけばよい】

    【一度死んで生まれ変わるという言葉の持つシンボリックな意味をはじめて教えられた気がした】

    【戦争はいまだ終わっていない】

    【あれほど混乱していた私の世界の見方に、あの時新しい一貫性がもたらされた】

    【インディアンの宗教は口では説明できない。インディアンは宗教を生きているからだ。どうやって生きたらいいかという話を聞くだけのために、インディアンは教会に行く必要もない。毎日之生活がインディアンには宗教なのだ】

    【この宇宙で起こりつつある一切の現象をことごとく解き明かして見せたり、コントロールしたりすることはない、個人的な崇拝をすることもない】

    【重要なコンセプトは尊敬すること。自分たちの聖なる道を守り、それを大きく育てようとする者は、誰であれ限りない尊敬を受けてきた】

    【戦争の背後にはいつも宗教があったことを忘れてはならない】

    【感情を押し殺すことなく、むしろ感情的なものを常に生き生きとさせるように仕向けている】

    【地球にしっかりと根を生やした人たちには、知識というものは一定の手順に従って、まるで狩りをするときのように、探し求めるべきものであると感じている人がたくさんいる。知識というのはまさにしく聖なる時にその人が物事の隠された意味を見つけることで、自分のものにすることができる】

    【生きると云うのはふたつの物を探すこと。知恵と絶対なるもの。】

    【話して聞かせるには難しくて、理解するにも難しい】

    【悪と云うのは本質的に、限度をわきまえていなかったことによる「やり過ぎ」か、もしくはバランスを乱していること】

    【確かに生まれついてのヒーラーというものもいる。しかしこの贈り物の中身は男であれ、女であれ、自らを呼ぶ声を認識できるようになるまでは、けしてその人にも姿を見せない】

    【文字よりも声を大切にした人たちだった。】

    【声は語られるたびにスピリットを再生する】

    【スピリットは物語が語られるたびに、あの声の中に生命を蘇らせるのだ】

    【地獄とかばつとかいったコンセプトが人間を宗教的にさせるとは考えないでいた。】

    【生き残るとはいかなることか。自分をなくすこと。世界を知覚すること。我慢すること】

    【もし毛じらみがいなければ、人はわざわざ清潔にしておこうなんて考えない】

    【ネイティブであるということは、自分が一人の、時には弱い、人間であるということをはっきりと知っているということである。それは言いかえれば、自分たちが神ではないことを知っているということ】

    【宗教は、死、別れ、悲しみ、飢え、そしてさまざまな困難や苦しみからくるストレスといったある種の特定のものごとに「その人がしっかりと耐えるだけの力を」与えてくれるもの】

    【宗教はいかに気分をゆったりさせてこの生命の道の上を旅するかを重要な眼目として取り扱う】

    【不要なまでに力を持... 続きを読む

  • 読みたい本。
    副題の「アメリカ・インディアンの目で世界を見る」に惹かれて。

  • 今何をしたらいいかわからない時には
    森に入って自分と自然と向かい合うことにしよう。

  • ネイティブアメリカンの誇り高い生き方に出会った一冊!その「生き方」「在り方」に強く影響を受けた

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