オオカミの声が聞こえる

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著者 : 加藤多一
  • 地湧社 (2014年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784885032271

オオカミの声が聞こえるの感想・レビュー・書評

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  • 物語の主人公はアイヌの女性・マウコ。
    マウコは予言や透視の能力を受け継いでいます。
    幼い頃は自分がアイヌであることを嫌だとばかり思っていたマウコですが、30代半ばの現在はアイヌのことを学びたいと思い、北海道各地の史跡や博物館に足を運び勉強をしています。
    ある日、博物館で出会った剥製のエゾオオカミに強く惹きつけられたマウコは、そのオオカミが何かを伝えたがっていることを感じます…

    アイヌについてよく調査をした上で書かれた物語であることが、随所から伝わってきました。
    アイヌの不思議な力や文化だけではなく、アイヌに対する差別や調査という名の盗掘などの、暗い歴史も書かれています。
    アイヌについて教科書程度の知識しかない私にとっては、彼らの歩んできた歴史と今を垣間見ることができた貴重な読書体験でした。

    物語の展開が突飛であったりと、少し読みづらい部分があったように感じましたが、アイヌを知るきっかけとしてはよい本だと思います。
    アイヌのことを後世に伝えていきたいという著者の想いのつまった1冊です。

  • マウコはアイヌの35歳になる女性です。ヌプルクルという、ふしぎな力を授かっていますが、マウコは戸惑いがちです。自分がアイヌ民族であることに向き合う決心をして北海道に戻ってきました。アイヌの歴史、民族について、アイヌの人にしかわからない思いを抱きながら、図書館や博物館で勉強を続けます。
    あるとき、博物館で剥製になっていた雌の狼からふしぎなメッセージを受け取ります。マウコは、あるとんでもない決心をしてしまうのでした。

    200ページに満たない、ヤングアダルトむけの作品で、とてもわかりやすかった。なぜ、どうして?と、マウコの感じたことを通して、私にも伝わってくること。
    アイヌのことを知る、ほんの入り口かもしれないけれど、マウコを通して、日常の中にもそれを感じることができます。
    これまでアイヌの地名を漢字で表すことが北海道らしいと思っていたけれど、文字を持たないアイヌの人の尊厳のためには、カタカナで表記すべきというくだりには、はっとしました。

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オオカミの声が聞こえるの作品紹介

北の地を離れ都会で暮らしていたアイヌの女性マウコは、あるとき自分のアイヌとしての自分を取り戻し、生きていく道を探すために北海道に戻る。図書館や博物館を巡っているうちに、百年以上も前に絶滅したエゾオオカミの剥製から見つめられ、何かのメッセージを感じて、行動に移すのだが…。

オオカミの声が聞こえるはこんな本です

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