アルスのノート: 昭和二年早春

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  • 展望社
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784885460630

作品紹介・あらすじ

永遠の少女が夢見た恋愛の記録。

感想・レビュー・書評

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  • 昭和2年1月15日から2月13日迄の或恋愛が非常に観念的な文章で綴られている。文中に「只私自身のために、晩年にまでの思い出のためにこれを記して置くのであって〜」とあり、特に2月9日の記述は(書いてしまおう、個人の破瓜の記載だ) 「文学的資料」という免罪符があっても公にするのは如何なものか。「この国土は人を疲らせる。おせつかいやで、人を追及し、強迫し、心弱きものをして自殺せしめる。」 国民性は変わっていないのか、と愕然とした。この年は芥川が自殺した年でもあるな、と読後思った。

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著者プロフィール

野溝 七生子(のみぞ・なおこ):1897年、兵庫県生まれ。本作『山梔』は、懸賞小説として応募され入選し、新聞連載後、1926年に春秋社より刊行された。さらに北原白秋主宰「近代風景」や長谷川時雨主宰「女人藝術」などに作品を発表。また東洋大学で教鞭をとり、森?外に関する論考などを執筆した。他の著作に『女獣心理』(講談社文芸文庫)、『南天屋敷』(角川書店)、『月影』(青磁社)、『ヌマ叔母さん』(深夜叢書社)、『野溝七生子作品集』(立風書房)、『暖炉 野溝七生子短篇全集』『アルスのノート』『眉輪』(展望社)などがある。1987年没。

「2023年 『山梔』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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