ブックトークのきほん――21の事例つき (TCLブックレット)

制作 : 東京子ども図書館 
  • 東京子ども図書館
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本棚登録 : 97
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (88ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784885692260

作品紹介・あらすじ

ブックトークとは、数冊の本を、あるひとつのテーマにそって、順序よく、上手に紹介することです。子どもを本の世界に招き入れる手だてのひとつとして、近年、学校や公共図書館で盛んになってきました。
東京子ども図書館では、これまでの実践や講習会等の成果を生かし、ブックトークの基本となる考えからシナリオの作成、実演の工夫に至るまでを学べるブックレットを作成しました。
ブックトークの基礎知識を伝える評論2編および、「シナリオ」7点と「実践報告――プログラムと子どもの反応」14点を収録。初心者から経験者まで役立ちます。事例に取り上げた作品の書名索引付。

感想・レビュー・書評

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  • 「東京子ども図書館」によるブックレットで、機関紙「こどもとしょかん」に載った名誉理事長(元館長)松岡享子さんのをはじめとする方々のブックトークの掲載文章を集めたもの。
    ブックトークの実際のシナリオが入っているので、実際にも使いやすい。
    ❐ブックトークで取り上げた本だけでなく、それ以外の本や読書全般に興味をもってもらえたらよい。
     聞き手さんが、紹介した本の著者の他の本とか、同じジャンルに興味を持ってもらえるとか。
    ❐「教育は基本的には一人の人が他の人に対して与える影響だ…どんな場合にも、この影響は一人の人の心、ひとつのパーソナリティ、ひとつの人格が他の人に与えるものだ、いずれにせよ、そこからすべてのものが始まるのである」スミス著「教育入門」で、教育学者ヴォルフェンデンが述べている言葉
    ❐ブックトークの主役はあくまでも本なので、読んでいる人が大げさに演じたりして、本より読んだ人が印象残らないようにしましょう。
    ❐ブックトークは人それぞれなので自分にあったやり方で。
    ❐数冊の本を選んだら順番は、最初と最後は強い本(勧めたい本、本としての重みがある本)を持ってくる。
    ❐ブックトークはいわゆる「試食」のようなもの。人に美味しいものを紹介するには、美味しさ、生産地、料理方法どのようにいう?⇒ブックトークも同じ。
    ❐本の紹介前に、子供たちと打ち解けるような話、個人的な経験などできるとよい。
    ❐大人と子供の目線は違うので、子供からどう見えるか。
    ❐難しかったらちゃんという。簡単です!といって難しかったら子供は騙された気分になりかえって本を読まなくなる。
    ❐普段読まれない本を読みたいという気持ちにさせられたらいいなあ。
    ❐物語を紹介するときには、主要な登場人物の紹介などはやっておく。日本人だと思ったら外国人のお話だった、なんてすれ違いにさせないように。

  • 日本での、児童・生徒に対するブックトークの基本となる本ですね。
    今まで受けてきたブックトークの研修の内容が全て詰め込まれている感じがします。

    学校で子供たちにブックトークを行うという時に読みなおすと、ブックトークというものの流れのイメージが掴みやすくなるかもしれません。紹介されている事例のほとんどが小学生向けなので、中学生以上に行う場合はまた少し異なるかもしれませんが、基本は同じ。組み立て方の参考になると思います。

    紹介されている本は、今でも読み継がれているものばかりですが、中にはちょっと古いかもなあと感じるものもあるかもしれませんね。
    なかなか子供たちが自分から手に取ることのない本が多く、まさに、「ブックトークしがいのある本」だと思います。

    色々ありますが、私は諸注意の最後に書いてあるこの一文を忘れないようにしたいと思います。
    ・できるだけ自分を出して、個性を生かして話すこと。

    さあ、私もブックトーク作らないと。

  • 「ブックトークの基本となる考えから、シナリオの作成、実演の工夫に至るまでを学べる入門書。初心者から経験者まで役立ちます。ブックトークとは、数冊の本を、あるひとつのテーマにそって、順序よく、上手に紹介することです。子どもを本の世界に招き入れる手だてのひとつとして、近年、学校や公共図書館で盛んになってきました。東京子ども図書館では、これまでの実践や講習会等の成果を生かし、ブックトークの基本となる考えからシナリオの作成、実演の工夫に至るまでを学べるブックレットを作成しました。ブックトークの基礎知識を伝える評論2編および、「シナリオ」7点と「実践報告――プログラムと子どもの反応」14点を収録。初心者から経験者まで役立ちます。事例に取り上げた作品の書名索引付。」


    はじめに
    ブックトークの意義とその効果的方法(松岡享子)
    ブックトークの歴史と実践のためのアドバイス(張替惠子)
    シナリオ○くうねるところにすむところ(小学3・4年生)
    ○いいものさがし 見つけた! つかまえた!(小学4年生)
    ○ためしてみよう! こんなやり方(小学4・5年生)
    ○きたり はいたり かぶったり(小学5年生)
    ○もうひとつの名前(中学生)
    ○1冊紹介『たんたのたんけん』(小学2年生)
    『クローディアの秘密』(小学5・6年生)
    実践報告――プログラムと子どもの反応
    ○あな! あな? あな!?(小学3年生)
    ○見える? 見えない?(小学3年生)
    ○はなのはなし(小学3・4年生)
    ○町を歩いてまわったら?(小学3・4年生)
    ○あつめてみよう! あんなもの、こんなもの!(小学4年生)
    ○こんにちは おてがみです(小学4年生)
    ○時間ってふしぎ(小学4・5年生)
    ○悪口書いた! スッキリ! ドッキリ!(小学5年生)
    ○細くてもたよりになります ?糸?(小学5年生)
    ○これ知ってる? ―めずらしい道具あれこれ―(小学5・6年生)
    ○生まれているけど生まれてない 生まれてないけど生まれてる(小学5・6年生)
    ○ぜんぶ馬の話(小学6年生)
    ○数に注目!!(中学2・3年生)
    ○悪魔――その正体は?(中学・高校生)
    書名索引   

  • 勉強のために購入。

    ブックトークとは、子どもと本をつなぐ一つの手段です。
    半時間ほどで、一つのテーマにそって、順序よく複数の本の紹介をします。
    基本から、シナリオ例、プログラムと子どもの反応の実践報告まで。

    難しく、奥深いです。
    私は、紹介したい本から全体を決めたほうがよさそう。
    松岡享子さんの文章の中に、本に対してだけでなく、読書一般に興味をかきたてることができる、という旨の記載がありました。
    テクニックはあるに越したことはないけれど、ブックトークをする人ときく人、双方のコミュニケーションもあるので、伝えたいという気持ちが大切なんだなと感じました。
    意外だったのは、「本は正直に紹介すること」。
    実践的なブックレットですが、ブックトークをきいている気分になるので、読んでいて「この本読んでみたいな」と思うものがありました。

  • 〈もくじ〉
    ・はじめに
    ・ブックトークの意義とその効果的方法…松岡享子さん
    ・ブックトークの歴史と実践のためのアドバイス…張替惠子さん
    ・シナリオ
    ・実践報告――プログラムと子どもの反応

    シナリオ、実践報告は、小学校二年から中学・高校まで。

  • 初心者用ブックトーク入門書
    ブックトークの基礎基本と実践例がわかる。何はともあれ薄いので忙しい図書館員でもすぐ読める。

  • ブックトーク指南。短く的確に基本が抑えられており、これからブックトークをする人の力強い味方になる本。喋るセリフをそのままに書いてある「シナリオ」も参考になる。

  • シナリオつき

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著者プロフィール

子どもの本と読書を専門とする私立の図書館です。1950年代から60年代にかけて東京都内4ヵ所ではじめられた家庭文庫が母体となり1974年に設立、2010年に内閣総理大臣より認定され、公益財団法人になりました。子どもたちへの直接サービスのほかに、“子どもと本の世界で働くおとな”のために、資料室の運営、出版、講演・講座の開催、人材育成など、さまざまな活動を行っています。

「2023年 『おはなしのろうそく 33』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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