- Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
- / ISBN・EAN: 9784886223029
作品紹介・あらすじ
本書は、アリスター・ハーディによって提唱された「アクア説(水生類人猿説)」を、従来の「サバンナ説」「ネオテニー説」と対比して論じ、理論の統合を試みた、斬新な人類進化論である。
感想・レビュー・書評
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第1章 人類の出現
第2章 体毛
第3章 皮下脂肪
第4章 涙
第5章 二足歩行
第6章 性交
第7章 泳ぎと潜水
第8章 泳ぐ赤ん坊
第9章 言葉
第10章 統合をめざして
第11章 いつ、どこで、それは起こったか?
第12章 ダナキル島
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人類は海辺から生まれた~水生類人猿説が面白い: プログラマの思索 https://forza.cocolog-nifty.com/blog/2022/08/post-d721bd.html
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人は海辺で進化した エレインモーガン どうぶつ社
ともかく最もだとうなずきたくなる画期的な研究だ
かつての草食性の類人猿が森林の頭上から下りて
狩りをする草原の民となった説を覆し
人間が体毛を無くし長い頭髪を備え
直立二足歩行となり言葉と道具を駆使する
大脳を手にした由来は海の戻ったからだという仮設を
多くの裏付けとともに打ち立てた
前著「女の由来」から社会性の問題を外し
進化の部分だけを取り出した内容で
より客観的に学問的な文体にしたということで
2016年にも読んでいたのだけれど
もう一度読むことにした
しかし著者は余程しつこい性格なのだろうか
十分に説得力を持つ中身を提示しているにも関わらず
今回も端々に絶対だのことごとくだのと
主張を補足する場面が多い
又これも新説を強調したいあまりのことなのだろうか
主語を表す「〜は」が連なる文体も読みにくく残念 -
アクア説、絶対支持!
なんか本能が、これだ!って言うもん。 -
チンパンジーと人間は近い存在だと思っていたが、考えが変わった。
一般的に類人猿から人類への進化は、「サバンナ説」が有力視されている。「サバンナ説」は、木の上の生活から草原におり昆虫を食べたり狩りをするようになった。そして、道具を持って獲物を追いかけるために二足で走るようになったとされている。
しかし本書では、我々の先祖が水中生活をして再び上陸した動物が人間だとしている。これを「アクア説」と呼んでいる。
確かに、鯨、イルカ、あしかなどのほ乳類も海で生きているもんな。
□皮下脂肪
毛皮を脱ぎ捨て、水中生活に最も適した断熱材代わりの皮下脂肪を手に入れた。
寒さを防ぎ、浮力を増し、エネルギーを蓄え、丸っこくて流線型の体型を保っている。
人間の赤ちゃんは、産まれてすぐに浮けるように、皮下脂肪が多くプチプチしている。
現在人は、この皮下脂肪のおかげで、ダイエットに悩まされている。
□二足歩行
深いところまで行くと、頭が水につかってしまう。そこで、自然と二本足で立つようになった。水の中では、浮力あるので自分の体を支えることは容易にできる。
□性交
現代人が最もふつうにとる交接姿勢は、顔と顔をあわせた対面セックスだ。また女性器は体の前面に近いところにある。これは霊長類のなかでも人間だけ。
水中動物の、ビーバー、マナティー、アザラシ、イルカも女性器は前面にあり、腹と腹を付き合わせて交接する。
例えば、犬や馬などは馬乗りになって交配をする。四足歩行なので抱き合うより四つん這いになって交配するのが自然である。
□泳ぐ赤ん坊
零歳児は、目を開けたままむせたりパニックを起こさずに泳ぐことができる。
また水中出産では、お母さんにも赤ちゃんにもリラックスして楽に生むことができると言われている。