近親相姦の家 (アナイス・ニンコレクション (2))

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制作 : 木村 淳子 
  • 鳥影社 (1995年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (92ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784886292247

近親相姦の家 (アナイス・ニンコレクション (2))の感想・レビュー・書評

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  • 『日記 1931~34』を倒置し、置換し、4次元的なアクロバティックな方法で詩篇にしたものだ。ジェーンとアナイスはナジャ=アルベルチーヌと化したゴモラ的関係、弟に置換された父はドリアン・グレイのように幻想のアナイスと近親相姦を。アランディ博士の精神分析と占星術、凝視する仮面のデュシャン、現代のキリストに変容したアルトー。ひび割れた鏡は分裂した自己、踊るアナイス、ヘンリーは〈近親相姦の家〉か。目眩く色彩、冷たい鋼、ゴシック的美女、ビザンスに吹きつける暑く湿ったシムーン。死と苦痛と退廃。

    ランボーの『地獄の季節』の影響もあるらしいが読んでないのでわからない。ミルボーの『責め苦の庭』は『ドリアン・グレイの肖像』日記に書いてあった。金井美恵子の『エオンタ』が似てる気がした。もしかしたら金井はアナイスの影響を受けてるのかな?グールドの『ブラームス間奏曲集,4つのバラード,2つのラプソディ』を聴きながら読んだ。

    無名都市のように入り組んだ迷路とドルメンを持つビザンス。吹きつけるシムーンは死と退廃、苦痛と快楽を運ぶ。剥き出しの皮膚のない身体に食い込む砂。純粋無垢な恋をした人魚。美しかった声と引き換えに。ソドムとゴモラ。オピウム。詩人の狂気。

  • 海、鉱物、惑星、そして女性のエロティシズム。散文詩的な作品。「朝起きてこの本を書きはじめようとしたときわたしは咳をした。なにかが喉から飛び出した。わたしは絡みついた糸を切って引っ張りだした。ベッドに戻ってわたしは言った…心臓を吐き出したのだわ。」

    再読。美しい散文詩の形式で書かれたシュルレアリスティックな作品。夢の様な世界は、鉱物質な世界。アナイス・ニンの日記を読んだ後なので、この作品に出てくるサビーナは、ヘンリー・ミラーの妻、ジューンである事がわかるし、マヒ症患者、現代のキリストは、アントナン・アルトーである事がわかる。アナイス・ニンの作品は、その生涯と切り離せない関係にある。もっと他の作品も読んでみたい。

  • 読み終わった→また読む→またしても言葉の迷宮にはまる。というサイクルを延々と繰り返してしまいます。
     とにかく前衛的で独創的。
     文章としては破たんしているようで実は極限まで研ぎ澄まされた文章。エキゾティックな香水のような陶酔感があります。言葉の美しさ、感覚を楽しみたい時にお勧め。

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