続・突破者

  • 27人登録
  • 4.00評価
    • (4)
    • (2)
    • (2)
    • (1)
    • (0)
  • 2レビュー
著者 : 宮崎学
  • 同時代社 (2010年11月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784886836861

続・突破者の感想・レビュー・書評

  • 中坊公平、安田好弘、などの弁護士たちの側面を書く

  • 本書はあの有名な『突破者』の続編に当たります。それにしても、この作者の『突破』ぶりには唖然とさせられました。

    僕はまだここでは紹介していませんけれど、作者のデビュー作となった「突破者」を読んで以来、ずっと彼の作品を読み漁っていたことがありまして。今回紹介するものはその突破者の書き下ろしの続編になるんだそうです。まぁ、この人はいろんなことを作家の仕事のほかにできるもんだなと、読んでいて感心しました。

    もともとこの人は生粋のアウトロー出身で「清く正しい社会」というのをかなり否定しているところは僕もすごく共感できて、そういう世界は彼の言うとおり本当に面白くないんですね。この中ではずいぶん「正義」というものに対してアンチテーゼを提示していることが多いんですけれど、その中でも中坊公平に関するところは面白かったですね。そして、作者も中坊氏も同じく京都の出身ということで、京都全体を支配する独自の支配構造と、エリート階級から見た京都とアウトロー、被差別側から見た京都との対比がすごく面白かったですね。

    ほかに僕が面白かったのは『差別の闇を暴く』という章のくだりで、最初に筆者が自分の出自に関するところや、差別というものが露骨には見えにくくなった分、陰に回ってより陰湿な形で出てくるという箇所にはなるほどなとうなりました。そして、ヤクザと呼ばれる人間がなぜヤクザになったのか?それについてもアウトローの世界に豊富な人脈を持ち、また自身もアウトローの住人でもある筆者の『貧困と差別が根ざしている』という考察はただ、彼らを排除するという現代の風潮に疑問を投げかけるものであり、一概に『反社会勢力』として排除だけすればいいものではないんだと思わせました。(でも、現実社会ではなるたけ係わり合いにはなりたくありませんが…。)

    それはさておき、自分の内面を作るものでこういうものを読んでいると
    「君はいったいどうなりたいんだ!?」
    などといわれそうですが、それはそれでいいのかなと、最近ではそう思っています

全2件中 1 - 2件を表示

続・突破者はこんな本です

ツイートする