朝日新聞の危機と「調査報道」

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著者 : 谷久光
  • 同時代社 (2012年6月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784886837240

朝日新聞の危機と「調査報道」の感想・レビュー・書評

  • 元朝日新聞の社会部の記者だった著者が、今の朝日新聞の報道姿勢やネット時代の今後についてを憂う一冊の本である。原発事故の報道も大きくは触れているが、本書のテーマは「取材の基本」の「調査報道の基本」についてだと思う。

    内容は2部に分かれており、1部は現在では部も再編されたようだが、原発事故発生時に1人も内部から記者を派遣しなかった事実、そして、原発報道ができなかった特に新聞社側の現在の論理について述べている。そこには調査報道が問われなくなっている現状と、ネット時代を迎えて、経営が厳しくなっている新聞社を取り巻く現状についても説明している。

    2部では、社会部が元気だった時代に、公務員の公費天国、談合、医科大学の不正、リクルート、三越事件などにどのような地道な取材で明らかになっていたか回顧録的な状況が書いてある。最後には、座談会形式で今後の新聞の進むべき道などを朝日新聞OB達で語り合っている。

    朝日新聞のよい時代の記者が、現状を憂いているのはよくわかったが、これだけ周りの状況が変わっていると、今後どのようなモデルやスタイルがよいのか、正直自分にはわからなかった。マスコミは第4の権力と言われるが、今後はどのような形が望まれるか気になった。

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朝日新聞の危機と「調査報道」の作品紹介

「調査報道」とは権力者たちの疑惑・嘘をジャーナリズムが自らの責任で調査し、知る権利に応える行為をいう。

「東京電力の福島第一原子力発電所で、東日本大震災と津波による原子炉の安全装置の複合的な破壊が起き、炉心溶融に至るという深刻な原子炉事故が発生した。その後のこの事故の報道に関して、まず第一に大手メディアの記者が誰一人として主体的に原発事故現場に入っていないが、朝日新聞の東京本社報道局内では、取材態勢を巡ってどのようなことが起きていたのか、第二に事故についての一連の報道が、大戦中の大本営発表を思わせるような東電や政府の発表のいわば垂れ流しが事故報道の主流になったのはなぜか、第三になぜ社会部が現場や直近者のルポルタージュや内部告発者を探し、調査報道といった手法による隠された事実に迫ることに取り組まなかったのか――」(「プロローグ」より)

朝日新聞の危機と「調査報道」はこんな本です

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