建築の向こう側―From different fields (Architecture of tomorrow (2))

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  • TOTO出版 (2003年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887062290

建築の向こう側―From different fields (Architecture of tomorrow (2))の感想・レビュー・書評

  • 出版された年月が2003年という事に注意して
    自分の読む日々までの間に、どのような事が変わるかを
    もちろん予測しながら読む必要がある。
    (新書系には全てに言える事だと思うが・・・)

    未来予測的な展望としての本 というよりは
    建築の表面ではない部分を建築の向こう側から眺めてみる
    そうすると、今まで見てなかった全体像を見る視点が
    手に入れませんか? と言うものだと思う。

    自分がいる早稲田大学の趣味趣向が似ているからかもしれないが、書いてある内容は結構おもしろい。

    特に、松村秀一の書く イームズ、フラー、プルーヴェの話し
    それと、押井守と種田さんを迎えた 映画の世界からの話し
    もちろん、カーサからの視点も悪くないし
    月尾さん のメディア論もこの時という事を考慮に入れて読めば
    今日とこの時と明日と言う感じで、自分で組み立ててみれば
    読めなくはない、内容

    松村さんは、建築業を生産の側から紐解いてくれる
    近代以前、近代、そして現代と流れる中で、生産というものが
    どのように変わったかを簡単に示してくれる。
    ギルド制を敷いていた一品ものが、工場という世界に入り込んでマス・プロダクション化する。
    近代の建築の一つの側面がマス・プロダクションによる
    住宅の供給とそれに対するデザインであった。
    「住む機械」というコルビジェの言葉が象徴的だ、その世界を
    エンジニア側の代表格の3人を巡って、現代まで続く住宅の世界を見せてゆく。
    そして、現代 コンピュターの登場で生産の現場は次にどのように変化が起きたかを示してくれる。

    映画の話しは、単純に建築や都市計画家の人間とは
    全く違う角度から、都市を形成する構造を制作する事に対して
    飛び交う口論がおもしろい。
    映画だって、アニメだって、都市というものを
    目の前を動く、主人公たちだけじゃなくてかなり意識してる
    という事が伝わってくる。

    監督の一番表現したい事はセルの下に眠っている
    つまり、背後の世界で実現すること
    p.162

    とまで、押井さんは言っている。
    それは、彼が映画で作る二面性やダブルバインドなどのテーマ
    とも一致してくる感じがするので さらに興味深い

    コルビジェが絵画領域のキュビズムから多面性の世界を表現したのなら
    もしかしたら、最新の技術を駆使したアニメ映画の手法の中に
    新しい、多面性の世界を建築にもたらす種が眠っているのかもしれない。
    でも、もうやられてる内容しか出て来ない気もするが・・・・

    モノを載っけて、合成して重ねるのがアニメーション
    ~「ああ、実写って空気があっていいな」
    アニメーションには光が実在する空間は永遠に生まれて来ない
    p.163

    小一時間でも読める内容かもしれないが
    ちょっと、慎重に読んでみても損はない中身な気がします。
    ただ、1650円くらいが妥当な値段では?2300は高いです。

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