歴史を変えた火山噴火―自然災害の環境史 (世界史の鏡 環境 1)

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  • 刀水書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887085114

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  • 2021年は火山噴火が相次ぐ年だった。フィリピンのピナトゥボ火山とタール火山、ジャワ島のスメル山、スマトラ島のシナブン山。日本近郊でも、小笠原諸島の海底火山が噴火。火山密集地であるトカラ列島でも群発地震が相次いだ。火山噴火の歴史や影響、大規模地震との関係性を把握するため本書を手に取った。

    新聞記者から東大大学院教授等を務めた著者が、過去の大噴火について概略する書。歴史への影響も随所に挿入される点が面白い。特に、気候変動とそれに伴う農作物の不作が印象に残った。年末時点で大きな災害には至っていないが、対応策を考える上で有用な一冊と思う。

  • テーマ史

  • 破局噴火に関する事例を読むことができた

  • 火山噴火の頻度は大きく変わらないが人口が増え一度噴火が起こると被害は甚大になる。過去の歴史をみると火山噴火による寒冷化が飢饉を招き、ローマが滅び、イギリスはアングロサクソンが支配し、フランス革命に繋がる。
    火山活動自体は植生を豊かにし大地の恵みを育むのだが、一度暴れると手に負えない。
    1991年のピナツボ火山の噴火エネルギーは東日本大震災に匹敵するらしい。
    定期的に噴火を繰り返す火山は予測しやすく計画的避難に成功している。そういうところから進めるしか無いのだろう。

  • 非公式正誤表あります (登録 1 件):
    http://public-errata.appspot.com/errata/book/978-4-88708-511-4/

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著者プロフィール

1940年東京都生まれ。東京大学卒業後、朝日新聞入社。ニューヨーク特派員、編集委員などを経て退社。国連環境計画上級顧問。96年より東京大学大学院教授、ザンビア特命全権大使、北海道大学大学院教授、東京農業大学教授を歴任。この間、国際協力事業団参与、東中欧環境センター理事などを兼務。国連ボーマ賞、国連グローバル500賞、毎日出版文化賞をそれぞれ受賞。主な著書に『感染症の世界史』『鉄条網の世界史』(角川ソフィア文庫)、『環境再興史』(角川新書)、『地球環境報告』(岩波新書)など多数。

「2022年 『噴火と寒冷化の災害史 「火山の冬」がやってくる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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