壬申大乱

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著者 : 古田武彦
  • 東洋書林 (2001年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887215375

壬申大乱の感想・レビュー・書評

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  • 「万葉集」って、沢山歌が入っている歌集という意味に取るのが普通だと思いますが、作者は「葉」は「歌」とは取れない、といいます。「世代」という意味ではないか。

    壬申の乱という有名な事件ですが、大昔の事なのにそれが「有名」ということは、何かに書いてあったはずで、それは古事記・日本書紀に加えて万葉集ということですが、そもそも記紀は内容が不確かだという事になっている位ですから史料批判から始めなければならない、そこでまずそれが示されます。最初はいつになったら壬申の乱の話になるのだろうと心配になりましたがこの作者らしい入念な姿勢が説得力。

    そして柿本人麻呂というこれまた有名人ですが、この人の詠んだある歌に「吉野」が出てくるのですが、歌に出てくる立派な瀧は吉野にはないそうです。地形と歌が一致せず、しかも内容をよく見ると大和の歌だとするとかなりの「愚歌」ということになる、従来の人の考え通り奈良県の吉野と解してはならないのではないかという疑問が呈されます。

    こうして始まった「謎解き」ですが、最終的には人麻呂の詠った歌が奈良ではなく九州で詠ったと解釈する方が正しいのではないか、内容も地形もそれに合致する、という証明が次々とされていきます。

    「壬申大乱」という題がついていますが、確かに壬申の乱に関係した歌を扱っている歴史ものですが、内容的には「人麻呂の詠った壬申の乱は九州で詠われたもの」というようなタイトルがふさわしい全体構成です。

    古文に疎い私ですので内容の吟味は出来ませんが、氏の一連の九州王朝説の一翼を担う、重要な位置づけの本で、日本の古代の史料には至る所にこの事が顔を出しているという氏の証明が見られてエキサイティングに読み進められます。

  • 近日更新豫定<BR>
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    2005年1月26日讀了

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