イースターエッグに降る雪

  • 20人登録
  • 3.89評価
    • (2)
    • (4)
    • (3)
    • (0)
    • (0)
  • 3レビュー
制作 : Judy Budnitz  木村 ふみえ 
  • DHC (2002年9月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (427ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887242876

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
アンナ・カヴァン
アティーク ラヒ...
谷崎 潤一郎
今村 夏子
カルロス・ルイス...
サルバドール プ...
コーマック・マッ...
ジョン・ウィリア...
フェルディナント...
有効な右矢印 無効な右矢印

イースターエッグに降る雪の感想・レビュー・書評

  • 「ホロコーストの証人たちへの思い」が執筆の動機のひとつになったという本作。生真面目な家族の歴史物かもしれないけれど『 空中スキップ 』がヘンテコでよかったし念のため、と手に取ったところ、 意外にもと言うべきか期待にたがわずと言うべきか、『 空中スキップ 』 にみられた奔放で意地悪な奇想力が長編の本作でも存分に発揮されていて、とてもよかった。

    たいていの一族の年代記ものに感じられる前向きさがあきれるほどない。ただただ女たちの系譜が続き、繁栄する感じが全然ないのがすごい。恐ろしい旧世界からの移民である初代が多少極端な人物であるのは理解できるけれど、新世界でのびのび育つのかと思った 二代目三代目が どんどんねじけていくのは気持ち悪いというかどうしてこうなったというか。バドニッツの意地悪さがすばらしい。

    男を見る眼がないという一族の性質を受け継ぎつつも、外部に開かれている様子の四代目が結末に明るさを与えている。でも彼女が「ややまし」なのは、母親が溺愛する兄を持たなかったからかも。母娘って難しい。

  • 現実と幻想、迷信が入り混じりながら、4世代の女性の物語が進む。
    始めの方のイラーナや彼女の両親のエピソードはより現実離れした話で、後半になるにつれて現代を思わすものが出てきて時代の流れを感じる。ただし、それでも幻想的な出来事は出てくるし、何が本当なのか混乱してくる。誰の話だったのか、誰のエピソードだったのか。
    母親のようになりたくないと思いながら形を変えつつも受け継いでいく。表紙のマトリョーシカが象徴している。
    イラーナが1番幻想的な体験をしているように思うけど、なぜか1番まともに思え、むしろ子供や孫の方が偏ったおかしな価値観があるように思えた。
    イラーナの母親の話と清掃車の話がインパクトあり。
    この話はほとんど暗い話だが、イラーナとシュミュエルの出会い、新婚あたりだけ違い、完全に明るくないにせよ、輝いていた時だと思う。

    オレンジ賞の最終候補。
    訳者木村ふみえさんあとがきより。
    「バドニッツは本書執筆の動機の一つに、高齢化のため年々姿を消して行くホロコーストの証人たちへの思いがあった」
    「ホロコーストの存在を否定する者たちは、物理的な証拠をも否定する」

  • 母娘4代にわたる年代記。
    みんな一人称な割に上手に処理されてて、混乱なく読み進められた。

    ところで、袖も襟もない、メーラのセーターは何のメタファーだったんだろう⁇

全3件中 1 - 3件を表示

イースターエッグに降る雪の作品紹介

因習が支配し、民話が生きる、雪の降る過酷な村。力強く生きる母親に反発して、イラーナは15歳で村を出た。男達を狂わす美貌の少女、囚われの少女をあやつる産婆、次々と夫を死にいたらしめる女流画家。行く先々で出会う女性達に、イラーナは未知の力と世界を見る。イラーナがついに出会ったのは、何度死んでも生き返る青年だった。その旅芸人のシュミュエルと二人で、黄金の国アメリカへと海を渡る。やがて双児の兄弟が生まれ、娘が生まれる。娘は力強く生きる母親に反発しはじめ…。女たちの人生をたどる、不思議な味わいの物語。

イースターエッグに降る雪はこんな本です

イースターエッグに降る雪のKindle版

イースターエッグに降る雪のペーパーバック

イースターエッグに降る雪のオンデマンド (ペーパーバック)

ツイートする