二人が睦まじくいるためには

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著者 : 吉野弘
  • 童話屋 (2003年10月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887470378

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二人が睦まじくいるためにはの感想・レビュー・書評

  • 二人が睦まじくいるためには
    愚かであるほうがいい
    立派すぎないほうがいい

    結婚式でよく読まれる、「祝婚歌」はとても有名ですね。

    吉野さんの作品をきちんと読むのは初めてでしたが、詩集に集められた作品は小さな日常を静かに営む家族の視点でした。

    (詩人、長田弘の死を悼み)

  • 吉野さんの言葉はとても美しい。
    知性のきらめき。慎重に慎重に、選ばれた言葉なんだろうと思う。
    美しくて、ちょっと切なくて泣けてくる。
    お父さんとしての愛情を随所に感じるせいかもしれない。

    読むほどに、とても良い詩集。
    傷ついたり悩んだりすることがあれば、必ず力になってくれるだろう。
    ありがたい。
    恩師に頂いたものです。大切にします。

  • ゆったり ゆたかに
    光を浴びているほうがいい
    健康で 風にふかれながら
    生きていることのなつかしさに
    ふと 胸が熱くなる
    そんな日があってもいい

    ……理想の生き方。

    人は生きていく中で人を愛し、愛され、穏やかな時、激しい時、出会い、別れを繰返し経験し一生懸命に生きている。
    今、この詩を読んだことでほんのちょっとだけひと休みできた気がします…。

    特別な人に対する思い、10年後にこの詩を読んで何をどう感じているのだろう。

    そう思うとまた、これから暫く生きて行くことがすごく楽しみになってきました。

    お気に入りは、「ひとに」「夕焼け」です。

  • 吉野弘の詩から「愛」と「いのち」にかかわるものを集めています。著名なものは収録されています。装丁もきれいで読みやすく、人に差し上げるのに最適です。

  • あまり響かなかった。むしろ苦手な部類だった。

  • 冒頭に「祝婚歌」が置かれた詩集。
    結婚祝いに友人からいただきました。
    前に別の友達が紹介してくれた詩も載っていた!
    染み渡るような、気持ちのいい読後感。
    このコンパクトさもよくて、ずっと傍らに置いておきたい一冊。宝物になりました。

  • 「二人が、そして人が睦まじくいるためには」という祈りにも似た願いを込めた詩集。

  • 2016年、8冊目です。

    詩集は、いいね。
    中学生から高校生の頃、詩を書いていたことがある。
    結構書いたと思うが、あのノートはどこにいったのかな?
    吉野弘の「祝婚歌」は、とても素晴らしい。
    慈しみに似た想いが、二人の将来に注がれている素晴らしい作品ですね。
    これから人生を一緒に歩み始める二人にも、
    今までずっと一緒に人生を歩んできた二人にも、
    贈ることができる詩だと思います。

    もう一つ気に入ったのは「生命は」の詩の一節です。
     
     世界はたぶん
     他者の総和
     しかし
     互いに
     欠如を満たすなどとは
     知りもせず
     知らされずもせず
     ばらまかれている者同士
     無関心でいられる間柄 
     ときに
     うとましく思うことさえも許されている間柄
     そのように
     世界がゆるやかに構成されているのは
     なぜ?

    自分と他者によってこの世界は構成されている。
    それはなぜなのか?
    他者への寛容も、求められていることの一つだと思うが、
    それさえも、何故なのか?
    永久に続く問い。

    おわり
    おわり

  • 「祝婚歌」はこれから結婚生活における大切な教えとして思い出したい。
    忘れないように、折に触れて読み返したい、小さな素敵な本。

  • 祝婚歌、これが一番いい。
    早春のバスの中で 新しい生命のために編み物をする人
    白い表紙 電車の中で育児書をひらいたまままどろむ女性、
    この二歌も好き。

    しかし、祝婚歌は谷川俊太郎編「祝婚歌」に収められていたことに
    気づかなかった。
    何年か前にもらった谷川さんの「祝婚歌」も、もう一度
    読んでみた。

  • 心に刺さる詩集。
    ケンカしたとき、
    パートナーの存在に感謝できなくなるとき、
    子どもにどう声をかけていいかわからなくなったとき(まだいないけど)、
    読みたくなる一冊。

    詩人の吉野弘さんの詩集。結婚、出産、子どもの成長、というように、家族の変化の過程に合わせて、吉野弘さんの詩が順番に編み込まれている。

    これを読むと、落ち込んだ時、浮かれている時など、どちらかのメモリに針が振りきれてしまっている状態の心を、ニュートラルな状態に戻してくれる。

    詩集は以下の詩から始まる。

    「祝婚歌

    二人が睦まじくいるためには
    愚かでいるほうがいい
    立派すぎないほうがいい
    立派すぎることは
    長持ちしないことだと気付いているほうがいい
    完璧をめざさないほうがいい
    完璧なんて不自然なことだと
    うそぶいているほうがいい
    二人のうちどちらかが
    ふざけているほうがいい
    ずっこけているほうがいい
    互いに非難することがあっても
    非難できる資格が自分にあったかどうか
    あとで
    疑わしくなるほうがいい
    正しいことを言うときは
    少しひかえめにするほうがいい
    正しいことを言うときは
    相手を傷つけやすいものだと
    気付いているほうがいい
    立派でありたいとか
    正しくありたいとかいう
    無理な緊張には
    色目を使わず
    ゆったり ゆたかに
    光を浴びているほうがいい
    健康で 風に吹かれながら
    生きていることのなつかしさに
    ふと 胸が熱くなる
    そんな日があってもいい
    そして
    なぜ胸が熱くなるのか
    黙っていても
    二人にはわかるのであってほしい」

    この詩以外に、「母と船と雨」や「虹の足の中の家」など、印象深かった詩もいくつかあったが、祝婚歌以外では、以下の詩が一番胸に刺さった。

    「奈々子

    赤い林檎の頬をして
    眠っている奈々子。

    お前のお母さんの頬の赤さは
    そっくり
    奈々子の頬にいってしまって
    ひところのお母さんの
    つややかな頬は少し青ざめた。
    お父さんにもちょっと酸っぱい思いがふえた。

    唐突だが
    奈々子
    お父さんはお前に
    多くを期待しないだろう。
    ひとが
    ほかからの期待に応えようとして
    どんなに
    自分を駄目にしてしまうか。
    お父さんははっきり
    知ってしまったから。

    お父さんが
    お前にあげたいものは
    健康と
    自分を愛する心だ。

    ひとが
    ひとでなくなるのは
    自分を愛することをやめるときだ。

    自分を愛することをやめるとき
    ひとは
    他人を愛することをやめ
    世界を見失ってしまう。

    自分があるとき
    他人があり
    世界がある。

    お父さんにも
    お母さんにも
    酸っぱい苦労がふえた。

    苦労は
    今は
    お前にあげられない。

    お前にあげたいものは
    香りのよい健康と
    かちとるにむづかしく
    はぐくむにむづかしい
    自分を愛する心だ。」

    ふと読んでいる時、自分の父親の顔が頭に浮かんだ。自分もこういう父親になりたいと、心から思った。

    結婚したばかりの人や、結婚して幾ばくか経った人で、結婚当時のことを思い出してほっこりしたい人に、おすすめの一冊。

  • 涙が出そうになった。
    そんな詩が、いくつもある。
    かならず何度も読み返したい。
    そう思った。
    こころを打つ言葉たちに感謝。
    なによりも、この詩人に感謝。

  • 初めての詩。理解力のない自分はあと何回読んだら理解できるのだろう。

  • 「夕焼け」で初めて知った吉野作品。久々に読み直したくて詩集を購入しました。

    数々の作品の中で、「祝婚歌」の良さがわかる自分になったのではないかと思います。お祝いの歌として耳にしたことは何度かあるのですが、やっと味わえるようになったのが嬉しいです。

    吉野弘さんは今年お亡くなりになりましたが、きっと作品はいつまでも人の心に響き、癒し続けるのだろうと感じます。

  • 久しぶりに詩集を読みました。
    「祝婚歌」は日本人らしい素敵な詩です。我侭をついつい言ってしまったり、思ったことを直ぐに口に出してしまったりしますが、相手をどこまで想ってあげれるかを挑戦するのが夫婦関係なのかと。。。
    あと、「虹の足」も好きな詩です。当たり前のことや、今自分が置かれている状況が実はとても幸せなかも知れない。

  • 大原さやかさんの月の音色第二回で紹介。

  • 書名は、吉野弘さんの作品の中でも、最も有名と思はれる「祝婚歌」の冒頭部分から取られてゐます。
    即ち。「二人が睦まじくいるためには/愚かであるほうがいい/立派すぎないほうがいい」
    二人の門出に、かういはれると肩の力が抜けて、気取りや衒ひから解放されるやうな気がします。実に優しい言葉ではないでせうか。

    吉野弘さんを知つたのは、20年くらゐ前でせうか、佐高信さんがやはり「祝婚歌」を紹介してゐたのを読んで興味を持つたのであります。
    その後思潮社から出てゐる作品集を求め、さらに『感傷旅行』といふ詩集を偶然入手し、平易な言葉を駆使した人間賛歌に魅せられたわたくしであります。

    佐高氏がしばしば引用してゐたのは、「正しいことを言うときは/少しひかえめにするほうがいい/正しいことを言うときは/相手を傷つけやすいものだと/気付いているほうがいい」といふくだりであります。
    自分にとつて正しいと思はれたことが、相手にとつてもさうなのか、常に考へるやうになるきつかけになりました。
    夫婦間のイザコザから国際的な外交問題まで、さういふ視点は基本ではないでせうか。

    自分が気に入つた本があつても、他人に薦めることは滅多にないわたくしですが、本書は結構お薦めしてゐます。
    今回は、新聞の紙面にひつそりと訃報が報じられた吉野弘さんの追悼の意を込めて取り上げました。
    ご冥福を祈ります。

    http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-149.html

  • 友人から結婚祝いで貰った詩集。祝婚歌、夕焼けが特に沁みる。

  • 「祝婚歌」大好きな詩です。「正しいことを言うときは 相手を傷つけやすいものだと 気づいているほうがいい」というくだりを読んで、ああ、そうだと、いつも気づかされるのです。他にも「夕焼け」「奈々子に」「虹の足」など、以前に読んだことのあって、今も心に残っている詩が多数収められています。茨木のり子さんの「あとがき」もすてきです。

  • 表題になっているのは『祝婚歌』の一部です。

    友人の結婚に、スピーチをすることになり、この詩を贈りました。

    とてもやさしい、思いやりにあふれた詩です。

    お勧め。

  • 元々、吉野弘さんの「祝婚歌」が好きだった為に手に取った詩集。

    どの詩も好きだけれど、「ひとに」が素晴らしい。
    冒頭「美しい人よ」から始まり6ページにわたって綴られた、男性から女性への語りかけ。

    ラストの6行で心を持って行かれた。

  • 真っ直ぐで透明な暖かい愛の言葉。

  • この詩集自体は読んだことがないけれど、
    ここにおさめられている「夕焼け」は
    ある意味、今の私を形成する原点になっています。

  • 優しく、透明な言葉たちが
    心の傷を癒してくれるかのよう。

    愛する心は、美しい。

  • 吉野さんが紡ぐ言葉は、自然と涙がでてしまうくらい、美しい。

    結婚したばかりのカップルに贈りたくなるくらい素敵。

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