なかなおり

  • 童話屋
3.90
  • (14)
  • (11)
  • (13)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 146
感想 : 24
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784887470798

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • シャーロット・ゾロトウの凄いところは、当たり前すぎて気付かない、生きていく上で、つい忘れがちな、大切なことを教えてくれる点にあり、しかも、それに説得力がちゃんとあるところが、また凄い。

    本書では、じゃあじゃあ降りの雨の中、仕事に行くことに不機嫌なパパが、ママに、いってきますのキスを忘れて出掛けたことを発端に、今度はママが不機嫌になって、自分の子供に八つ当たりを・・・といった具合に、不機嫌が次々と伝播していく展開を見ているだけで、「ああ、不機嫌になったり、八つ当たりするのは、もうやめよう」と、つい思ってしまうくらい、話の内容が刺々しくて、痛々しい。

    また、その負の連鎖を断ち切るのが、人間では無いところに、また考えさせられるものがあるが、そこからは一転して、読んでいる私の気分まで明るくなる展開に、自分の雰囲気が周りに影響を及ぼすことの重要さを痛感し・・・私も気をつけます。

  • じゃあじゃあ降りの暗い雨の朝、パパはママに行ってきますのキスを忘れて出かけてしまう。不機嫌になったママは、起きてきたジョナサンに八つ当たりする。ジョナサンも腹を立て、姉さんのサリーに。サリーは友だちのマージョリーに。マージョリーは弟のエディに。エディは犬のパジーに八つ当たりするが、パジーは遊びたいのでへこたれない。エディは意地悪されたことを忘れ、姉さんに親切にする。そして次々と仲直りできる。(32ページ)
    ※イライラして人に不機嫌を伝染させてしまうことがある。また、相手が不機嫌なのは自分のせいと傷つくこともある。エディみたいに連鎖を断ち切れる存在でありたい。

  • だれかの不機嫌は別のだれかの不機嫌へと人から人へと連鎖する。連鎖を断ち切ってくれたのはペットの犬。その天真爛漫な存在に思わず体も心もほぐれてほころんで。トゲトゲした気持ちもほどけ溶けていく。不機嫌の連鎖を断ち切ってくれる存在のありがたさ。わたしもそうありたい。そして次にやってきたのは楽しくやさしい気持ちの連鎖。すてきな気づきをくれる絵本。

  • 負の連鎖ってあるよねーよねー

    ちょっとしたできごとなのに。それがどんどん伝染していって・・・


    みんなそうだけど
    ぜひぜひプラスの連鎖にしていきたいね。
    楽しい!やさしい!幸せ!!を広めたい。

著者プロフィール

1915-2013年。米国ヴァージニア州生まれ。ウィスコンシン大学卒業。出版社で50年以上にわたり児童図書の編集者として活躍するかたわら、絵本作家として60冊以上の作品を出版。主な絵本に『うさぎさんてつだってほしいの』(冨山房)、『かぜはどこへいくの』(偕成社)、『ねえさんといもうと』(福音館書店)、『あらしのひ』『いつかはきっと』(ほるぷ出版)、『はるになったら』(徳間書店)などがある。

「2018年 『かあさん、だいすき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

シャーロット・ゾロトウの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×